Collar×Malice -Unlimited-―プレイレポート
※全力でネタバレしているので、未プレイの方が読むことはまったく推奨していません。
春ですね。
カラマリ本編プレイから異なるゲームをいくつか挟んで数ヶ月。switchに移植したのを機にようやく遊び終えました。カリンと申します。
このノートは、2020年3月12日にオトメイトから発売された「Collar×Malice for Nintendo Switch」内の「Collar×Malice -Unlimited-」プレイ内容を振り返ってまとてたノートです。
上限1,000枚を軽く超えそうになったスクショを整理しつつ、プレイ当時に何を思っていたのかを後日読み返すことを目的として残した備忘録です。ネタバレが随所にわんさか含まれていますのでご留意ください。
また、未だVFBを読んでいないため、制作側の意図をキチント汲みきれていない部分がありますご注意ください。
★総評
◎本編を「恋人」として踏み出すまでの最初の一歩だ捉えると、FDは彼らが「未来」を進むため、本編のあらゆる可能性を伏線にしたうえで課題を浮き彫りにさせている。最高
◎本編バッドエンドとの対比が美しすぎて泣いた。バッドエンドではFDの幸福に辿り着けなかったことを示してくれている。アンリミ限定版小冊子の内容を恒常で手に入れる手段をくださいお願いしますお願い
◎サイドストーリー2つは「ファンに向けた物語」、そしてもう一つをアドニス編を擁したこのFDに収録してくれたことには感謝しかない
◎アドニス編は……本編で作ったおいしいシロップをさらに煮詰めてきたな……という印象。もはやシロップではない別物になっているはずなのにちゃんと本来の味が残されている。やられた
◎橘千聖いずやばくないですかおいしい実におしい
★Interlude
新キャラクター橘千聖さんのお披露目と、御國の葛藤を根幹にして進んでいくという、本編が終わった後にしかできない視点でX-Day事件が進んでいく話。最高。
探偵事務所の面々しか関われない場所に、唐突に呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーんをしている岡崎さんは本当に食えない男だと思われます。榎本さんに信頼されている岡崎さんの構図がびっくりするほどレアだった。
人間の本質を見るのに一番有効なのは「刺激を与えること」
猜疑心、恐怖、不安……そういう暗い感情に支配されないと、本質を引き出すことはできないからね
橘千聖が市香ちゃんと岡崎さんに語ったセリフですが、このセリフはそのまま橘本人にも返ってくるところがびっくりするほど恐ろしいですね。
白石さんがかなり優秀なプロファイラーとして活躍していることだし、養成機関はこういう人心掌握術を丁寧に教えているのだろうか。
それとも自分自身の経験に基づく橘自身の言葉なのか……。
そしてもう一つ。
【動機】を原理に考える人間はね、意味のない行動に弱いんだ。
このセリフも市香ちゃんと岡崎さんに語ったセリフだけど……。
教祖様の行動を探る人たちの「なぜ『星野市香』でなければならなかったのか」にハマる人ほど、教祖様の目的が不透明な行動に弱いんだろうなと思い知らされます。
岡崎さんは交流よりも仕事に重点を置いたからここでセリフは一旦途切れて終わるけれど。ああ……橘千聖という男の未来に可能性を感じてしまう……。
あと、笹塚編の構図がポイントが高い。
笹塚さんにとってトラウマである銃を目の前にして、銃を『排除する』ではなく、銃で『殺させない』ために、銃口の前に立てるっていうのが、彼の人となりだし優しさだしなのだよなぁ。
そんな笹塚さんだからこそ、市香ちゃんは彼を信じることができて、そんな市香ちゃんに支えられて、笹塚さんが厭っていた【正義】を貫けるようになる尊市ちゃんは本当にとうといですねありがとうございますでございます……。
あと景市ちゃんの、身を寄せ合ってお互いにペロペロする猫みたいな関係も、まっさらに描かれていて最高です。……いやもう、本当に本編があったからこそより魅力的な一面ばかりですね最高のFDじゃありませんか?
★After Story - 岡崎
今まで契市ちゃんの結婚生活がびっくりするほど想像できなかったんですけど、ようやく、ようやく想像できるようになりました!!!
本編後の契市ちゃんは「ようやくスタートラインに立ったな」と思っていたんですけど、今まで『死ぬために』SPをしてきた岡崎さんと、これから『死なないために』SPをしなければならない問題がちゃんと浮き彫りになって、そして一緒に解決していくという、まさにまさに契市ちゃんの未来のために必要な問題を丁寧に解決していくストーリーだった。
これをまとめるとこうです。「推しかぷの片割れが人間になった」。
市香ちゃんに依存するようにしてようやく『生きる』を始めた岡崎さんが、ちゃんと『結婚する』という生きたその先を見据えることができるようになったのすごくないですか!? そうだよ……これが生きるってことなんだよ……こうして市香ちゃんと一緒に生きていくと、ちゃんと未来が紡がれていくんだよ……?
岡崎さんの「オレから離れないで」っていうセリフを本編と重ねられたとき、ああこれが岡崎さんの剥き出しの心なんだな……と、ようやく人間らしさを見せた男に、生きることの素晴らしさを重ねそうになりました。
まあ、言ってることはアレでしたけど。だって「オレから離れないで」は、裏を返せば市香ちゃんが「離れる」未来を想定しているっていうところじゃないですかーーー柳さんのクズ発言が心に沁みます。
オレは、キミに恋してる。それで、いつかきっとこの気持ちが愛に変わるんだと思う
これが恋を愛に変える、一歩目ってことで
そんな岡崎さんに、市香ちゃんが捨て身でぶつかることで、ようやく愛を知ったんだ……と、感慨深くなった瞬間です……。
このコトバを待っていたんだ……契市ちゃん幸せになってね……。(※しかし最初あまりにも塩な対応をしていたら、初っ端はノーマルエンドだった……え、エンド2種類あるんですか!?ってなった瞬間である)
あっ、あと岡崎さんの話を聞いて一番驚いたのがその家族構成で。
『両親は離婚した』けれども『再婚した両親の仲は良好』っていう、かなり特殊な家庭にいるところ、ちょっと意外でした。
人当たりの良さや愛想の良さは愛されて育ったと思われる部分だし、だけど「前の彼女のときは男と飲みに行こうが合コンに行こうが爽やかに見送る」っていう最低だなって思っちゃう部分は、両親の仲が良くなかった部分も思わせる……のか。
これらを総合すると、岡崎さんの家庭環境はこうなるのかとしれない。
そして仲のいい両親と仲の悪い両親を両方見ていたからこそ、岡崎さんにとっての「結婚」は簡単には頷けない、大事なファクターだった……のか、も?
最後に。
カラマリS限定版冊子から察するに、岡崎さんがこれまでの自分でなくなったのは自分を遺していった【死者】の言葉が原因なわけですが、この岡崎さんにバッドエンドの市香ちゃんの言葉が背負われるとなると……その後の岡崎さんがどれだけ救いのない道を進み続けることになるのかと思うと、あまりにも……あまりにも可能性が秘められすぎている……。
★After Story - 榎本
市香ちゃんを幸せにしてくれてありがとう! ありがとう!! ありがとう!!!
岡崎さんの直後にプレイしてしまったので、彼が最後まで抱えてた問題を序盤も序盤で一瞬にして解決されてしまったことか衝撃的すぎました。
榎本さんのこういうところ……こういうところですよ安心して任せられちゃうな……市香ちゃんをどうぞよろしくお願いします……。
岡崎ルートではめったに出てこなかった香月くんも、ここでは仲が良好になっているのもポイントが高い……そして星野姉弟がめっちゃ仲良しで、息のあったコンビネーションを見せてくれたのが最高ですね……。
……と。二周目に遊んだためか、つい一周目と比較してしまう遊び方をしていた罪をここに告白します……本当に峰市ちゃんは最高だった……。
峰雄さんは壁にぶつかっても逃げずに、その壁の先に行こうとする人です
自分の弱さを認めて前に進もうとしている峰雄さんが、私は好きだ
なのです……これが……これが本当に、榎本峰雄という男の全てだな、と……。
アンリミ限定版小冊子のバッドエンド後も、この通りブレない榎本峰雄の人の在り方で、どちらの市香ちゃんもこういう榎本に救われたんだなと……思うと……うっ。
あと、ここで「路上プロポーズ」を敢行してくれるんですけど、別ルートだとこの「路上プロポーズ」を、自分で「難易度SSSS」に設定しているの……最高くないですか……最高です……。
ちなみに、榎本の初手はベストエンドでした。
最後に。
★After Story - 笹塚
同棲するぞ( ・▽・)b
……この破壊力やばくないですか??
そしてプチ同棲開始直後の「これからよろしくな、市香」の部分でめっちゃ穏やかな笑顔で微笑んだ瞬間に「あ、神FDだわ」って確信しました。
笹塚さんのアフターは、笹塚さん本人も課題だと思っていた星野姉弟の関係が丁寧に描かれて、そして問題の解決に積極的に尽力しているところ、最高です。
攻略キャラクターと市香ちゃんとの関係は本編からFDになって少しずつ進んだけれど、市香ちゃんと香月の関係ももちろん進んでいるんですよね……それをこうして新しい一歩として見せてくれるアフターストーリーには感謝しかないです……。
なんといっても、笹塚さんに関してどうしても言及しておきたいのはここです。
お前の存在だよ。星野市香
復讐心が消えなくても、今はそれを止めてくれるお前がいる
俺から離れるな。どこにも行くな。絶対に……いなくなるな
っっっこ!!! ここーーーーーーーーーー!!!
正直、本編を遊んでいた頃は、笹塚さんのバッドエンドは「ぬるいなー」って思っていたんですよね。とんだ見当違いでした。
笹塚さんの
「どこにも行くな市香」
に対する市香ちゃんの返答、アフターストーリー中に存在していて、
「だって笹塚さんも戻ってきてくれたじゃないですか」
なのですよ???
これは……これは、バッドエンド後に笹塚さんに「置いていかれてしまった」の市香ちゃんには……決して言えない言葉なのですよね……ありがとう……ありがとう尊市ちゃん……。
あと読み返していて気づいたんですけど、笹塚さんのセリフで
お前がいる限りきっと俺は……何があっても、俺のままでいられる
ってやつがあったじゃないですか。これですよ。本来の自分、素の笹塚さんはこっち。
笹塚さんのバッドエンドの中には復讐心が勝って市香ちゃんの手を離し、【アドニス】の一人になるエンドも存在するけれど、『本来の』笹塚さんは、インタールードで市香ちゃんが語った通り、笹塚さんには笹塚さんなりの【正義】があるから、アドニスとは決定的に『違う』んですよね……市香ちゃんの見解の通り。
そして笹塚さんが自分の【正義】に基づき、誇りをもって今のお仕事ができるようになったという事実が……カラマリSの限定版小冊子でも書かれていたけど、【正義】が有耶無耶だった笹塚さんからは考えられない出会いと経験があったということで……ほんとうに、出会ってくれてありがとう探偵事務所メンツ……。
あと個人的に、子どもにデレデレの笹塚尊は十分、『アリ』派です。
お母さんに愛されお父さんにはなかなか会えず、寂しい思いをしてきた笹塚さんなら、かわいい市香ちゃんとの子どもをきっと可愛がってくれるでしょう……もちろん可愛がり方には色々ありますが、傍からみれば間違いなく、かわいがっているに一票です。
そして笹塚さんも初手はベストエンドでした。うーん?
★After Story - 白石
当時の実況を読み返しているのですが、白石アフターが群を抜いて実況数が少なかったです。言い換えると、アフターの中で最も没頭していたのか白石さん。
岡崎編で「推しかぷの片割れが人間になった」と記述した記憶がありますが、白石さんは「推しかぷの片割れが人間になりたいと心から願った」。こうです。とうとい。
市香ちゃんが、彼を人間にしたんだ。
市香ちゃんが、彼を【家族】にするんだ。
市香ちゃんが、彼を【変わりのきかない特別な何か】にしてくれたんだよ……夢は叶うんだよ景之さん……。
白石さんがいなくなってしまった喪失の日常から始まって、事件が起こることで白石さんを中心に交流のあった人物が次々と集っていく図に、不謹慎だけど嬉しくなってしまうものがあってですね……具体的にいうと向井さんが内心めちゃくちゃ嬉しそうで、いつもの科捜研がほんの少しでも描かれていたのがほんとうにとうとい……。
真っ白だった【白石景之】に、こうして細部が描かれていくことで、色がついていくのがね……これが、【白石景之】の、幸せの一歩なんだなって……御國に泣かされながら噛み締めていました……ありがとう……。
他のどのルートでもこの道を見つけることができなかった白石さんは、市香ちゃんと出会って恋をして、それだけで……それだけで、こんなにも眩しい。
白石さんの初手はベストエンドを頂きました。幸せに……しあわせになろうね、景市ちゃん……。
★After Story - 柳
年の差……(※鳴き声)
柳さんはここまで全般的に探偵事務所の【お父さん】役を担っていて、各キャラルートでは重要なキーパーソンなってくれていたと思うんですけど、ここにきて彼らの逆襲……ならぬ、「みんなで集まってわいわいしよう」が見られたことに感謝しかないやつでした……柳さんの隣に座ってみんなを見守る市香ちゃんはまさに【お母さん】じゃありませんでしたか??? 最高……。
あと、ここにきてまさか柳さんのお兄さんに出会えるとは思わなくてにこにこしてしまいました。
ほら、わたしたちユーザーは特典とかからお兄さんが柳さんを大切にしていることは伝わってくるんですけど、いったいどうしてここまで亀裂が入ったのかとかは想像するしかなかったじゃないですか。
こうして柳さんの家族が描かれることで、柳さんの【未来】にたくさんの幸福がやってくるわけで……叔父バカおめでとうございます。
あとボロボロ泣いたのが、あのときの【犯人】との対峙ではなかったでしょうか。
彼はもう喋ることができないので本当に想像するしかないのですが、足繁く通っていた柳さんのご報告ですから、『祝福してくれた』と考える方が容易に想像がつくのですよね……本当に……柳愛時が積み重ねてきた『これまで』が、『これから』を祝福していく……まさに集大成だなって……アフターストーリー最高か……。
あと、地味に柳さんと岡崎さんの本気の殴り合い勝負をリアルに想像してふふふってなりました。
現役SPと、元ぐーで修羅場を乗り越えてきた男ではちょっと勝敗が見えちゃいますね。市香ちゃんと一緒に戦おうね。
いや……それにしてもほんと、ここまで濁し続けたんですけど、愛市ちゃんがとにかくFDでわたしのツボを突いてくるので困ってしまう。
お前は今でも、俺の気持ちを疑っている
という柳さんとかですね……わたしは言葉を失いリアルで突っ伏しました……ああ……好き……。
言っていないから伝わってないやつですよ……市香ちゃんも自分の方が好きだと思っているのに……最高にばかっぷるですねかわいい……。年の差(※鳴き声)
彼シャツ市香ちゃんのスチルも最高だった。わかってる。もう本当にわたしは愛市ちゃんに弱みを握られている気がする。
何より結婚式スチルですよ!!!
まああれです、欲を言えば全員見たかったけれど、あまりにも最高のお式だったので、それ以上に最高!!! という気持ちが勝ちました……脳内で全わたしがスタンディングオベーションです。
あと柳さんも初手はベストエンドだったので、やっぱり岡崎さんはちょっと調子に乗りすぎて変な選択肢を選びすぎましたごめんなさい。
★岡崎契の『制服』について
ずっと不思議だったんですよね。
なぜ岡崎契には、FDの新立ち絵に『制服』が存在するのか。今まで制服を着用せずに仕事していたってことなのか? 職務怠慢では??
と思って疑問をぶつけたところ「あれは岡崎さんがちゃんと服を着たという認識」という助言をいただきました。なるほど。
比較してみればたしかに? 髪の毛も束ねていることだし、よくよく見れば……つまり本編の契は制服を着こなす気力もないくらい不貞腐れていたってこと、なのか……。
★Side Story - Pride
アドニス側の表向きの思惑をかなりいい線まで推察したのやばくないですか??? あんまりにも怖すぎて、リアルで悲鳴あげました。
★Side Story - Crossroad
いきなりタイトルと違う話をしますが、岡崎編で特に印象深いキャラクターの一人が吉成さんでしたね。
岡崎編の中で一番プレイヤー目線でいてくれて言いたいことを言ってくれる、大事な大事なポジションです。
他にも、吉成さんの恋愛観についても幾らか語られていたのも印象深いところでした。
「彼女が他の男と飲みなんて絶対許しません!」
という自己評価の低さが露見するわけなのですが、これはもしも彼自身に『愛されている』という余裕があったら、他の男との飲みは許せるということなのかどうなのか。
吉成さんが恋に溺れるとどんな姿になるのか、びっくりするほど想像ができないのでちまちま材料を集めては唸る日々です……VFBに吉成さんの材料はあるのだろうか……。
3文字で別れ話終了した男の気持ち、先輩にはわかるんスか!?
【飽きた】。
確か吉成さんの好みの女が『ワガママ』言ってもらう女で、かつ『甘えて』もらいたい女っていうところなんですよね。ポイ捨てされる条件揃ってそうだとしみじみ頷きました。
しかも、FD本編中に『大事なものはつくらないように』と心がけている時点で、吉成さんがどういうスタンスで女の子と付き合っていたのか、なんとなく……想像がつく。
自分のことを【脇役】だと言っていた吉成さんから察するに、これまでお付き合いしていた女の子のことも、きっと【脇役】の自分がお付き合いするなら同じく【脇役】の女の子であるべきだと思っていた節がありそうで……もしもそうなら……フラれるのは道理なんですけど……本当に……??
あとはこれ……つまり、吉成さんの好みの女性を聞いたとき、市香ちゃんは人に甘えることが苦手な女の子なので、初見では吉成さんの好みの女の子には当たらないのではないかという懸念がありました。
もちろん、仲良くなって心を許せる存在になれば、頑固な部分がワガママになって甘えてくれる……なんてことは充分ありえるんですけど……そんな先まで果たしてすすめるのだろうか??
というわたしの懸念を解決するためのFD吉成さん編、まさかまさかの吉成視点本編なんですよね! ありがとうございますありがとうございます……!!
俺は星野さんを特別な人だと思っているのだ。
そして 、吉成さんはついに【特別】な女の子と関わりを持ち始めてしまった……。
【特別】になりたい市香ちゃんと、市香ちゃんを最初から【特別】な女の子として見ている吉成さん、もう最初から出会うべきして出会った二人じゃん……。
【脇役】に甘んじていた自分から、一歩踏み出して手を延ばして『始めよう』としてくれた吉成さんが観測できた時点で、秀市軸の吉成さんは、これまでとはまったく違う新しい吉成さんになる。
そんな予感を感じさせるストーリーでした。
しかし、スクショ読み返しても市香ちゃんの【特別】以外の部分に対して惹かれている部分が見つからなかったのでこれは……後日やり直します。
★各ルートにおける「星野市香」
ご家族に対しての話。
岡崎さんは「家族でも、距離を取りたいのなら取ったほうがいい」
榎本さんと笹塚さんは「市香ちゃんが大切にしている家族だから自分も大事にする」
柳さんは「市香ちゃんを家族として大事にしている香月に話をきいてもらいたい」
とのことで。
市香ちゃんの家族に対して踏み込める立場になった彼らからの言葉を並べてみたかった。
★教祖さまについて
岡崎編で強烈だったキャラクターのもう一人。教祖さまやばくないですか??
市香ちゃんを取られた腹いせなのか分からないけど、教祖様のブラックジョークがびっくりするほど冴え渡っていて、わたしは肝を冷やしました。
彼に関しては、冴木と市香ちゃんに関する関係性を示したもので、後にも先にもしっくりくる市香ちゃんとの関係はこれです。
なんというか戦友? みたいな。
『なんというか』戦友。
市香ちゃんにとっては、同期として切磋琢磨し合った仲として。冴木にとっては、永く興味を抱き続けて手を伸ばした相手として。
ゼロは、ほかのキャラクターと違って市香ちゃんの理解者になりたいわけでも理解されたいわけでもないんですよね。
俺は……星野市香の心がほしい
普通に聴けば熱烈なラブコールですが、アドニス編を終えた今なら分かります。
恐らく彼は、市香ちゃんの全てを向けられたかった。
それも、インタールードで橘千聖が語った通り。
人間の本質を見るのに一番有効なのは「刺激を与えること」
猜疑心、恐怖、不安……そういう暗い感情に支配されないと、本質を引き出すことはできないからね
もう一回持ってきました。冴木さんは、この『本質』の部分を向けられたかった。(え、マジで? もしかして橘千聖さん、市香さんより教祖さまの根底を知りすぎてない……?? 橘千聖……やばすぎるだろ……)
峰岸さんなんかが特に顕著に、彼女がなぜアドニスに選ばれたのかを彼女自身を理解することで探ろうとしていたんですけど、そんなことしたってゼロのことは理解できない。峰岸さんがたどり着いたのは、アドニスを説得する理由であって、ゼロが市香ちゃんを選んだ理由じゃない。
男女の関係なんて『そんな生易しいものじゃない』。
だから、『なんというか』戦友。
★「ゼロエンド」と「本編バッドエンド」
まず、大前提として市香ちゃんと冴木くんは
私の友人だった冴木君と、X-Day事件の首謀者である冴木弓弦は私の中で明確に違う。
違わない。すべて、俺の一面だ。ただ、見せていた側面が違うだけ
から始まり、だいたいにおいてこれで終わる。噛み合わない。絶望的にも徹底的に。
そしてその理由は冴木さんの言葉を借りるとこうです。
ああ、そうか、お前は『正しい人間』ってやつに導かれちゃったから
星野香月や柳愛時が殺されていたら、お前にもきっとわかったよ
柳ルートの冴木弓弦の言葉、アドニス編をプレイすると何を言っているのか理解できるようになったことに気づいた瞬間に震えました。
……まさか、これがフラグだったなんて思わなかった、よ。
冴木さんは市香ちゃんという希望を知ってしまった。
市香さんは冴木さんという絶望を知ってしまった。
そして実際、冴木さんという引き金によって『世界の裏側』を覗いた市香さんは誰よりも、ゼロの芯にあるほんとうのこころに触れていくことが許されて、そして市香ちゃんは理解してしまった。
この人は、私の知っている冴木弓弦だ
だからこそ市香さんは、理解ができないことを認めてしまった。
だからこそ市香さんは、殺意だけではない矛盾した「心」を撃ち込んで終わりを告げた。
これは、この結末は、この世界の二人でしかありえない「ゼロエンド」だったなぁ。
★余談
◎理香市ちゃんさいこうにかわいい。
◎橘千聖……。
★「∞回目のクリスマス」
カラマリS限定版小冊子のタイトル。なんで『クリスマス』が題材なんだろうって、思っていたんですよ……そうでしたね、本編が、「1回目のクリスマス」でしたもんね……。
1回目のクリスマスが始まれば、何度でも何度でもクリスマスをお迎えできる……ありがとうございます……ありがとうございます……。
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