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「葉山女子旅きっぷ」してきた

事の始まりは春、新生活の諸々の新しい挑戦が落ち着き始め、桜もとうに散った頃のこと。

「小旅行に出かけないか」。
そう言って私を誘ってくれたのは、学生時代を共に過ごし、卒業してから今でも付き合いが続いている数少ない友人だった。
友人のことは少なからず理解しているつもり……つまり、『旅程を立てること』が得意で、『歩いて遠出すること』が得意、そして何より『私の趣味に大いに理解がある』友人からのお誘い。こうして、私の心のうちは固まりました。

「日帰りなら、葉山に行こう。『葉山女子旅きっぷ』で」。
漠然と「行けたら行こう」と温めていただけの計画を持ち出したのは、これを実現させるなら今このときしかないと思ったからでした。
実は名前すら知らなかった葉山ですが、如何に日帰り旅行に向いているかを熱烈に友人にプレゼンして結果、見事に葉山は友人の心を射止めることとなりました。ありがとう葉山。
こうして、私も無事に「葉山女子旅きっぷ」の機会が得ることができましたとさ。めでたし、めでたし。

——と、いう感じの流れになりましたので、行ってきました。
このnoteは、この「日帰り葉山旅」がいかに楽しかったかをお伝えすることを目的としたnoteです。葉山めっちゃよかったです!

「葉山」とは

そんな葉山の旅を紹介するnoteなのですが、本題に入る前にまず一番最初にご紹介しておきたいことがあります。
「葉山って何?」です。
かつての私と同じことを思っている方が少なからずいるかもしれませんので、最初に簡単にご紹介したいと思います。

神奈川県にあります。三浦半島の左上にあるのが葉山です。
「葉山」は「はやま」と読みます。はやままち。

地図の通り、左(西)が海。そして右(東)は山です。
左の方にある一際大きな道は『国道134号線』で、調べたら横須賀から大磯まで繋がっていて、さらにその大磯からはあの『国道1号線』に繋がっているそうです。

「葉山女子旅きっぷ」とは

まず、すごくすごく大事なことをお伝えさせてください。「葉山女子旅きっぷ」ですが、この名称に惑わされてはいけません。女性限定のきっぷではありません
この記事を読んでいる男性諸氏も、安心して葉山女子旅きっぷ旅ぜひご検討ください。

ざっくりときっぷの内容をまとめると、

京急線区間の電車の往復券(途中下車OK)
 + 葉山町フリー区間内のバス乗車券
 + 選べるごはん券1枚
 + 選べるごほうび券1枚

https://www.keikyu.co.jp/visit/otoku/otoku_hayamagirl/fare.html

となっています。
要約すると、「これだけで葉山に行けるし葉山内もバスで移動できるし昼飯または夕飯も選ぶだけだしおみやげまたは現地体験もゲットできる、ずばり初めての葉山日帰り旅行に最適なきっぷ」です。行って選ぶだけ。ブラボー!

「でも、きっぷって失くすし落とすしで良いことないんだよね」の方にも朗報です。このきっぷ、2022年4月22日から「デジタル葉山女子旅きっぷ」が発売されてデジタル化に対応しました。新時代!
スマホがあれば、わざわざ券売機まで行ったりきっぷ持ち歩いたりしなくてもOK。あの乗降車の際のあるある「きっぷどこにやったっけ?」だって怖くない。自分のスマホからサッとアクセスするだけ。焦って鞄をひっくり返したり、必要な券がすべて揃っているかどうかを都度確認する時間が不要になるってわけです。

……まあ、その代わりにスマホの電池切れ対策と通信料が負担になるわけですが、デジタルきっぷはちょっとだけ割引が適用されています。

……もちろん、私はこのコラボが目的でした!!!
葉山は、スタオケの本拠地『横浜』のご近所なので、オケのみんなも応援に駆けつけてくれたようです。本拠地東京のグランツの皆様も、スタオケのみんなと一緒にご協力ありがとうございます。
一周年を迎えたスマートフォンアプリ『金色のコルダ スターライトオーケストラ』を、どうぞよろしくお願いします!

……話が逸れました。

当日までにやること

そこまで多くはありません。
まずは「ごはん券」と「ごほうび券」の一覧を眺めて、興味のあるものをいくつかピックアップします。
ピックアップした中の「要予約」の有無や、定休日などを確認しておくと良いはず。

あとは到着予定時間と待ち合わせをする場合は待ち合わせ場所を決めて、あとはデジタルきっぷを利用する場合は予めきっぷを購入できるぞ、というくらいです。
私たちの場合は、京急品川駅で待ち合わせをすることにしました。

あとはしっかりと寝て、当日のために体力をつけます!

品川駅

AM7:00。
いよいよ当日、朝です。
京急品川駅への乗り換え改札から先で、いよいよ葉山女子旅きっぷの出番です。
(※葉山女子旅きっぷは、乗車駅を自由に選べますのであくまで一例です)

というわけで、待ち合わせの時間の前にまずは腹ごなしです。
乗り換えにもよりますが、だいたい1時間くらいかかるので……1時間もの間、空腹と同居することはできない……。
この後、葉山では朝食を予定しているので、そこまで重たくなく、朝早くから開いているお店で、なおかつ待ち合わせまで座って食べられる場所がベスト。

というわけで……。

少ないですがイートインができる席数がありましたので、パンを選んで、腹ごなしが完了したら離脱。エキュート品川を散策しながら待ち合わせ場所の。京急品川駅改札口へ向かいます。

京急品川駅から逗子・葉山駅へ直通する電車はそこまで本数が多くない(↓)

https://norikae.keikyu.co.jp/transit/norikae/T5?uid=70356&dir=59&path=20220629102859866&USR=PC&dw=2&slCode=250-1&d=2&rsf=%95%69%90%EC

ので、きっと品川から葉山に向かうみんなは、どこかしらで乗り換えていくんだろうなぁ。

逗子・葉山駅

途中で葉山行きの電車に乗り換えて、がたがたと電車に揺られ、いよいよ到着しました。人生初、葉山です!

逗子・葉山駅の南口改札には、QRコードを読み取る機械が設置されていて、デジタルきっぷのQRコードを表示したスマートフォンを近づけて読み取らせることで降車します。もしかしたら、QRコード決済が流行ってくれたおかげでできるようになったのかもしれないなぁ、などと、技術の進歩と普及に思いを馳せながら、いよいよ逗子・葉山に一歩踏み出します。

逗子・葉山駅前にて

テンションあがるぞーーーー!!!!!

六代御前之墓

南口の突き当たりを左に、橋を渡って左に川沿いを歩きます。
この程よい旅行感のある道、看板、山。
小旅行にきた感が満載で我々のテンションは爆上がりです。

途中で看板が見えたので、寄り道していきます。

「六代御前布墓」
六代御前の墓伝説地

遙かクラスタ見てる!?!?!?
テンションめっちゃ上がりますね。

さすがに、朝に軽くパンをつまんだだけだったので、お腹も空いてきました。いよいよ、本日の朝食予定地に進みます。

なぎさ橋珈琲・逗子店

富士見橋を横目に進み、人生初の間近で見るヨットの群れに感動しながら、国道134号線の渚橋を渡る車の多さに旅行感を味わったところで、目的地に到着しました。

なぎさ橋珈琲

国道134号線の近くだからなのか、駐車場には様々なナンバーの車が停まっています。お店に入ると、「お名前を記入してお待ちください」が。名前と人数、そして「海側またはテラス席」を記入して、しばし待ちます。

テラス席からは海が見える!!!

そして……こちらが、「なぎさ橋珈琲」さんで注文した朝食です。

マグロとしらす2色丼モーニング

繰り返します。なぎさ橋珈琲さんのモーーニングです。お味噌汁とお茶とたくあん付き。海を見ながら海を感じるメニューをいただきます。

食事を頂くの際にマスクを外した際には、なんとなく潮の香りを感じるような気もします。我々は旅行にきたのだ。

ドリンクセットを注文しました

食後は、泡たっぷりのカフェオレ。
真っ白い泡にはさり気ないラテアートつき。
お砂糖に黒糖が用意されているところもさり気なしです。

腹ごなしも済んだので、いよいよ出発します!

小浜海岸

「森戸海岸線」をてくてくと歩いていると、たどり着いたのは海岸でした。
この道は海岸線なので、歩けばすぐに「○○海岸」に遭遇できます。ずっと海岸のターン。
特に目的地だったわけではないのですが、ここら辺から葉山町のようで、看板がありました。

葉山町の看板!!!

後に、「特に目的地でもない」などと思っていたこの場所が、友人のリクエストだった「インスタ映えするバス停」だったと知りました。
すまん……なんか「似てるけどなんか違うよね」「まだ入り口だしもっと先じゃない?」で通り過ぎた……。

葉山マリーナ

というわけで、ここが(私の)目的地、葉山マリーナです!
つまり。
私は、すべてのコンミスたちに、葉山マリーナ入り口にあるこれをぜひ見てほしかったのであります。

素敵すぎる

葉山、めっちゃ楽しいです。

I ♥ Pudding

スタオケのみんなでここにきたら、コンミスはぜったいここで写真を撮るだろうな……。

森戸神社

またてくてくと道なりに歩くと、葉山にある大きな神社が見えます。
なんでも、こちらの神社は源頼朝公とご縁の深い神社だとか。葉山の海からは、あの江ノ島を見ることができるので、きっと幕府鎌倉とも近いのかもしれない。

私たちが訪れたタイミングがちょうど神前式だったらしく、境内はちょっとした賑わいでした。葉山の『海』と富士山の『山』、大自然とともにある葉山の神様に見守ってもらえるお式なのだから、きっと葉山で育った方の多くはこの神社を訪れお式を挙げたいと思うのだろうなぁ。

このあとおみくじを引きます。
私は通常のおみくじを、友人は鯛を釣っておみくじを引いていました。なんだか、おめでたい。

森戸神社境内入り口にて

森戸大明神裏の海岸

海を見ながらぼんやりとするのが好きです。
もしも我が家から海が見えるなら、波を眺めるだけで一日を過ごせる自信があります。

森戸大明神のビャクシン

海岸から、神社のお社の裏側あたりに、上の方に登れそうな階段があったので、ちょっと行ってきました。
ただ、実はどれがビャクシンという木なのか分からなかった……ので、写真は階段を登りながら見えたものです。

いったいどうやってあんなところまで登ったのかと思いをはせる

みそぎ橋

神社と海岸を繋ぐ赤い橋です。
ところで、経路的に神社側から海岸側に渡ってしまったのですが、もしかして『みそぐ』のなら逆……海岸から神社に向かうべきだったのだろうか……???

神奈川県立近代美術館 葉山館

葉山女子旅きっぷに含まれている「選べるごほうび券」を使えば、当日の美術館の展示を見ることができるのですが、この日はランチの締め時間と相談した結果、美術館のお庭とショップをだけ拝見させて頂きました。
美術館の庭には、想像すらしたことのないオブジェクトがたくさんあって、とても楽しい気持ちに。

この先はは海岸沿いではなく、山のほうへと向かうことになるので、ここでようやく移動手段がバスになります。葉山女子旅きっぷについてくるバス乗車券の乗車範囲には、海も山も両方あるので、一つの旅行で二度おいしい。

御用邸前のバス停「葉山」から「葉山大道」に向かい、そこから一色小学校方面のバスに乗り換え、「新沢」へと向かいます。

角車

お昼ごはんの候補はいくつかあったのですが……我々は、【肉】を求めていた。
というわけで、「選べるごはん券」を使って、ステーキレストラン角車さんでランチ。

ボロネーゼパスタ(サラダ、スープ、ドリンクバーつき)

じゃーん!
伝わりますでしょうか。お肉をメインにしたボロネーゼソースのパスタです。
サラダとスープがついて、さらにドリンクバーまでついてきます。葉山……ありがとう葉山……。

上山口の棚田

突然ですが、「葉山女子旅きっぷ」とスタオケとのコラボには、ARスタンプラリーなるものがありまして。
実は、今回の葉山ツアーで行きたい場所の多くは、スタオケのスタンプラリーから場所を拝借しています。

https://www.keikyu.co.jp/cp/hayamagirl-corda_so/

そう、このマップの右下にあるのがまさしくARスタンプの獲得ポイント、「上山口の棚田」です。

パノラマの棚田

スタンプどこ!?!? というくらい、見事な棚田の景色が広がっています。
ちなみに、スタンプはこの写真を撮るために坂道を登る……前にあるおそば屋さんの看板の裏です。私たちがスタンプの話をしていたら駐車場を警備していたおじさんたちが優しく教えてくれました。あれは手慣れた対応だったぞ……。

不動滝

実はこの棚田のちょっと先に滝がありまして。
葉山の海を眺め、葉山の山をみて、葉山の滝を見る、これぞ完璧な旅行プラン! と、いうことで足を伸ばしました。

まあ、徒歩でだいたい30分くらいです。

山の中にある小さな滝ですが、力強く流れる音と、流れる水がつくり出した涼しさがちょっと別の世界にいる気分になります。多分、椅子さえあれば3時間くらいぼーっと眺めていたであろう穴場スポットです。

一通り満喫したら、お昼を食べるために駆け足で通り過ぎたところへ戻ります。
この「不動滝」の最寄りのバス停はバスのフリー区間の範囲外なので、乗車券を忘れずに。
来た道を戻り、再び御用邸前のバス停「葉山」で降車します。

葉山しおさい公園

とても大きな公園です。入り口で入園料をお支払いして入ります。
入ってすぐのところには入場無料の誰でも自由に入れる「葉山しおさい博物館」があり、その隣には大きな池と大きな鯉。
小さな滝や茶室なんかもある、見どころ満載の公園です。公園は子どもたちが遊ぶ場所という概念は甘いぜ。

奥の方には一色海岸を一望できるスポットも用意されていて、ちょっと小高い丘の上から椅子に座って一式海岸を眺めるなんてのも可能です。
……雨にさえ降られなければね!!!

葉山しおさい博物館

誰でも入れるということなので、葉山しおさい博物館、行ってきました。
葉山の海の生き物や海の歴史等が学べる場所で、海岸に見られる貝も、圧巻な種類のものがずらりと並んでいました。

そして蟹。
個人的に、ちょうど「深泥丘奇談・続」を読んでいくと、カニってこんな怖い生き物だったんだなとびっくりするので、ぜひオススメです。

いや本当だって。カニはね、あんなにずらっと並べるものじゃない……あれは地球を侵略しにやってきた異星人だって紹介されていても、ぜったいみなさん納得すると思います。それくらい圧巻のカニたちが並んでいました。
というわけで、葉山しおさい公園を訪れた際には、ぜひご覧になってください。

一色海岸

葉山といえば海!
というわけで、海遊びです。

一式海岸は、ちょうど葉山しおさい公園から見ることができた海岸になります。
もう夕方くらいになっていたので、砂浜に停車していた車2台に、砂浜で遊んでいた皆さんが乗車して撤収するころでした。……砂浜に停まるんだな、車。

早速靴を脱いで小雨の中波打ち際で海遊びをする友人をしばらく見守ったところで、いよいよ本日の最終ミッション、おみやげ券を使用するべくバスに乗車して逗子・葉山駅の方へと戻ります。

亀岡八幡宮

駅のすぐ近くにある神社です。
思わず、鶴ヶ丘八幡宮の場所を探したくなる神社。

逗子茶寮 凛堂-rindo-

雨の中、しばらく駅をまわりながら友人とおみやげ選びに奮闘していましたが、私はこちらの「逗子茶寮 凛堂」さんへ。逗子・葉山駅北口から徒歩1分。

おみやげ券で「旅の余韻セット(お好きな茶の葉、茶のお香、オリジナル香台)」を交換します。数種類お茶の説明を聞きながら、自分が飲みたいお茶をセレクトします。私はあっさりとした緑茶が好きなので、好みのお茶を選べるところはとてもポイントが高い。

また、お土産の交換にしか伺えなかったのですが、茶寮メニュー「季節の日本茶と生菓子のアフタヌーンティー」等、魅力的でしたので、日本茶やお酒が好きで、かつ葉山を訪れようと考えていらっしゃる方はぜひ一度メニューをご覧ください。

https://rindo-zushi.com/menu.html

出立

葉山駅北口改札で、駅員さんからスタオケコラボのスタンプラリー特典のコースターを入手し、葉山に別れを告げます。
デジタルきっぷなので、駅員さんにスマートフォンの画面を見せて改札内に入り、電車に乗ります。
楽しかったなぁ……葉山。

横浜駅

はい。
これをご覧になっている方は、もしかしたら「今まで葉山の話をしていたのに何で??」と思っているかもしれません。
ここで改めて、今日現在の葉山女子旅きっぷについてくる「京急線・往復乗車券」のご説明をさせて頂きます。

発駅〜逗子・葉山駅間途中下車可。
ただし逆戻りはできません。

https://www.keikyu.co.jp/visit/otoku/otoku_hayamagirl/

つまりですね。
葉山女子旅きっぷなら、夕飯を横浜駅で食べて解散するという遊び方ができちゃうわけです!

ニュウマン横浜「Nood e」のプリン・ア・ラ・モード

うまい。

終わりに


『葉山女子旅きっぷ』を使った葉山への小旅行は、こんな感じで幕を閉じました。
結果として、地名すら知らなかった葉山について詳しくなり、今では友人知人の中に「時期的に大きなものじゃなくて日帰りの小旅行に行きたい」という人がいれば、葉山の話をしています。おかげさまで、今月中にもう一度、葉山に向かうことになりそうです。

これさえあれば、当日の無計画のノープランの行き当たりばったりでも十分に楽しめる、葉山女子旅きっぷ。
ぜひ旅の候補にいかがでしょう。

葉山マリーナと朝日奈
葉山マリーナと香坂さん
棚田と堂本

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