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播磨陰陽師の独り言・第百九十話「地球平面説を信じる人」

 アメリカには、地球が球形ではなく、平面であると信じている人々がかなりいるそうです。これを〈地球平面説〉と呼びます。不思議なことに、この説を信じる人々がにわかに増えつつあるそうです。
 先日、Netflixで、地球平面説のドキュメンタリーを見ました。このドキュメンタリー、地球がいかに平面であるかを解く内容ではなく、平面説を信じる人と、それを広める人々の日々を追ったものでした。この作品を見る限り、広まって行くのは分かりますが、地球が平面だとは思えませんでした。かなり科学的に証明しようとして実験を繰り返している様子が出ていました。しかし、それは、地球が球体であることを証明したに過ぎません。
 そんなこんなで、色々と不利な状況にもかかわらず、明るく元気に平面説を信じて語り合っていました。
 そう言えば、大昔のヨーロッパでは、
「地球は平面であり、海の向こうは大きな滝壺がある」
 と本気で信じていたそうです。
 最近の平面説では、
——海の彼方には、大きな氷の壁がある。
 と説明しているようです。
 わが国の古い書き物なんかを読んでいると、地球が平面であるとか言ったことは出て来ません。おおむね仏教国にはそのような思想はなく、キリスト教国では、
——大地が平面である。
 と思う時代があったようです。
 西洋諸国では、進化論も嘘だと信じる人々が増えているようです。
 彼らは、人間は猿から進化したのではなく、神が作ったのだと考える人々で、
「進化論は陰謀である」
 とも言っています。
 もし、本当に陰謀だとしても、そんな陰謀を世界に流行らせて、どのような利益があると言うのでしょうか?
 何の利益もない物事に、大きなお金をかけることなどないのです。
 世界的な陰謀を企んで実行しようとするのは、ヒーロー物の悪の組織だけだと思います。しかし、ヒーロー物の悪の組織はどこからお金を調達して来るのしょうね。それから、世界征服しようとして、失敗した損失は、どこで埋め合わせするのでしょう?
 案外、オレオレ詐欺が資金源になっていたりして、にしては、金額が小さいです。簡単な計算が出来れば、どの陰謀説も割に合わないことが分かります。情報をひとつの方向からしか見ない人の多くが、陰謀説を唱えているようですが、情報にも行間と言うものがあります。行間を読みましょう。

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