絵コンテ"メモ"のためのツール(初心者の映画制作講座)
絵コンテを描くための
ツール、ソフト、アプリというものは、
意外といろいろあるんです。
僕は絵コンテの描き方と共に、
絵コンテを描くツールも定期的に調べています。
が、
「これがベスト!」というものは見つかっていません。
どれも悪くはないのだけど、
「これで誰もが絵コンテが描ける」というものがない。
ほとんどのツールが、
「すでに絵が描ける人が便利に使うためのもの」なんです。
だから僕はツールに否定的、
・・・でした。
少し考え方を変えました。
絵コンテを【描くため】ではなく、
絵コンテを【考えるため】にツールを使う。
だったらひとつ、ご紹介したいツールが見つかった。
* * * *
iPadのための絵コンテ作成アプリ
『DROMI(ドローミ)』
無料です。
が、先におことわりがあります。
これはiPad専用で、Apple Pencilを使って描きます。
スマホアプリでもありません。
だから、使える人は限られます。
このツールの機能紹介をする前に、
こちらの動画をご覧ください。
僕がこれを使って10分ほどで作った
ビデオコンテ(動画サンプル)です。
DOROMI使用ビデオコンテ
* * * *
ここからが本題です。
ご覧いただいたビデオコンテは、
絵コンテそのものではありません。
★絵コンテを描くためのアイデアメモ、です。
絵コンテを描く、さらにもう1段階<前>。
みなさんが、読書感想文を書くとしましょう。
パソコンでキーボードを打ちながら、
一度も間違えず、一度も文字を消さず、
一発で文章を書き上げることなんてできませんよね。
絵コンテも同じ。
1マス目から、
一度も間違えず一度も悩まず、
最後まで絵コンテを描き上げる人なんていない。
描いてみて、考える。
描いてみて、直す。
しかし、ですね、
文章なら、キーボードでささっと書き直せる。
でも、絵コンテは描き直すのが面倒なんです。
せっかく描いたのに・・。
ようやくここまで描いたのに・・。
ここで、ツールが役に立つんです。
* * * *
絵を描くことが目的ではありません。
↑
ここ、大事なところ。
自分のアイデアを
「視覚的にメモする」のにいいなと思うんです。
『DROMI(ドローミ)』
でいいなと思ったのは、
機能がしぼられているところです。
絵を描くことが目的なら、
いかにすごい絵を描けるか、
という機能が充実するでしょう。
ペンや線のタッチがたくさんあったり、
高機能にいろんな絵が描き込めたりする。
一方ドローミはシンプルなタッチの絵が描けるだけ。
でもそこがいい。
そして、
描いた1枚1枚の入れ替えはもちろん、
それぞれの表示長さも変更できる。
だから、実際に描いた絵コンテ群が、
動画としてどう見えるのかが確認できる。
そう、ビデオコンテに早変わりするのです。
シンプルに描いてみて、並べて、確かめてみる。
展開が早すぎるのか、
逆に変化が少なくてつまらないのか、
これがチェックできます。
僕のビデオコンテを見て、
「雑すぎる」と思われた方もいるかもしれません。
でもね、
絵コンテの専門家を自称する僕が、
普段描いてる「絵コンテメモ」は、
これよりもさらにずっと「雑」ですよ。
さすがそれを見せると、幻滅するかもしれないので
それよりもすこーしだけ丁寧に描きました。
(それでもこれですが)
だって、絵を描くことが目的ではないから。
丸を書いて、あたりをつけて、
どんな映像になるかをイメージするためなんです。
そして、そのために、
この『DROMI(ドローミ)』がなかなかいいなと思ったんです。
* * * *
ただ正直、ちょっと使っていると、
気になることがないわけでもありません。
同じような操作で固まったり、バグったりもしました。
(僕のiPadが古いせいかもしれない)
でもこういう性能面は、バージョンアップで解決するでしょう。
『DROMI(ドローミ)』のXアカウントに
機能紹介動画もあります。
無料なので、iPadをお持ちの方は試してみてはいかがでしょうか。
iPadが無く、使えない方も、
いきなり絵コンテを描き始めるのではなく、
絵コンテを描くためのアイデアメモを描いてみる、
という段階を経てみると便利ですよ。
カルフの映画制作体験ワークショップでも、
簡単な絵コンテ講座とともに、
その後、実践的に絵コンテを撮影に活用します。
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