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最期のとき

動物たちと生きていたら

その一生に寄り添えるだけの寿命が

人間にはあるんだと改めて気付かされる

この子達の命を見送るその時は

最期を受け入れる事に充分な時間を

出逢った時からずっと

意識し続けて来たはずなのに

だけどやっぱりその手を離せなくて

どうしても離せなくて、ね

それでもかっこつけて

「ありがとう」って言うの

「今までありがとう」って

「大丈夫だからいってらっしゃい」

そう言いながら泣き顔を見せまいと

唇噛みしめておかしな笑顔を作るの

でも本当は全然大丈夫じゃないのに


.....毎日毎日好きは積もっていって

最後の好きがいっちばん頂上

空に最も近い場所に立つ君が

羽を広げて飛び立つのを見送る

好きをひとつ またひとつ

積み重ねて来た日々を見上げて

私は首が後ろに折れてしまうくらい

高い宇宙を見つめる.....

「カールとチタン」2021.2

やすきち

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