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不幸のすべて・第十七話「感情の感染」

 前回は、不幸がはじまるキッカケや兆しのようなものについて、
「それらが見分けられれば不幸が訪れる瞬間を見分けたり解除することが出来る」
 と書きました。
 今回はその続きです。
 これらのことを行うためには、感情のコントロールが必要となります。なぜかと申しますと、不幸は感情に振り回された結果として訪れるからです。
 不幸を避けるためには感情のコントロールを学ぶ必要があります。感情のコントロールには二種類の方法があります。
 ひとつは心がけ次第でどうにでもなるものです。そしてもうひとつは修行が必要なコントロール方法です。
 軽い感情のコントロールは心がけ次第で何とでもなります。これが激しい感情になると、自分でもどうすることも出来ないレベルに発展してしまい、感情に振り回されて行動するようになります。何度か書きましたが、多くの不幸は感情に振り回されて行動した結果でしかありません。これらの不幸を回避するためには、感情をコントロールする修行が必要なのです。
 霊術で使われる多くの技は、感情のコントロールを基本としています。常に冷静な判断を必要とし、心と体を一致させ、力を発揮します。どんなに厳しい修行をしても、この基本を理解していなければ、力を発揮することは出来ません。
 世の中には本物とは別に〈自称霊能者〉と呼ばれる人々がおります。自称しているので、誰かから呼ばれている訳ではありません。彼らの多くは霊能者であることを自慢し、まるで自分が進化した人類であるかのように振る舞いがちです。そして身勝手な性格をしています。思い込みが激しく、あるいは勘違いのまま生きていて、感情のコントロールすら出来ていません。なのに自分にはすごい霊能力があると信じて疑わないようです。

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