『老い』の足音の記録

「美味しくて栄養のある、食べたいもの」で何を思い浮かべますか?

24歳、学生兼、VR風俗店「X-Oasis」を経営している社長です。
バーチャルAV女優のKarinと申します。

さて、あと3ヶ月で私も25歳です。
最近は世間の気が早いもので、アラサーという言葉も四捨五入して使い始める人も出る年ですからね。身体の端々に『老い』を感じています。

今は経営者の仕事でお金を作っていますが、労働基準法もクソもないのに自由という名の劇物が与えられているので不健康な生活になっております。

ちらっと愚痴ってみたところ、「美味しくて栄養のあるものを食べてよく寝なよ」と言われました。

さて、美味しくて栄養のあるものとは一体何でしょうか。

14歳のときは、ペヤングでした。美味しいから健康にいいに決まってます。
24歳の今は、ペヤングを食べると胃がもたれて3時間ぐらい何もしたくなくなります。

18歳のときは、家系ラーメンでした。美味しくて栄養がある気がする。
24歳の今は、家系ラーメンを食べると胃がもたれて半日ぐらい何もしたくなくなります。むしろ、最近は家系ラーメンをファッション自傷の道具として使っています。手首より胃袋を早死に三段活用したラーメンで痛めるのが楽しい。


真剣に考え込んだ結果、「今、超新鮮で超おいしい刺身食いてぇな……」と思いました。

その瞬間、「あっ、これが”老い”か……」と天啓が走ったのです。

そしてこの瞬間、老人が若いものに説教する気持ちがわかりました。
「お前らは今のうちに何でも食って、適度に運動して、今おいしく食べられてるものが一生美味しく食べられる健康を目指せよ」と……

でも、それこそ18歳の頃なんて身体に悪いことをしてとっとと死にたいと思っていました。
そんな人間が歳を重ねたからといって、説得力の欠片もないのです。
むしろ今の不健康は「予定通り」。そう考えないと筋が通らないのです。

でもまだ未来のある若者にそういうことは言いたい。
この感情は、きっと後悔の押しつけなのです。

それに、断言してもいいですがこの後悔は嘘の後悔です。
自分は恐らく、自分自身に騙されています。

なぜかというと、こういう不健康な老いの入り口に立つことを望んでいたのは若い頃の自分自身だからです。
世間で言われている健康リスクを知らなかったわけではないですし、むしろ当時の私は「若さ」が嫌いで意図的な不健康行為を繰り返していました。

だから、予定通りだし、未来ある若者たちが自分で未来を破壊しようとすることを止めてはいけないのです。
私もやったんだからさ。

なので、説教はしません。
でも、長文を書いてしまいました。

本当にひねくれていなかったら、

「よく食って運動して歯を大事にして、一生元気な身体を作れよ!若者!」

って言って終わりでいいはずなんです。押し付けがましいけど気持ち悪くない、頼りがいのある人生の先輩になれたはずなのです。

以上、頭でっかちにグダグダ考えて自分自身を予定通り破壊し、その上で若者の未来の破壊を助長する長文を書いてしまい、余計に気持ち悪いクソババアになった者からの、お気持ち表明でした。

ひねた若者らしく考え込んできた過去の自分も忘れていないし、尊重したい。でも身体は悲鳴を上げはじめている。そんな年代がこの24~25歳なのではないでしょうか。
若い感性に、「老い」の足音をリアルに聞かせるためにぼやく、繋ぐのが私の仕事だと思ったのです。

とりあえず今は、超うまいお刺身を食べてぐっすり寝たい。身体が求めています。

バーチャルAV女優のKarinです。 「性別に囚われず好きな仕事のできる世界」を目指して、男性向けセックスワークをやっています。