社会不安障害の人が持つ悩み
社会不安障害は対人恐怖症とも言われ、人前で失敗したりするのを極度に怖がり、不安が消えなくて日常生活や仕事に支障が出ている状態のことを言います。
社会不安障害とは
人前でスピーチをしたりする時に、緊張してしまうことは誰にでもありますよね。
ですが、緊張と社会不安障害は全く違うものです。
社会不安障害は人前で失敗することを恐れて発表のような機会を避けるだけでなく、社会を恐れるあまりに仕事へ行けなくなり、外に出られなくなり、そのまま家に引きこもってしまうことも少なくありません。
今までは「甘え」や「気の持ちよう」と理解を得られないことも多くありましが、今では一つの病気として認識されています。
社会不安障害を持つ人の悩み
障害を持っている人は、どうしても社会に馴染めないことがあります。
今回は社会不安障害の人が持つ悩みを見ていきましょう。
社会不安障害の人が持つ悩み 子供の場合
社会不安障害を持っている子供の悩みとしては、以下のようなものがあります。
授業中にあてられると何も喋れなくなる
友達との会話や一緒に食事をすることに強い緊張や恐怖、不安を感じる
子供が社会不安障害を抱えている場合、子供自身で自分の病気を判断するのは難しいことです。
なので、周りの大人が気付くべきなのですが、上記のような悩みは
「人見知り」
「ただのあがり症」
と捉えられることが多く、なかなか気付かれない事も多いです。
もしこの悩みを持つ子供が人見知りだった場合、共に過ごす時間が多くなれば解消されることもあります。
ですが、もし子供が社会不安障害だった場合、上手く自分の気持ちをコントロールできず、
泣く
立ちすくむ
かんしゃくを起こす
という行動につながります。
時間をかけても悩みが改善されず、泣いたりかんしゃくを起こしたりすることが続く場合は、社会不安障害の可能性を考えた方が良いかもしれません。
また、子供自身が「人前でうまく話せない」など訴えてきたときは、
「そのうち慣れるよ」と簡単に判断せず、しっかり向き合って話を聞いてあげてください。
社会不安障害を持っている人は苦手なことを避けているうちに、社会生活から離れて引きこもりになってしまうことが多くあります。
それは子供も同じなので、必要であれば精神科を受診し、不安や緊張を感じた時の対処法などを覚えさせることも必要です。
社会不安障害の人が持つ悩み 大人の場合
社会不安障害を持っていても、子供や学生の頃は
「内気な子」「口下手な子」と思われることで、そのことを指摘されたり追及されたりすることは少なくて済むでしょう。
ですが大人になると、働くうえで他人とのコミュニケーションが増えたり、任された仕事の責任も負うことになります。
そのため、大人の人が社会不安障害を持つ場合は、仕事関係の悩みが多いようです。
人前で話すことに強い不安や恐怖を感じてしまう
学生の頃は自分で挙手しなければ発言を控えることが出来ますが、社会人では自己紹介や挨拶、仕事の基本であるほう(報告)れん(連絡)そう(相談)を避けることは難しいです。
プレゼンテーションなどを行わなければならない場合、何日も前から不安で何も手につかなかったり、緊張して話せなくなることを悩んでいる人が多くいるようです。
周りの視線が気になって仕事に集中できない
会社で仕事をするとき、一つの部屋に複数人が集まって仕事をします。
社会不安障害を持っているとこのような状況で「対人恐怖」が出やすく、同じ部屋にいる人の視線が気になって集中できないことがあります。
平常心ならこなせる仕事でも、周りが気になって集中できないことで、受け持っている業務の責任や成果を気にして、より悩んでしまうパターンも多いようです。
電話での対応が怖い
仕事をしていると、会社にかかってきた電話に対応しなければならない時もありますが、社会不安障害の人は電話への強い苦手意識を持っていることがあります。
対応中に声が震えてしまう、言葉に詰まってしまう、ということを経験してしまうと、電話で対応するたびに不安や緊張が重なり、仕事をするときの悩みになってしまうことも多くあるようです。
人が多く集まる場所に行けない
社会不安障害は対人恐怖症とも言われているように、人との関りが苦手な人が多いです。
そのため、たとえ自分がメインに発言したりする会議ではなくても、多くの人が集まる部屋にいるだけで恐怖を感じてしまいます。
場合によっては通勤中の電車やバスでの人混みが怖くて、出勤できなくなることもあるようです。
就労移行支援カーケルでは、社会不安障害の方が社会で働きやすくなるように、コミュニケーションのトレーニングも行っております。
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