エチュード

蜃気楼の向こう側に 頼りなく漂う 君の輪郭

霞むような暑さに

「もう吐きそうだ」

君が呟いたような気がした

感情の容れ物になってしまったんだって

そんな風に嘆かないで

どれだけ麻痺させたって、安心していい

ヒトは機械になんか なれないわ

捨てないで塗りつぶして

それの繰り返しだって 絶望していい


触れもしない誰かを感じて

いつか触れた君は夢だった

って

そう思える日が来るなら


孤独を愛してみたり 投げてみたりしては

それの繰り返しだって 嗤ったっていいだろ

ヒトを美しいと思えるように

捨てないで塗りつぶして

それの繰り返しだから 安心してもいいの

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