「大衆向けと研究者向け」。——私がやっていること。
先日、原文ママではないが、次のような趣旨のお言葉をいただいた。
―—「研究のことは全然分かりませんが、応援してます!」
私は苦笑してしまった。そりゃ分からないよな、と。
もともと、私が発信していたのは、①研究者の卵である優秀な学生に対して、②既に研究者である人に対して、③麻雀プロの中でも東大や早慶で優秀な卒論を書いて卒業したような人に対してであって、一般の方に向けて発信しているつもりはなかった。
研究は研究者がするものであり、文系の麻雀研究者が2人、3人と出てくれば、それで「麻雀ってこんなにいいものなんですよ!」というアピールが進む。大学生が「麻雀で卒業論文が書きたいな」と思って調べた時。研究ができる優秀な人に届いて、運よく賛同いただけた時。それらの時に、見つけてくれさえすればいいと思っていた。
だから、私の心理学の論文は心理学を専門にしている人しか分からないだろうと思っているし、教育学の論文は教育学を専門にしている人しか理解できないだろうと分かっているし、これから書くであろう社会学の論文は、社会学を専門にしている人しか読めないだろうが、それでいいと思っていた。
しかし、それでは一般の人をのけものにすることになってしまう。仲間外れにされていい気持ちをする人はいない。何より、仮に麻雀の研究がこれから進んだとして、麻雀研究者の行動によって影響を被るのは、上のようなことを言っていただいた方々なのである。
これではいけない、と思った。いけないというのは正しくない。理由はないが、「なんとなくイヤ」だと思った。
これは、小学生の頃に私が仲間外れにされたことがあった経験がおそらく関係している。誰かをのけ者にするのは好きじゃない。
だが、論文には論文の作法があるので、それに則らないわけにもいかない。
そこで、「大衆向けと研究者向け」。双方に向けた発信が必要だ、と思い当たった。
だから、noteでは、研究に限らず「私が今、何をしているか」「どんな人間なのか」「ある出来事についてどう思っているのか」など、中高生でも理解できるように書いていこうと思う。
さて、それでは私が今やっていることだ。今日のところはこれだけ。
私は麻雀が好きだ。しかし、親に「麻雀プロになりたい」と言ったら、「麻雀なんて……」と言われた。それが嫌だったから、「麻雀なんて」と言われない世界を作りたい。そのために、自分にできることをやろうとしている。
応援してくれる人。批判してくれる人。反対する人。邪魔をしようとする人。当然いるだろうけど、みんな「麻雀が大好き」というところに関しては、仲間だと思っています。
Karen