自分の作品はどうしても長くなる(初心者の映画制作講座)
撮影が終わって、編集に入りますよね。
僕にとっては、とにかく至福のときなんですが、気にかけていることが一つあります。
えー、
ズバリ作品が長くなるんです。
特に、自分の作品を自分で編集する場合。
他の人の自主映画を見たことがあるでしょうか。
人の作品については、要らない部分が多く長く感じる
しかし、自分の作品は1秒たりとも削れない
この、矛盾した方程式がまかり通るんです。
そこでアドバイスです。
★撮ったものは全部使わないといけない、という考えを止めましょう。
なにしろ撮影の時というのは、いざというときのために、余分に余分に、多く撮影するものですから。
それらのカットをつないでいくと、当然長くなっていくんです。
いや、分かるんですよ。
1カット1カット、思い入れがものすごいわけです。
セリフの一言一言に想いが満ち満ち満ち満ちているわけです。
ほんと、分かるんですよ。
あのカットはこんな苦労の末にようやく撮影できたんだ。
このカットを削ると、せっかく参加してくれたあの人の顔が消えてしまう。
仮編集とかが終わって、人に意見を聞くと、
「ここいらなくない?」
「ちょっと長いよね」
とか言われてカチンと来る。
で、「ここは絶対必要なんだ!」と答えてしまう。
気持ちはよーく分かりますよ。
本当によーく分かります。
痛いほどよーく分かります。
僕も、初期の作品はどんどん長くなる傾向にありました。
でも、
人が見たいのは特に自主映画は、短いものが好まれる気がします。
もちろん、何をもって短いか長いのかは、作品の内容にも質にもよります。
なので、こう考えてみてはどうでしょうか。
『このシーンは必要か?』と考えると、必要と判断してしまいます。
この基準を変えましょう。
『無くても話は通じるか』
この視点でガンガン削ってみる。
不安になるくらい削って削って、それでもある程度の長さは残ります。
まだ削る。さらに削る。
身体を絞ったボクサーが、あと500g、あと100g、と減量していく感じです。
足すことはあとでいくらだってできる。
だから、応募したり上映したりする作品は、とにかく削りまくってみる。
このくらいの感覚で、やっと「ふつう」になるんじゃないかと体験的に思います。
いい作品にしたかったら、編集は人に任せろ、とよく言われます。
なんとなく、正しい意見なような気もします。
なぜ、なんとなく、なのか。
それは、僕が絶対に編集を人に任せないからです。苦笑
だからこそ、
少しでも、少しでも、自分の作品を客観視できる自分でいたいと思うんです。
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