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「東京33度」――脊山麻理子が魅せる、年相応のリアルと官能

脊山麻理子さんの4年ぶりとなる最新写真集「東京33度」。元日テレアナウンサーという華やかな経歴を持ちながら、グラビアアイドルとしての活動にも挑戦し続ける彼女の新作は、これまでの写真集とは一線を画す作品でした。**「大人の官能写真」**と銘打たれたその内容は、タイトル通り、夏の東京の熱気を思わせる濃密な雰囲気をまとっています。


年相応の「リアル」を映し出した大胆な作品

本作の特徴的な点は、ボディメイクや修正が一切行われていないというリアルさです。グラビア写真集といえば、一般的には修正やライティングで「理想の美」を追求するイメージがありますが、本作ではその対極を行くアプローチが取られています。

写真に写る脊山さんの姿は、無理に若さを装うことなく、「年相応の体」として自身をありのままにさらけ出しています。この正直さは、見る人に新鮮な驚きを与えるとともに、どこか親近感や温かみも感じさせました。「美しさ」ではなく「真実」を追求した写真集として、これまでのグラビア作品とは一味違った魅力を放っています。


「官能」とは何かを問いかける作品

この写真集のもう一つの注目ポイントは、**「官能」**というテーマの解釈です。肌の質感や自然な仕草、そして都会の熱気を感じさせる構図など、全体に漂うムードが「官能的」である一方で、それは従来の性的なニュアンスとは異なる、成熟した大人の魅力を感じさせるものでした。

また、「東京33度」というタイトルは、作品全体のコンセプトを象徴しているように感じます。蒸し暑い夏の東京で汗ばむ肌、熱気を孕んだ空気感。その全てが写真の中で生々しく、しかし芸術的に表現されているのが印象的でした。


脊山麻理子の挑戦と信念

本作を通じて伝わるのは、脊山さんの「自己表現への挑戦」と「信念」です。年齢や体型にとらわれず、自分自身をさらけ出す勇気は並大抵のものではありません。その覚悟が写真の一枚一枚ににじみ出ており、これこそが作品を唯一無二のものにしている要因でしょう。

また、彼女自身が「美しく見せよう」という意図を捨てたことで、写真にリアルな深みが生まれていると感じました。これは単なるグラビア写真集ではなく、**「自己表現の記録」**としても高く評価されるべき作品だと思います。


読み終えて感じたこと

「東京33度」は、写真集というジャンルの新しい可能性を示す一冊でした。従来の美や若さを追い求める写真集とは違い、**「今の自分をそのまま受け入れる」**というメッセージが込められているように思います。それは見ている側にとっても、年齢や外見に縛られずに「自分らしくあること」の大切さを考えさせられる内容でした。

グラビアファンはもちろん、自己表現やリアルな美しさに興味がある方にとっても、心に響く作品になることでしょう。


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