給与計算をクラウド化して手に入れたもの
どうして私が給与計算や勤怠管理のクラウド化をお勧めするかというお話。
それは、給与計算クラウド化&内製化したら、社員と関わる時間を増やせたよ。という自分の経験からです。
私が給与計算のクラウド化をして手に入れたものは、圧倒的な時間と、次のキャリアへのステップアップでした。
給与計算にかかる時間をなくしたことで、事務のおねえちゃん⇒人事担当者、としての仕事ができるようになり、就業規則の改訂その他、会社の様々な改善に取り組むことができるようになりました。
それは、その昔、私が企業の人事担当者だったころの話にさかのぼります。
当時私のメインのお仕事は「入退社の手続」「給与計算」その他の人事に関する事務作業全般、でした。しかしこれがあまりに効率が悪い。
当時は給与計算は大手の給与計算システム会社にアウトソースしていました。しかし、アウトソースする会社へデータ送信するとしても、元になる勤怠その他のデータ収集や作成は社内でやらなければなりません。これはアウトソース先の会社が悪いのではなく、当然の話です。
システム導入前の悩み
①データのやり取りが面倒
・送信用のデータはこちらで作らなければならない(あたりまえ)
・データ送信や修正の申し込み手順が決められていて、その通りにやらなければならない(あたりまえ)
・賞与や年末調整の度に申し込み手続きや別途料金が発生する。それが面倒(あたりまえ)。
・要はシステム会社に決められた枠に従って作業しなければならない(あたりまえ)。
まあ、当たり前のことではあるのですが、超めんどくさい星人の自分にとっては、2度手間は超苦手でしたし、極力手間を省きたかったわけです。
②アウトプットの帳票管理が大変だった
・給与明細を作成してもらえるのはありがたいが、機密事項にて必ず直接受け取らなければならない(当時は紙が標準だった)
・給与計算結果として自社に必要な帳票も必要ない帳票も、たくさんの「紙」が届く。仕訳が大変
・給与計算会社から届く結果を、部署別に経理仕訳するのが大変
・紙のデータから、自社用に賃金台帳を作成していた。むちゃくちゃ大変
③人事情報と給与情報を別々に管理するのが面倒だった。
・従業員が入社するたびに、人事用のシステム、給与用のエクセルにデータを入力、、、また別のシステムに名前を登録、、、という、重複した作業を行うのが苦痛⇒一度で済ませたい!!
④社内データ保管、バックアップの問題
・まず、大量の紙データの保管場所の確保が必要。どんどんたまる。
・電子化したデータについても、保管場所の確保と作業が大変。給与データは他の従業員に知られてはならない超極秘情報のため、システム管理者ですらアクセスできないようにしたい。とすると、バックアップ作業も自分でやらなければならない。社内のシステム管理者が給与情報にアクセスできてしまう状況を避けたい
システムを導入して自分でやってみよう!
そこで考えたのが、アウトソースをやめて、給与計算を内製化しよう、ということでした。
システム導入にあたっての要件は、
・自社での給与計算の条件を満たせること
・データを社外で保管できること
・給与計算結果を容易にダウンロード、カスタマイズできること
でした。
いろいろ調べた結果、これらを満たしていたのが「クラウド」でした。
システム導入して得られたもの
・給与計算にかかる時間とコストが大幅削減。
・必要な資料を必要な時に、好きなだけダウンロードできるようになった
・給与計算後のデータの活用(人事、経理作業等)が容易になった
・アウトソース会社とのやり取りの時間がゼロになった
・安全なバックアップ状態の確保(BCP対応OK)
・給与計算ソフトが簡易人事DBになり、重複作業がなくなった
・さらに電子申請もできるようになった
そして何よりの収穫は、
事務作業があーーーー!っというくらい大幅になくなりました。
そのおかげで、改訂されずに放置されていた就業規則の改訂その他、従業員のための「人事」としての業務に使う時間を大幅に増やすことができた。
ということでした。
給与計算でクラウドを効果的に活用するには?
もしも給与計算の担当者が、人事歴が長くて、給与計算に詳しい場合はOKです。自社にあった給与計算システムを選択して導入してください。
でも、そんなケースばかりではないでしょう。
自分の話で大変恐縮ですが、私が給与計算の内製化を行うことができたのは、その前に、手作業でも給与計算ができる知識があったことや、社会保険労務士の知識があったことによります。
もしこれらのご経験がなくてご自身だけで内製化しようとされているなら、血を見るのでおすすめしません。
給与計算の間違いは法違反につながります。
うっかりでは済まなくなることもあるのです。
電卓は正しい計算を行ってくれますが、インプットするデータや設定が間違っていたら、計算結果も間違えます。
大手コンビニエンスストアでの残業代不払い問題も、割増賃金計算のミスが原因でした。
作業工数もかなりかかります。通常、移行作業だけで3か月、システム選定を含めればもっと期間をみた方がよいでしょう。
また、導入に適した時期もあります。社会保険の算定にかかる時期や年末調整にかかる時期も避けた方がよいです。
これらを考慮して進める必要があります。
もし給与計算のクラウド化を検討されるのであれば、給与計算とクラウドシステムに詳しい社会保険労務士のサポートを受けるのがベストでしょう。
もしも、クラウド導入したいよ~。でも細かいこと分からないよ~、というかたは、当事務所でもサポートを行っています。
ご興味のある方はこちら。
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