播磨陰陽師の独り言・第三百八十一話「オリンパスペン」
その昔、オリンパスペンと呼ばれるフィルム・カメラがありました。小型のしかもハーフカメラと言う種類のやつで、36枚撮りのフィルムで、何と72枚も撮れました。ハーフカメラはフィルムの半分だけ使うカメラです。画質はそれなりに悪いですが、プリントしたものを見る限り気になりません。むしろボヤけた雰囲気が心地良いくらいでした。
最近はデジタルペンも発売されていますが、フィルム・カメラの方が好きでした。フィルムはデジタルとは違う写り方をするような気がします。何と言うか、なめらかに写る気がします。現像もコンビニで出来ますし、フィルムは、まだ、あちこちで買えます。下手をすると観光地ではフィルムしか買えないこともあります。場合によっては〈写るんです〉の自販機が現役で活躍している地方も多いと思います。
今では中古屋さんへ行けば、フィルム・カメラは安く買えます。オリンパスペンの壊れた中古なら2000円くらいから売られています。
そんな壊れた中古品を五台くらい買って来て、バラバラにして、ひとつに組み合わせて直していました。すべてが同じ場所の故障ではないので、何台かあれば部品が取れるのです。
カメラ用の工具を持っていて、修理用の本も何冊か持っています。カメラのレンズを外す時に使う〈カニ目レンチ〉と呼ばれる特殊な工具も持っています。ほとんど趣味の世界なので、カメラの外側の皮を剥いで、別な色の皮に貼り替えたりもしました。
何度かやっていると、オリジナルぽいカメラが出来ます。それを携えて写真を撮る瞬間は、とても楽しいです。カメラが正確に修理出来ているとは限りません。特にレンズまわりは難しいのと、古いカメラなので、微妙に画像が歪みます。それも、仕上がりを見る時の楽しみになります。
デジタルカメラは修理出来ません。半田付けくらいなら出来るのですが、部品は調達出来ないものが多いので、無理です。
修理と言えば、当然、半田コテは持っています。モニタの調節用ドライバーセットもあります。電化製品は修理出来る訳ですが、ゲームやラジオは修理出来ても、テレビ以上に複雑なものは直せません。電子ブロックを持っていたので、簡単なラジオなどの組み立ては出来ました。大人の科学の付録についていた〈ミニ電子ブロック〉も持っていますが……。
* * *
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?