播磨陰陽師の独り言・第506話「日本人は宇宙人？」

　日本に来たことがある外国人は、
「日本人は宇宙人だ」
　と囁やくそうです。それは、自国の人々とあまりに大きな違いがあるため、そのように感じると言います。どこへ行っても清潔な街並み、治安の良さ、親切な人々を見て、
——日本人は本当に宇宙人みたいだな。
　と感じるようです。
　特に治安の良さに驚き、小学生がひとりで通学しているのを見て、最初は、
——日本は子供を大切にしない国だ。
　と思うと言います。やがて、日本のことを知ると、子供が自立していて、大人たちも見守っていることを理解し、その素晴らしさに感動するのです。
　外国はそれほど危険だと言います。子供たちがひとりで歩いていると、誘拐されたり事故にあったり、時には殺されたりするそうです。日本が安全と言うか、外国の危険さがどうかしていると思います。
　また、日本で食べるご飯は美味しく、考えられないくらいの丁寧な接客をすると言います。だからチップを渡そうとすると、誰も彼もが断るそうです。
「日本人はチップのために丁寧な接客をしているのではないのか？」
　と首を傾げる観光客も多いと言います。むしろ、チップを貰えないと適当にしかサービスしない外国人に疑問を感じます。外国人はチップのために接客し、日本人はお客様のために接客すると言うこと自体、何か違っているようにすら感じています。
　子供たちがひとりで歩いていることに驚いく外国人観光客は、夜に女性がひとり歩きしていることにも驚愕します。
　シリコンバレーに仕事で行っていた時、会社の窓から見えるコンビニに行きたくなって、地元のスタッフに、
「あのお店に歩いて行くと、どのくらいかかりますか？」
　と尋ねたら、彼は時計を眺めてから、
「今の時間だと、二度ほど強盗に遭うからたどり着けない」
　と笑いました。その時はジョークだと思っていましたが、帰国してからそのあたりで夜に日本人が買い物に行って、実際に強盗に殺されたとのニュースが流れ驚きました。
　また、日本のご飯は美味しいそうです。誰もが美味しいと言います。すでに世界中に日本食のレストランがあり、それなりに流行っています。しかし、その多くはＫ国人やＣ国人がやっていて、とても日本食とは言えない不味い物のようですが……。

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