【Creative Review】マイナーチェンジの効用〜これまでの積み重ねから、新しい価値の創造を。〜
・Reference info
「クロネコのマークが少し変わります。」
https://www.yamato-hd.co.jp/pr/logo2021/
今回は、宅急便でおなじみの「クロネコヤマト」のヤマトグループが作成した「クロネコのマークが少し変わります。」のWebページをご紹介します。
このページは、2021年のクロネコヤマトのロゴ変更に伴って作成されたもので、ロゴ変更の背景や、これからの価値創造への意思表明などが動画を交えて丁寧に解説されています。
サイトをご覧いただけるとすごくわかりやすいのですが、ロゴの変化はあくまでも“マイナーチェンジ”となっています。以前のロゴの良いところ、親しみやすいところを残しながら、現代を生きる象徴として、また未来を感じさせる象徴として、視認性高く、うまくアレンジされていると思います。
さて、カルテポストでも、お客様からロゴやWEBサイトの作成、リニューアルをご依頼いただく際に、「既存のロゴなりWEBサイトのデザインをガラッと変えるかどうか」ということをお客様が悩まれていることはよくあることです。結局「ガラッと変えましょう!」ということも少なくないのですが、既存のものがもし手元にあって、それを変更したいときに選択肢として持っておきたいのが、今あるものを使って、マイナーチェンジをするということです。
ガラッと変えたい場合の理由として、多く挙げられるのが「既存のものが古く感じる」ということですが、これは少し手を加えるだけで現代風にアレンジすることが可能です。例えば、ロゴであれば、物体の形状、フォント、並べ方などを少し変えるだけでびっくりするぐらい印象は変わるものです。既存のものには、それを作ってきた人たちの思いや積み重ねてきたものが詰まっていますので、それをうまく残しながら、カタチを新しくするマイナーチェンジの手法は、ロゴを見る人や使う人にとって「新しいものである」という印象を与えるのに十分効果的です。
また、既存のものを変えたくないという場合にも、「それならばマイナーチェンジでどうなるかみてみよう」という視点は大切です。ロゴには作成された時代感が反映されているため、5年や10年という時間が経過すると古く見えることがあります。ロゴはその組織の意思表示、旗印ですので、古いと見ている人に古い価値観の組織であるという印象を与えてしまい、誤解を招きかねません。
そのような場合でも、マイナーチェンジを行うことで「変えずに変える」ことができます。最終的に変更するかどうかは別として、マイナーチェンジを選択肢の一つとして考え、たまに試作品を作ってみるのも面白いのではないかと思います。
これまでやってきたことを肯定しつつ、新しい時代とカタチをうまく味方につけて、自分達の未来の活動に結びつけていきたいですね^ ^