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怪しい世界の住人〈河童〉第五話「河童除けの祭文」
❻ 河童除けの祭文
日向や薩摩の人々は河童除けの祭文として、
——ヒョウスエ、ヒョウスエ。
と唱えるそうです。この祭文は管神の御詠歌の一部を唱えています。
——この歌を吟じていればその障りなし。
と伝わっています。〈菅神の御詠歌〉とは肥前の国・諫早郡兵揃村に鎮座する天満宮の社家に伝わっているものです。
その内容は、
——ヒョウスエに川立ちせしを忘れなよ。川立ち男、われも管原。
と言う祭文です。これは別な資料によると、
——古えの約束せしを忘れなよ。川立ち男、氏は菅原。
とあることから河童と菅原道真公が何らかの約束をしているものと思われます。
この道真公、雷神とも約束してるようで、
——クワバラ、クワバラ。
と言う雷除けの祭文も残されています。ちなみにこの言葉、
——雷が落ちない場所が道真公領地の桑原の土地だった。
とか、
——道真公領地の桑原の井戸に雷が落ちて閉じ込められ悪さをしないと約束した。
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