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【Creative Review】AIの自律性〜AGIが浸透する社会への布石〜
・Reference info
Project Sid
https://www.multifverse.com/blog-posts/ai-agents-minecraft
https://digitalhumanity.substack.com/p/project-sid
今回は、AIスタートアップAltera(アルテラ)が2023年9月に公開した仮想空間上の実験「Project Sid」についてご紹介します。このプロジェクトは、Minecraft(バーチャル空間で自分の好きな世界を作るゲーム)上に、LLMと呼ばれる言語モデルを活用した「頭脳」を搭載した最大1,000体のAIエージェントを放置し、自律的な社会形成ができるかを観察したものです。
人間の介入をほぼ排除した状況下でAIエージェントたちの行動を観察したこのプロジェクトでは、AIエージェントたちが徐々に自発的な行動を見せ始め、人間社会と類似した行動結果が数多く見られたとのことで、世界的な注目を集めました。
例えば、最初は同じ性格だったAIエージェントが、農家、建築家、商人、探検家といった個別の専門的な役割を持つようになり、さらには、互いの「好感度」を追跡し、これを基に行動を変化させていったとのことです。
一方、負の側面としては詐欺や賄賂といったことも発生し、まるで人間社会を彷彿とさせるような現象が観察できたそうです。
かるてぽすとでも最近、AIを活用した試みについてお問い合わせをいただくことが増えてきました。OpenAIやClaudeなどの大手AI開発企業は、既存のAIと連携できる仕組みを提供していますので、Project Sidのような複雑なものでなく、従来の対話型AIであれば数百万円規模のプロジェクトでも、例えばWEBサイト上で動くプロトタイプ的なAIツールなどを弊社で制作させていただけるような環境が整ってきております。
2025年はAIがより身近になる年です。2025年1月にはOpen AIのCEOサム・アルトマンから、「AGI(人間と同じように思考学習し意思決定する知能)の開発について見通しが立っている」というニュアンスを含む発言がありました。また、AI開発に欠かせない大手半導体企業NVDIAからは、「“Project DIGITS”と呼ばれる、個人のデスクトップにスーパーコンピュータ級のAI演算能力を置くデバイスを発売予定である」との発表がありました。
最新ツールやデバイスの開発によって、私たちの社会環境は大きく変わりつつあります。2025年はProject Sidのような面白い取り組みからインスピレーションを得ながら、あらゆる可能性を見据えて、かるてぽすとでもプロトタイプ作りを大いに楽しんでいければと思います ^ ^