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月いちヨコハマDAY
2024/07/04(火)
引越しぶり、2週間ぶりに電車に乗った。
2週間前まで住んでいた横浜へ、電車に2時間揺られて。
旦那さんも横浜で用事があったので、出かけは二人で、途中各々の駅で降りて別れる。
引越し前は、内見などで横浜→埼玉の移動をたくさんした。だから、逆向きなのがとても違和感がある。
行きにぼーっと車窓を見ていて、田んぼがたくさんあって、「あれ、横浜にこんな場所あったっけ」と思っている自分がいた。埼玉だったのに。
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まずは、カフェで打ち合わせ。去年同じ場所で食べて美味しかったジェラートを注文する。
カフェ店主さんは「おかえりなさい〜」と迎えてくれた。その言葉が嬉しい。離れてから改めて、よく知っているお店で、知っている人と打ち合わせしたりできる環境が特別だな、いいな、と思う。
そこのジェラートは、長崎の五島列島から仕入れているもので、気に入ったのでプレゼントにもいいな〜とリストに入れていて、今回引越しの内祝いで親戚に贈ることにしていた。
そのことをジェラートのお店にも伝えられたし、今日行ったカフェにもその報告と出会いのお礼を言えた。
そして進める打ち合わせ。今日は打ち合わせのシートを改善して作っていって、そのおかげか迷うところがあまりなくスムーズに進められたので良かった。あまり形式的すぎても良くないけど、ある程度流れが決まっていると余白が生まれてむしろ自然に進められる。
接客、営業が一番できない、無理、と思っていた自分がそれをしているのが可笑しい。必要になれば人間はやるんだな。
それも、自分で決めたことだから、その先の手を動かす工程も自分がするから身が入るのだろうな。少しずつ自分らしく身構えずに、相手の意向を聞けるようになってきてるのかな、と思う。
打ち合わせが終わり、この後行きつけのお店でお昼を食べる予定、と伝えると相手も用事が済んだあと行きたい、ということだったので一旦別れる。同じ人と長く一緒にいるのは、なんとなく(時間をお借りして)申し訳なくなる癖があるのだけどそんなふうに言ってくれると安心する。
私は、保身のために相手を頭の中で薄情にしてしまうのだ。結果、本当に薄情なのは自分なのでいつも反省する。
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お昼を食べる予定のお店に行くと、これまた店員をしている友人が「おかえりなさい〜」と迎えてくれる。後から〇〇さんがきます、という旨と合わせて注文も伝える。
メニューをデザインさせてもらったところで、それ以外にもお店の入り口に自分がつくったカレンダーやショップカードなどが並んでいて、昔の自分が見たら泣いて喜ぶだろうな、とふと抱きしめた。でもそれは一瞬の思考の出来事で、もうそこを見ていない自分もいた。
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一人で何かをやるって、進み続けることだとつくづく思う。踏み出す前は、その後どうなるかでもんもんと悩んでしまうけど、実際踏み出したら次の一歩を踏み出すことの繰り返しなんだ。
待ち人も来て、話をしながらサバ定食を食べはじめる。はじめにセットのあら汁をすすってすぐ、口の中でガリッと固いものを感じた。
箸でその異物をつまんで出すと、その正体は銀歯だった!
なんの前触れもなく、お話ししている途中に銀歯が取れてしまった!うわ!
驚いたら、つまんだ銀歯が端から落ちてあら汁の中に沈んでいった。
いつもだったら「やばい!銀歯がとれちゃった!」と大騒ぎするところだけど、絶妙な話途中だったのもあり相手に言えず。片側の歯を使いながら、銀歯が取れたことは胸にしまって(あら汁の中から探し出せず沈んだままにして)ゆっくりサバ定食を食べることとなった。
引越し先のことや、お互い今の仕事に至るまでの経緯を話したりして。その方が先においとましてから、あら汁に沈んだ銀歯を救出した。
思いがけず娘さんとそのお店に来ていた知人がいて、その一連を打ち明けて笑ってもらったのでスッキリ。横浜の大倉山という街は、どこかお店に行けば必ずと言っていいほど知っている人がいる。
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そのお店に来るたび楽しみにしている、骨董品コーナーで良い大きさのどんぶりと可愛らしいファブリックを見つけて購入したのち、お店の人や知人に別れを告げて去る。
さて、銀歯を治さないと…。夜に飲みの予定が入っていたので、早急にどうにかしないと気持ちよく飲めない。住んでいたときに通っていた歯医者は電話がつながらず、どうしよう〜と思っていたときちょうど歯医者がある場所に出た。
飛び込みで聞いてみると、ちょうどすぐの時間にキャンセルが出たとのこと!本当、よくできている。受付のお姉さんにお礼を言い、少し待った後お呼びがかかり診察してもらう。
幸い、銀歯はきれいに取れていたのですぐ付け直せた。施術してくれた担当医の方がとても上手で、感動した。家の近所にこんな人がいてくれるといいな。
何が上手か、技術的なことは私はよく分からないのだけれど。次これをします、ごめんなさい、ちょっとちくちくします、と次の動きをきちんと言ってくれたところかなあと思う。
あと、一番は唾液を吸引するタイミング!「今吸って欲しいな〜」というタイミングで必ず来る。ほかの歯医者さんだと、タイミングが遅くてやむを得ず飲み込んでしまったり、吸い方が悪くてズゴッ!となったり。
説明も丁寧で、全てが腑に落ちる施術だったのでこれは伝えよう!と、終わった後「とても丁寧で良かったです!」と伝えた。担当医は恐縮です、と答えてほんとうに恐縮そうにしていた。
良かったです!って何様だろう、とふと思ったんだけど、褒めるとき、そんなふうに傲慢に思われることを恐れてやめてしまうことがあるんだ。でも褒めてくれると誰でも大体嬉しいし、ふとした一言でその日の気持ちがグッと上がることを知っている、他の人もきっとそうだと信じて、言ってよかった、と清々しかった。
ついでに受付の人にも、急な来院への対応を感謝して。「こういう人になりたい」っていう理想像に近付くのは積み重ねだと思うけど、今日みたいなことの積み重ねだな、と思えた。
さっきまで穴空きだった右上の歯に銀歯がはまり、ツルツルになって気持ちが良い。次の予定まで少し時間があったので、お気に入りの雑貨屋さんにお邪魔する。
今、環境に良くて良い匂いのする洗剤を使いはじめていて、それに至るきっかけをくれたお店なので、店主さんとその洗剤の話をしたり。そこから派生してどんな布巾がいいか、たどり着いた先が同じだったりしてとても面白かった。そういう生活のはなしが楽しいな。
隅から隅までこだわられてつくられたそのお店は、訪れるだけで癒しになって、店主さんと話す時間もこれまた好きで、用もなく行ってしまう。今日は特に何か買うでもなかったけど、そんなふうな日があっても受け入れてもらえる、ときちんと分かれる関係性もとても好きなんだ。
時間になって、妙蓮寺に新しくオープンするサロンへ向かう。オープンに伴ってイラストやハガキなど、デザインまわりを任せていただいたところ。私も引越しでバタバタしていたり、依頼者のほかに第三者が関わって右往左往したりしていたもので、今日はじめてちゃんと会って話ができてよかった。
なんだかひと山乗り越えた戦友のような気持ちで、お疲れ様と言い合ってそのまま予約していた白楽の居酒屋へ。とても暑い日だったのに、お店の空調が壊れているとのことでモーレツに熱かった!
途中、共通の友人が飛び入り参加することになり、別の行きつけの居酒屋へ移動。どちらも飲むのは初めてでとても嬉しくて、楽しかった。そういえば、住んでいたころはあまり仕事関係で知り合った人と飲んだりしなかったな。
離れたから、こんなふうにせっかくだからと一緒に飲めるようになった。また新しいかたちで、今までの人と関係を深められそうかな、と嬉しいきざしを見た。
そこの店主の人も仲良しな人だけど、今日は元気が少ないようで、二人になったときに聞いてみたら病み上がりとのことだった。実は7月末からそこで個展をやる予定だったのを、延長する提案をしてもらっていて、そのお礼と合わせてお大事に、と伝えて別れた。
三人で一緒に電車に乗って、すぐに私以外の二人が降りて名残惜しそうに見送ってくれる。なんだかとても幸せな時間だったなあ、と電車でしみじみとした。
それまで、しばらく引越し先で旦那さんと祖母としか話してないこともあって今日一日いろんな人と話せたのが嬉しく、良い疲れもあって気が緩んでいたのもあるかもしれない。
帰る先が白楽のマンションではなく、2時間かかった先の埼玉県。やっぱりトイレに行きたくなり途中下車はしたけれど無事帰れた。日帰りはちょっと厳しいな〜と思いながら、月いちヨコハマDAYは幕を閉じた。