不幸のすべて・第四十七話「不注意の不幸を防ぐ」

　前回は、多くの人が不注意でネガティブになって行くと言うところでしたね。今回はその続きです。宜しくお願い致します。
　不幸な多くの人々は、本当にただの不注意でネガティブになって行きます。ちょっとしたミスのような出来事です。ただ、その結果として不幸になるだけです。これは傍はたで見ていると、とても不思議な感じがするかも知れません。だって、当然、不幸になるようなことを自らしているのに、不幸になったことをわざわざ嘆いているのですから……。
　実はこの世界では、幸福になれる人の数は決まっています。一方、不幸になれる人の数も人類の何パーセントかに限定されています。
　もしあなたが幸福になりたければ不幸がどう言うものかを理解し、

——つとめて事務的にそれに対処すれば良い。

　だけのことになります。
　しかし、多くの人はその時々の一時的な感情に負けて、わざわざ未来の不幸を選びがちです。これは奇妙なことです。
　ただ少しだけ自分の未来を考えて動けば、それで未来は良い方向へ向かうのと言うのに……。
　これは、たとえるならば、

——他人の不幸を望むあまり、かえって自分が不幸になる。

　と言う種類の現象です。たとえあなたが他人の不幸を望まなくても、日々自分だけのことを考えて生きているのだとしたら、それは同じことです。
　夢を叶える法則に、

——世の中のため、人のためになることを、あなたの夢としてください。

　と言うものがあります。
　幸福になろうとした時、多くの人が幸福になれる方向へ動けばあなたの幸福も近くなるのです。

　一方、他人を犠牲にし、あるいは不幸になるようなことで自分を幸福にしようと考えたとしたら、それは未来に大きな厄を作り出してしまいます。