人集めは短期間で!!(初心者の映画制作講座)
映画の企画を練っている時ほど楽しいことはありません。
あんな場所で撮影したい!
こんなシーンを撮ってみたい!
いろんな人と会う度に、「映画を作るんだ!」と興奮気味に話します。
もともと映画作りに興味がある人たちが集まっていれば、かなりの確率で、「参加したい!」と返事がきます。
そりゃもう、願ったりかなったりです。
「一緒にやろう!」となります。
知り合いの役者にも声をかけてみます。
「やるよ!」と返事がきます。
「俺の知り合いにも声かけてみようか?」なんてうれしい言葉も。
すごいぞ、企画段階で十分な役者もスタッフも集まりそうだ!
興奮状態が続きます。
家に帰ると、シナリオを書きます。
アイデアはどんどん出てくる。
とは言え、やはり一つのシナリオを仕上げるというのはそれなりの時間がかかります。
1ヶ月ほど経って、ある程度の形は見えてきたものの、まだいまいち納得がいかない。
出演を快諾してくれた知り合いの役者を思い出しながら、セリフを考えたりします。
最初に声をかけてから、ずいぶん時間が経ってしまったので、スタッフや役者候補の人たちに連絡してみます。
「ごめんねー、ちょっとシナリオに時間かかってて」
「大丈夫大丈夫!出来たら教えてね!」
2ヶ月経って、ようやくシナリオの第一稿が出来上がりました。
まだ多少手直しするものの、撮影準備に入ります。
ロケハンとかしながら、また数週間たち、やっと、撮影のめどが立ちました。
そこで、声をかけていた役者さんにスケジュールを聞くのです。
すると・・・
「え!ごめん!!舞台が始まるんだ。」
「あー、ごめんねー、その日スケジュール入れちゃった・・・」
「この日だけなら大丈夫なんだけど、あとは厳しいかも」
「行ける日だけでいいなら・・・」
「シフトが決めるの、2週間後だから、ちょっと待って」
ハッキリ言います。
こういった状況では、当初のメンバーが揃うことは、ありません。
何が悪かったのでしょうか?
それは、撮影日が決まっていない状況で声かけを始めてしまったこと。
そして、色よい返事を全部鵜呑みにしてしまったこと。
このシンプルな会話を少し具体的に分析してみると、
これは、相手を責めることはできません。
あなたが「相手」だったとしても、同じ回答をするでしょう。
僕は、映画の準備がある程度終わりが見え、撮影日も候補が絞られた状態になるまで、絶対に人集めをしません。
それ以前に集めても、その労力は無駄であることが多いからです。
そして、準備が整ったら、1か月間ほどで一気に役者もスタッフも押さえにかかります。
「SNSなどでオーディションを繰り返しながら、じっくり集めたい。」
そんな意見もあるでしょう。
でもね、オーディション期間が長かったり、撮影日がハッキリしない場合、やっぱりかなりの確率で、上記のようなことが起きます。
人の気持ちを数か月間もつなぎとめておくのって、至難の業なのです。
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