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妊娠8週での人工流産手術体験記

こんにちは。もうすぐアラフォーのキャリア女子、不妊治療&休職中のかえる🐸です。

妊娠第8週で胎芽がないことにより稽留流産の確定診断を受け、昨日流産手術を受けていきました。

不妊治療クリニックで診断が下った翌日に、流産手術を行うクリニックで診察を受け、その翌日に手術を受けたのですが、我ながら結構スピーディーなスケジュールを組んだなと思っています。

なるはやで妊活再開できるように、迷いもなく最短での流産手術に挑んだわけですが、今日はクリニックでの診療内容や、手術がどのようだったかについて書いていきたいと思います。

新宿レディースクリニック

加藤レディースクリニックに紹介されたのは、そこから歩いて5分程度の場所にある新宿レディースクリニックという病院だった。美容系の施術(脱毛、ダイエットなど)も行っており、色々手広くやっている所なのだなという印象だ。

医者からは、このクリニックでは体に負担の少ない手動真空吸引法を行っており、全身麻酔で痛みなく手術を受けられる。そして、その日中にすぐ退院できる。と説明された。

昨年異所性妊娠をした際には、総合病院で流産手術(子宮内容物摘出術)をしている。その経験もあってか、総合病院の方が安心なイメージを持っていたが、クリニックの方が診療の待ち時間が少なく手術日程もすぐ組めることから、紹介されたクリニックで素直にお願いすることにした。

口コミを見ると、美容系の施術には低評価が散見されたが、流産手術に関しては高評価の口コミばかりで安心することができた。


初診

初診は、受付から1時間以内で全て終えることができた。

まずは内診で子宮内の状態を確認し、紹介状を元にこれまでの遍歴(異所性妊娠、中等度異形成、など)を確認した。胎芽がないこと、そして、それ以外の異常が子宮内に認められないことから、当初の予定通り手術を行うことを医者が判断した。

そこから手動真空吸引法(MVA法)の説明が始まる。この方法は、昔行われていたような掻爬法よりも安全で身体への負担が少なく、合併症のリスクも少ない。さらに、麻酔前に子宮行を広げる事前処置は行わない。(これ、実は私にとっては超重要で。というのも、前回流産処置をした際に、痛すぎて泣いたのがこの事前処置だったのだ。それを感じなくて済むのは本当にプラスだった。)

麻酔については、静脈麻酔(点滴)か全身麻酔(点滴とマスクによる吸入)を選べる。金額的には全身麻酔の方が約2万円高くなる。何も感じたくなかったので、迷わず全身麻酔を選んだ。

さらに、この手術で摘出できる絨毛を使って、流産絨毛染色体検査(POC検査)を行えるるとの案内をしてもらった。この検査によって流産の原因が必ず特定できるわけではないのだが、染色体の数や構造に問題があるかを確認でき、次回の不妊治療に活かすことができる。結果が出るのは1ヶ月後だ。

  • 染色体が正常の場合:母体側に要因がある可能性があり、さらなる検査や加療を行ってから次の妊娠に臨む。

  • 染色体数に異常がある場合: 母体側の要因ではなく偶発的に起こった可能性が高まり、次の妊娠にそのまま臨める。

  • 染色体構造に異常がある場合: 夫婦の染色体分析を行い、そこに異常があるかを確認する。異常が認められた場合は、さらなる確認を行う。

この検査は流産診断を2回されると保険適用となるらしい。前回は子宮外妊娠(異所性妊娠)で原因はおそらく異なるものの、流産2回とカウントしてもらえる。自費だと高額になるそうだが、保険適用ということで医者にも検査をすすめられた。

その後、手術日程を看護師と調整し、血液型確認のための採血を行ったのち帰宅した。

ちなみに、新宿レディースクリニックは高層ビルの中にあり、待合室は広くおしゃれ。診察室も10部屋以上あり、どこもかしこも綺麗なため好印象だった。


手術前の準備

一番早く手術できる日程は、初診の翌日だった。前述の通り私は早く処置を終えてしまいたかったため、迷わず最短の日程を選び、その日から手術に向けた準備が始まった。前日22時半から食べ物禁止、当日6時半から飲み物禁止だ。朝喉が渇きすぎないようにするため、手術日は朝6時に起きてジュースと水を飲めるようにした。

朝8時45分には、点滴の針による痛みを抑えるための麻酔パッチを腕に貼った。こんな薄いシールで効果が出るのか疑問だったが、確かに点滴の針を刺す際には痛みをほとんど感じなかった。

朝9時45分の受付予約だったが、9時半にはクリニックに着いた。手術前の診察に通されたのは10時半頃。最終チェックも問題なく終わった。内診の際に、医者からエコー写真が必要か聞かれ、迷わず欲しいと答えた。胎嚢のサイズは23.5mmで、3日前の加藤レディースクリニックで撮った時に比べると0.1mmだけ成長していた(誤差かもだが)。このサイズは、妊娠6週3日相当らしく、やはり成長が遅かったことがわかる。

診察が終わると、そのままクリニックの奥にある回復室に案内され、手術後に処方される薬の説明を聞き、手術着に着替えた。回復室は5畳くらいの個室で、ベットと荷物をしまう棚があるだけだった。手術の時間まで結構待つ必要があるため、寝てて良いと案内された。

何時に案内されるかわからない中ベットに横になると、なんだかお腹が少し痛い気がした。時間を潰すために本を持ってきていたが、それを読むには眠いが、眠りにつくほどは眠くない、そんな状況が続いた。

目を閉じていると、他の回復室やトイレの扉が閉じたり開いたりする音や、慌ただしく人が歩き回る音、そして、時々手術室から心拍の機械音が聞こえてきた。たくさんの人が今手術を受けているのだな、と思いながら、ずっと周囲の音を聞いていた。緊張はしなかった。

多分眠ってはいないのだが、気づくと12時。回復室に入ってから、すでに1時間15分ほど経過していた。旦那に「まだ待ってるよー」とLINEした直後、看護師が部屋に入ってきた手術に呼ばれた。


流産施術、そして麻酔の影響

手術室は総合病院のものとは違い、その扉は診察室のような”普通“の造りをしていた。また、隣の手術室と中で繋がっており、医者や看護師が行き来できるようになっていた。そのせいで隣の心拍の電子音が聞こえてしまっている...

手術室って、もっと密室になっているものと思っていたが、流産処置だけの場合はこんなもんなのだろうか。そんなことを考えながら、手術台に乗った。

手術台の端には、婦人科の診察台と似たような足をかける装置があり、いつものあの姿勢になる。固定のために装置と足にタオルが巻かれ、腕も定位置に置かれる。左腕には点滴の針が刺さり、右腕には血圧計がまかれる。医者と麻酔専門医に加え、看護師が2名はいたと思う。

ほど無くして、「点滴から麻酔を入れますよ〜」との声かけがあり、口にもマスクが設置される(サージカルマスクの上から)。声をかけてくれた年配の看護師の顔を見たのが最後の記憶だ。

気がつくと、回復室に戻っていた。いや、最初はそこが回復室だとははっきりわからなかった。目が開くとぼんやり見えてきたと思ったのは、天井におもちゃのようなものが色々と吊るしてあり、少しだけメルヘンな雰囲気の場所だった。しばらくすると視界がはっきりしてきて、天井に吊るしてあったのは点滴袋1つだけであることがわかってきた。

手術からどれくらい時間が経ったのだろう。そう思って時計があった場所に目をやるが、コンタクトを外しているのと、まだ虚なこともあり、何時かわからない。

またしばらくすると、視界も晴れてきて体が起こせそうな感覚になり、ベットから起き上がった。時間は13時50分。手術室に呼ばれたのが12時過ぎなので、手術やら移動やらが約20分だっただろうことを考えると、1時間半は寝ていたようだった。

金庫に歩いて行き鍵を開け、まずはスマホに手を伸ばした。旦那や親・兄弟に今起きたと連絡した。午前に手術だと伝えていたので、連絡がないことに兄弟から正にLINEが入ってきたところだった。

14時には看護師が部屋に入ってきて点滴を外し、14時半には水のボトルを持ってきてくれた。ずっと喉の渇きを我慢してたので、この水は本当に美味しく感じた。14時45分には子宮頸部に詰めていたガーゼを抜かれ、出血がないことの確認があり、10歩問題なく歩けることを看護師の前で見てもらった後に退院となった。

歩いていると若干フラフラしたし、頭もぼんやりしていたのだが、とにかく何かを食べなければと思って近くのパスタ屋さんに入った。カキとトマトのパスタ。口コミは良かったのだが、正直あまり美味しく感じなかった。本当は南インド料理を食べたい気分だったのだが、時間が遅すぎて空いておらず。他に空いていたお店もほぼなかったので、これは仕方がない。

少しだけ生理の時のような下腹部の痛みを感じながらも、その後はゆっくり歩いて家に帰った。


おわりに

この日の夜は体が重くて何かをやりたい気分にはなれず、早めにシャワーを浴びて寝ることにした。手術後のために夜用ナプキンを買ってつけていたが、それが血で染まることは全くなかった。手術後数日は熱が高くなることもあるそうだが、私の場合はまだ高温期が続いているような感じで留まってくれている。

今後の流れだが、経過観察のために1-2週間ごとに2度受診して、POC検査の結果を聞けば病院通いは終了だ。

ちなみに今回かかった費用は、初診が3,600円、流産手術・POC検査費用が43,150円、薬が890円で、計47,640円だった。今回の不妊治療と流産手術にかかった金額はトータル40万円くらいになると思うが、また改めて計算してみたい。


2025年1月8日
🐸



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