見出し画像

【悪魔全一】GFフェス 2024.Mar 悪魔デッキ解説【遊戯王デュエルリンクス】

はじめに

GRフェスティバル、お疲れ様でした。
今回、世界8位で金アイコンを獲得することができました。
把握している限りでは悪魔オンリーが上にいなかったため、世界一の悪魔使いと名乗らせていただきます。
本記事では、GRフェスの参加者、ラッシュデュエルにに触れたことのある方を対象としております。
その為、スキル/カード/テキストに省略や専門用語が入る点をご了承ください。

前回記事では語ることが特になく、ふざけながら筆を進めていましたが、今回はある程度真面目に執筆したつもりです。

↓前回GR記事


下馬評ではTier1扱いされた悪魔デッキですが、蓋を開けてみれば本当にその通りで、常に環境に変化が起こり続けたものの、メタの中心に居続けたのは間違いないでしょう。
ミラーを避けては通れない環境下で、60.65%というそこそこの勝率を叩き出せた要因と札採択等について自論を交えながら解説していきます。


事前環境

前回GRのレゾナンス環境と比較すると、ゲームスピードが上昇し、3~6ターン目に試合を決定付ける展開が顕著に現れるようになりました。
ニューフェイスである【悪魔】【ハーピィ】【雷】【オーバーロード】らの台頭により、モンスター3体裏に対する回答を持ち得たデッキを中心に環境が回っていたことが要因として考えられます。
前期でしばしば発生したLO勝ちプランのような事象は基本的に発生せず、《クリアアイスドラゴン》でリソースを回復してロングゲームを狙うような行動が許容されにくい環境です。
「ゲームスピードのやや高速化」&「下振れを咎められやすい環境」
前置きはこれくらいにして、上記2点を前提に読み進めていただけると幸いです。


デッキ選択理由

・先行は当然有利、後攻も面を取りながらライフレースで有利に立ちやすい。
・事故要素が少ない。
・上振れ要素+対面の下振れを咎めやすい。

コイントスや対面に左右されにくく、環境が多少変化してもそれらを乗り越えていけるデッキパワーがあるだろうと判断しました。
本来であれば、最上級を複数枚引くと動きが鈍り、攻めも守りも細くなっていくはずですが、

①《クリボット》、《コボルト》による手数+誤魔化しが可能。
②スキルコストによるダメージ源への変換。

これらを搭載しているため、最上級を場に送り出し、ライフを詰められる点に置いて比較的再現性の高いものとなっております。
加えて、上級+《バイヤー》による面を無視しての高ダメージ、モンスター3体裏に対しての解答枚数が豊富なため、一定数のイージーウィンが見込める点も魅力的でした。

一方、カードプールのキュークツさから運要素のウェイトが大きく感じたプレイヤーが多かったのではと思います。
対戦結果内容を「運ゲーだった」「猿された」で片付けるのは何の生産性も無く、そのストレスから小さなミスに繋がり悪循環に陥りやすいです。
レジェンドカードと馬鹿げたスキルの影響による、ある程度の該当試合は割り切りですが、その回数を低減させることは可能なはずです。
故に、安定して上位帯に漕ぎ着けるには上振れ続ける訳にもいかず、この運要素をどこまで撤廃できるかに注力した方が賢明だと判断しました。

これは結果論ですが、前回金アイコンのもけもけ氏とデコボコ氏が連続して金アイコンを獲得していることから、決して運ゲーではなく、実力がしっかり反映されるゲームであることがわかります。


何故勝てたのか?


とにかく後攻と向き合った。
このゲームは先行が圧倒的有利である点は前回GRでも証明済みであり、確定的に明らかです。
先行で配置したカード達が残れば、その分だけアドバンテージとして貯蓄され、+ドローの手札とともにより強力な動きが可能になります。
これは悪魔デッキに限らず、全てのデッキに共通して言えます。

向き合い方についてですが結論から述べると、《ゴーストサイクロン》と《エッセル》を最大数投入し、先行後攻の勝率ムラ解消へのアプローチを行うことに。
以下、それぞれについて解説。


《ゴースト・サイクロン》

比較対象として魔人の熱風が挙げられ、どちらかを採択もしくは両方採択するプレイヤーが多く、それぞれメリットデメリットが存在します。

↓《魔人の熱風》

通称:熱風

【メリット】
・能動的に発動できる
・ドローロックが強力(特に重ねプレイ)
【デメリット】
・打ち続けない限りモヤを受け入れてしまう
・後手1で打つと上級単騎でターンを返してしまう

↓《ゴーストサイクロン》

通称:ゴーサイ

【メリット】
・後手1からハンド消費なく打っていける
・破壊なため、リソースを確実に削ることが可能
【デメリット】
・ケアされやすい


「後手1」というワードが出てきましたが、ここ重要です。
双方どちらにせよ、先行を獲得できている時点で既に多少のアドバンテージは得られています。(引けているなら尚更)
上記を前提に捉え、先行時顕著に強いカードより、後攻時でも強いカードを優先して投入することで先行後攻のトータル勝率が上がるという理論です。


繰り返しますが、ラッシュデュエルは先行が有利です。


自身の1~2ターン目に《ゴーサイ》を引いても先行なら許容されるどころか、バックリソースとして蓄えられます。
発動できなくても問題はなく、本命を守るためのブラフとして機能しているので充分貢献度は高いです。
ただ、今回はゲームレンジが短くなっていたため、後攻1ターン目に焦点を当てているのであり、今後も必ずしもこの理論が通用するとは限りません。
ロングゲームになりがちだったり、デッキを回すための札や、更にパワーの高いカードが実装されればそちらが優先されるでしょう。

現に紙の方では、余程なことがない限りサイドデッキからしか投入されません。
今回はまだまだ貧弱なカードプールに対して後攻用カードのリターンが大きすぎたため、採択に至ったにすぎません。


《昂光天使エッセル》

紙では絵違いも存在し、何故か露出度が上がる。

悪魔以外でもよく採用されていましたね。
後攻エッセルドラギは重罪なため、釣り上げる時は申し訳なさそうに出しましょう。

こちらも悪魔デッキでの採用有無が分かれていたように感じます。
不採択理由としては様々なものが考えられますが、大多数が「先行で機能しない」「インヴェイジョンの妨げになる」「そもそも上級を釣れることがごく稀」のような事象を嫌っていた印象が強いです。

《エッセル》の採択理由ですが、シンプルに「コイツで負ける試合よりコイツで勝つ試合が多い」からです。
詳しく掘り下げていきます。

こちらも《ゴーサイ》同様、先行を獲得しているのであれば《エッセル》であるべきかどうかは些細な問題だと考えております。
そもそもこちらは下級であるため、リリース要因になるだけでカードとしておおよそ8割の役割を遂行できています。
現リンクスのカードプールでは、リリース要因に毛が生えた効果が付随されているだけでも充分採択圏内に入るほどです。

それだけ求められるハードルが低いにも関わらず、「後攻限定で上級を釣り上げる可能性がある」のはこのカードにしかできない芸当です。
下級でデッキの最大値をここまで高めてくれるのは現状このカード以外存在しません。

上記はあくまで+αの上振れ要素としての認識で、1番の採択理由は後攻限定の《アッシーホース》と言えば伝わりやすいでしょうか。
計算は省略しますが、最低でも95%のモンスターヒット率が担保されているため、ローリスクでリターンを得ることができます。
悪魔族が落ちる確率も最低90%と高く、ハンドによってはスキルで先落としすることで、蘇生先を確保することも可能です。

後手1で頻繁に発生する、ハンド5枚消費による《インヴェイジョン》+下級裏or《バイヤー》でダイレクトを通す動きがありますが、《エッセル》が絡んだ場合+αとして、自身を肉壁として用意することができます。
後攻は先に殴れるメリットがある分、返しの盤面が貧弱になりがちな欠点を《エッセル》の肉壁でカバーしていくのが主な運用目的となります。

以上が《エッセル》の採択理由となります。

後攻1ターン目初手
本来ならインヴェイジョン+下級裏でターンを返す局面だが…
(解説が目的な為、相手の弱盤面は無視してください)
下級を並べ、スキルでレベルを整える
インヴェイジョンだじょん
バイヤーが落ちる可能性を考慮し、インヴェイジョンよりエッセルを先に起動。
バイヤーが落ちてくれたので、今回はこちらを蘇生。
バイヤー起動後にインヴェイジョン起動。
本来であればインヴェイジョン+下級1体しか並ばないが、更にエッセルを添えることができた。
バイヤーにもアクセスできたので上出来です。



タラレバで消極的なプレイをしない

このゲーム、お互いが100点同士のパフォーマンスを発揮してぶつかり合うことは余程のことがない限り起こり得ないです。
「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!!」と言い合えるような試合はごく稀で、基本的にどちらかが上振れor下振れを引くか、各々の平均点で戦うことになります。

対面から毎回《剣盾》+《ドラギアス》が降ってきたり、毎試合マキシマムが成立する事象は天文学的確率に近いです。流石に嘆きましょう。
それらはデッキの強みではありますが、上振れに値します。

特にオバロ対面で見受けられたのが、マキシマム成立をケアしようと消極的な選択を取る人が意外と多かったように感じました。
キルターン数が変わらないのであれば問題ないのですが、消極的なプレイ故に、猶予を与えてしまうのは利敵行為に近いです。
押すなよ!絶対に押すなよ!と言いながら熱湯風呂に近付いているようなものです。

2枚パーツが確定している時は対面墓地の落ち具合などが絡みケースバイケースになりますが、1枚しか確定していない状況は気にせずライフを詰めていった方が正解なパターンが多いです。
常に相手が最善の動きをする前提で行動すると勝率が落ちるというお話しでした。


細かいプレイ配慮

・《ディグニティ》が引けて無い場合は、可能な限りレベル1バニラをハンドに残し、《ディグニティ》の発動条件を満たさないようにする。
→《ディグニティ》の有無に関わらず、NOラグ状態が一貫するため、《ゴーサイ》がブラフとして成立しやすくなる。

・墓地に《ゴーサイ》が見えていない状態であれば可能な限り、スキルで《ゴーサイ》を切らない。
→熱風搭載型の裏目を作り、ケアをさせない択を仕掛ける。

その他色々あった気はしますが、有識者達がまとめていたと思うので省略させていただきます。


まとめ

前回に比べてアクティブ数の上昇、特に金アイコン争いが激戦区となりヒヤヒヤした本イベントでした。
次回はシアトル権利がつくため、ますます激しい争いになることでしょう。
私も全力で枠を狙いにいきますので、次回も競り合えることを楽しみにしております。
ご一読ありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!