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祈りのカタログ・第十三話「信じる力をつけて」

 多くの霊現象は錯覚の域を出ません。しかし錯覚も強くなれば現実そのものを変える力を得るのです。そして多くの人々に影響を与え、同じ錯覚をもたらします。ただの錯覚もそこまでいくと、もう立派な霊現象となります。錯覚の域を出て奇妙な物理現象を引き起こすのです。昔の人々は、この錯覚を使って霊現象を操る不思議な方法を生み出し、練習方法も作りました。これらはただの方法ですので誰にでも出来ます。むしろ出来ない人の方が珍しいです。思うに怖がる人は様々なことが出来ないようです。何事にしても怖がる人には出来ないことが多くなります。怖がると、自分自身の可能性を狭くしてゆく傾向があります。とても残念なことだと思います。
 不思議な霊現象があるかどうかは別として、怖がることで他の多くの普通のことですら出来なくしているのです。信じようとしない心は驚くほど強いものです。信じる力の何倍ものパワーがあります。しかし、その力をほんの少しでも信じる方へ傾けることが出来れば、可能性そのものが大きく広がるのです。
 人生は楽しい方が素晴らしいと思います。しかし、怖がる人々は、まるで苦しいことが正解であるかのように、奇妙なストイックにも思える心のあり方を好むのです。もちろん、信じすぎても、それはそれで弊害が大きくなります。信じなくても信じても、どちらの場合でも妄信的になるべきではありません。

 さて、もう少し詳しく〈アイス・キューブ〉の方法を書いておきます。まずは、目を閉じて手の平を合わせた時、意識を集中させて、あたかもそこに〈冷たい氷がある〉とイメージしてください。この時、失敗しやすい傾向は頭の中で〈冷たい氷〉と言ってしまうことです。頭の中であっても言葉にしてしまうと、脳の言語の部分が活性化してしまうのです。この技法では、皮膚感覚の部分を活性化する必要があるのに、言語の部分を活性化してしまっています。これでは何の役にも立ちません。皮膚の感覚そのものに集中してください。
 人の感覚は、触った物を無意識に感知して、それが何かを判別します。この感知する時に、指先から触った物に対応する振動が発生します。この振動で物体を感知しています。この振動は無意識で発生します。しかし、意識の力で、触っていない物体の振動を発生させることも出来るのです。

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