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小さすぎる胎嚢、出血、そして自分本位な私【不妊治療と休職 #17】

こんにちは。アラフォーのキャリア女子、不妊治療&休職中のかえる🐸です。

前回のnoteでは、私が妊娠3-4週に体験した妊娠超初期の症状をまとめてみました。

どれもよく聞く症状ではあったのですが、その中でも1つだけ私を不安にさせるものがありました ─── 少量の出血です。

今回は、その少量出血が続く中で迎えた胎嚢確認について書きたいと思います。



初めは着床出血(のよう)だった

胚盤胞移植の後、最初の出血があったのは3週5日目のことだった。その日は血液検査で妊娠判定をもらった日だ。手放しに嬉しかったのも束の間、一気に不安な気持ちにさせてくる出血だった。量は生理ほど多くないが、明らかに血だった。

実はこの前日、紫茶色のおりものがほんのちょっとあり、少し気になってはいた。着床しただろう期間からは3日経っており、着床出血にしては遅い気もしたが、排出されるまで溜まっていただけかもしれなかった。

この着床出血と思われる症状はすぐ治り、その後は茶おりや、焦茶・黒色の出涸らしのようなものが出るようになった。お腹に力を入れないよう気をつけてはいたが、1kg程度の重いものを持った直後に左下腹部が痛むことがあった。この少しの力みのせいで、赤ちゃんがどうにかなってしまったらどうしよう。そう不安になった。

ただまぁ、正常な妊娠であれば、妊娠初期にその程度の力を入れたくらいで何も心配はいらないはずなのだけど、やはり精神衛生上はとても悪い。そういうことをわかった上で、それでも精神衛生のために体を庇った生活をするようになった。


胎嚢はあった

4週1日には茶色いおりものが全く出なくなった。心底ほっとした。

が、その3日後、4週4日の夜。また茶おりが出た。翌日には茶色が薄くなったが、その後は断続的に茶おりが続いた。

妊娠超初期に茶おりが出るのは珍しくないようだった。が、時より左下腹部が痛むことも気になった。異所性妊娠の時には左卵管を摘出しているので、それと関係しているのではないかと勘ぐった。(これについては後も、関係があると答える医者はいない。)

5週2日、胎嚢検査の日だった。前回の妊娠では胎嚢が見えず、そこから異所性妊娠の疑いのまま7週まで不安の日々が続いた。それもあって、胎嚢検査の日は少し緊張感があった。

エコーで見てもらうと、胎嚢は確認できた。前回胎嚢が見えなかった私としては、大きな進歩で嬉しかった。が、そんな喜びは束の間で、カーテン越しに医者が「小さいですね」と一言だけ放った。

その後に呼ばれた診察室では、私の胎嚢は体差の範囲に収まらないレベルで小さいと言われた。妊娠5週の時点で平均的な胎嚢のサイズは10mm程度なのに対し、私は4.7mmだった。

医者からは、この日の時点で流産を覚悟するよう言われてしまった。そして、生理のような出血があったら、それが落ち着いてから受診するように言われた。

↓. 詳細は当時の備忘録を読まれたし。


いつまで経っても自分本位

「流産の可能性が高い」「出血が落ち着いたら来てください」なんて医者に言われた時には、どう気持ちを整理するのが正解だったのだろうか?

自分のお腹の中にしっかり胎嚢がいる状態で、この小さな生命を諦めることなんてできるのだろうか。

私は、親に生命力を信じてもらえないのは、いくらなんでも可哀想すぎると思った。この状況で信じてあげられるのは親だけなのだ。そんな時に信じることができない親には、子供なんて来てくれないのではないか... そう思っていた。

でも一方で、「これなら着床してなかった方が良かった」「妊娠継続できないなら時間を長く取られたくない」など、罰当たりもいいところなネガティブ感情が湧きあがる瞬間もあった。

そんな中、小さすぎる胎嚢ちゃんに掛ける言葉として、私的にしっくりくるものが見つかった。
───「頑張れるなら応援するし、キツイならやめていいんだよ。」

今振り返っても、そこに嘘はない。生命力を信じてあげたかった。妊娠継続できるなら頑張って欲しかった。寝たままの生活とか必要なことがあるのであれば、なんだって喜んでした。

ただ、継続できない妊娠なのだとしたら、早く終えて欲しいという気持ちがあり、だからこそ「キツイからやめて」ではなく「キツイならやめていいよ」と相手に託す物言いになっていたのは事実だ。自分が悪者になりたくない気持ちの表れなのかもしれない。

そうやって、自分の中にある様々な感情になんとか折り合いをつけて、自分なりの説明をつけて、対峙する。これが、「流産の可能性が高い」と医者に言われた時の、私の気持ちの整理の仕方だった。


つくづく、一番根っこの部分では、私は自分本位なのだと感じる。それでも、進んでいくしかない。

お空に戻っていた私の子供も、そんな私をわかってくれると信じている。


2025年2月10日
🐸

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