某区長との雑談 (麻雀に)「賭けない世界なんてあるんだ」
(麻雀に)「賭けない世界なんてあるんだ」。
昨日の群馬県某区長との雑談中、言われた言葉である。
私は数年前から生活困窮家庭を教育面から支援するボランティアをしているが、4月から一昨日まで名古屋で生活していたこともあり、しばらくお休みをもらっていた。
昨日はその期間の報告も兼ねて、私と(そのNPO法人の)代表、区長と雑談をしていた。
名古屋にいる間はずっと麻雀と麻雀の研究しかしていなかったから、その話になる。
私は麻雀をもっと普及したいが、賭けの側面を広めたいわけではない。
私の興味はMリーグの「ゼロギャンブル宣言」に従って、ノーレートをいかに一般に普及させられるか、広げられるかというところにあるから、当然ノーレートの話になった。
そこで出たのが、(麻雀に)「賭けない世界なんてあるんだ」という言葉である。
勿論、区長に悪気があるわけではないし、気分を害したとかではない。ただ、区長は60歳前後、代表は70歳前後であり、ジェネレーションギャップを感じて悲しくはあった。隣の代表も驚いているようである。
「私が大学生の頃はそこら中に雀荘が立ってて、あちこちで賭けてたよ」
なるほど、Mリーグは最近出てきたし、ノーレートが広がりを見せているのも割と最近だ。知らないのも無理はない。「麻雀できないのによく麻雀に誘われるんだよね」とも言っていたから。
そう思って話を進めると、どうやら違うと分かった。
麻雀プロの話をすると、「その人たちも賭けてるわけじゃないの?」と。
つまり、代表も区長も、将棋にプロがいることは知っているが、麻雀にプロがいることは知らなかったのである。これは私にとって衝撃であった。
ノーレートのない時代に生きたご年配の方々が、ノーレートを知らないのは仕方がない。
しかし、阿佐田哲也さん、古川凱章さん、小島武夫先生の時代から明らかに存在していたはずの、麻雀プロ、ひいてはタイトル戦やリーグ戦が存在することすら、一般の方は知らないのか、と。
その方々が知らなかっただけで、他の一般の方には周知されている可能性もある。しかし、身近でたまたま話した2人が知らなかったということは、他にも知らない方が多い可能性が高いだろう。
ノーレート、オンレートという話をする前に、麻雀界のありのままの現状を一般の方に広めないと、「あの人なんか言ってるけど何が何だか分からないわ」となってしまうのではないか。
麻雀プロの存在を全く知らないで、その人に「麻雀の普及を頑張っているプロがいる」「トッププロがこういう取り組みをして麻雀の健全化を頑張っている」と言ったところで、伝わるはずがないではないか。
もしかしたら、我々は、家を建てる前の基礎作りをおろそかにしたまま家を建てているのではないだろうか。
そんなことを考えさせられた。