壊れかけたレイディオに思春期の心を重ねてた14歳。(大井町トークライブ)
5月19日(日)は万代ヒロトさんとのトークライブでした!お越しくださいました皆さま、ありがとうございました。
万代さんはTOKYO FM「モーニング・フリーウェイ」という生放送のラジオ番組を月〜金曜、3時間(!)9年間務めた方(当時は立花裕人さんのお名前)。ニュース番組でのキャスターやリポーター、司会、インタビュアー……長年トークの世界で活躍している方なのですが、その経験値、懐の広さは話しているとすぐにわかります。
前回はとっても緊張しましたが、どんな風に話してもまとめて(広げて)くださる!と分かった2度目の今回は、楽しさが圧勝しました。オープン前のセッティングと打ち合わせの段階から、スタッフさんも含めての雑談のテンションが高くって「今日は絶対、時間足りなくなる」と思っていました(笑)。
ラジオ番組の "てい" で進めるトークライブ(実際の放送はありません)。
オープニングの万代さんの「ボッサ・アフタヌーン!ただいまの時刻は午後13:01です」という声を聞くと、本当にラジオ番組が始まったような高揚感があります。
オープニングに歌ったのはボサノヴァのスタンダードDesafinado(ヂザフィナード)。「Bossa Nova(ニュー・ウェーブの意味)」という単語が初めて曲の中に使われた作品。「音痴っていわないで、僕にはこの粗末な耳しかないんだよ、でもこれがボサノヴァなんだ、とてもナチュラルなものなんだ」という歌詞です。
前半は、子供の頃に聞いていた音楽のお話し。ちっちゃい頃はアイドル全盛期。わたしも、もれなく夢見ました。明菜ちゃん、聖子ちゃん、ピンクレディー、おニャン子クラブ……
万代さんと「ピンクレディー、どっち派でした?」「キャンディーズは?」なんて、会場のお客さまを巻き込んでアンケート!懐かしのお話ですみません(笑)
2曲目に歌うのは、この流れならアイドルしかない!?
小学校の遠足のバスの中で、ちょこっとモノマネして冷やかされた南野陽子さんの「話かけたかった」に初挑戦。この曲すごくいい曲なんですよ〜。歌詞が可愛くて切なくて、キュンとしちゃう。さすがにモノマネは、もううまくできなかった(笑)。スケバン刑事シリーズ、好きだったなあ。ヨーヨー振り回してたし、光GENJIのローラースケート履いてたなあ〜。
万代さんがおっしゃるには、「14歳の頃に聞いていた音楽が一番人生に影響する」とのこと。万代さんはイーグルスの「呪われた夜」、クイーンの「キラー・クイーン」、カーペンターズの「イエスタデイ・ワンス・モア」。中学生でもう洋楽大好きっ子とは!!
会場の皆さまは万代さんと同じ年代の方も多く「モーニングフリーウェイ(万代さんの番組)、聞いてました!」という元リスナーの方も。4人ほどインタビューさせていただき、ビートルズやデビッド・ボウイ、ユーミンやオフコース、ミュージカルの曲など様々お答えいただきました。ありがとうございます♪ 本当は全員聞きたかったのですが、すでに時間がオーバー。それにしても万代さんはみんなの歳を聞いては「◎年ですね!?その頃はこんな曲が流行ってましたね」「福山雅治さんと同じ歳ですね!」と応えてくれるのです。脳内データベースすごすぎる。
わたしはといえば、14歳は徳永英明さんの「壊れかけのRadio」がリリースされた頃で、まさにラジオから聞こえてきたその歌に惹かれたのでした。学校でいじめられて、心が萎んでいた時に救ってくれた曲。けれど自分で弾き語りするにはどうもうまくできなくって、この日は「レイニー・ブルー」を演奏しました。徳永さんとスターダスト☆レビューが大好き♪ 洋楽は2人(組?)の影響で高校生になってから、だんだん聞くようになったの。ELO、イーグルス、Free、エリック・クラプトン、マンハッタン・トランスファー………。
アーティストや曲の名前が出るたびに、ディレクター根本さん(実はミュージカルシンガーさん!)が、ぱっとPAからイントロを流してくださいました。連携プレー!
いただいた進行表は短いのに、なんであんなに長くなったのかしら??!
休憩も吹っ飛ばし(笑)、後半は、わたしのデビューからこれまでのお話をだーっと。
業界内のセクハラやレコード会社の倒産など、10〜15年はなかなか思うようにはいかない時期がありました。サブスクの時代になって、自由になったかなって思っています。難しさは、形が違うだけでいつでもあるものだけれど、もがきながらでもこれたのは、やっぱり好きだからなんだろうな。
この辺りのお話は、万代さんと昨年から繰り返し話して、どこまでが無理のない範囲なのか探っていたところでもありました。もしわたしが話しすぎてしまったり、重くなりすぎてしまったら、うまく止めてくださいねとお願いしていました。ニュースで様々な現場のレポートもしてきた万代さん。デリケートなところをたくさん気遣ってくださり、わたしも安心してお話しできました。
1stアルバムから「ララバイ」、2ndアルバムから「Sem compromisso」、うっかり間違えて最後の予定だったのに先に歌っちゃった(笑)ボサノヴァ・スタンダード「Meditação(メディテーション)」。枯れるほど泣いて、もう一度信じられた時、本当の愛に出会える……そんな歌詞。そして最後は3枚目のアルバムから「羽根」を。
色々辿ったあとだから、最後の曲を歌っている時、とっても幸せな気持ちだったなあ〜!自分なりに頑張ってこれたな、って自分のことを受け止められた気がしました。なんだか愛おしい気持ち。
「ふわふわ〜白い羽根〜うふふ〜って曲じゃなかったなぁ〜」と、おどける万代さん。センシティブなお話の後を盛り上げようったって、そりゃああんまりよ!(笑)「万代さんはまだまだワタシを分かってないな〜!? しかもこれ前回も歌いましたからねー??」なんて笑って、2時間半のトークライブは無事終了。でもなんだか二人とも終わるのが寂しくて、締めた後もつらつら話して、やっとステージを降りた後は、お越しくださった皆さんとお話ししたりしました。
次の場所に行くとき、居場所が変わる時は、それまでそこで積み重ねたものを整理して、受け入れて、手放して、そして詰め込んで持ってゆく。その中にはピカピカに光るものばかりじゃなくて、傷だらけだったり、一見いらないものに見えるものもあるね。
大丈夫、すべての時間は、今のわたしを作ってる。
万代さんとの3回目のトークライブはコントの域に達することでしょう(笑)
皆さま、長い時間ありがとうございました!また会いましょう♪
1回目の様子はこちら