カラッツSTORE - 色石の「インクルージョン」についてのガイドライン
2019年の10月よりカラッツSTOREは色石の「インクルージョン」についての記載を行っています。
ダイヤモンドと違って色石には「インクルージョン」1つとってもその世界的な標準が無いため、カラッツSTOREとしての基準についてお話します。
なおこちらの基準の作成にあたっては、宝石鑑別機関である中央宝石研究所社とジュエル・トレーディング・ラボラトリー社に多大な協力を頂きました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
※ 関連note:
インクルージョンの評価基準
熟練の宝石鑑定士が下記の基準に従いランク付けを行っています。
ランクS+
10倍ルーペでインクルージョンの発見が困難なもの
ランクS
10倍ルーペであればインクルージョンの発見は可能だが、肉眼では発見困難なもの
ランクA+
肉眼でインクルージョンの発見が可能であるが、顕著ではないもの
ランクA
肉眼で顕著なインクルージョンが見つけられるもの、もしくはA+レベルのインクルージョンが多数箇所に及ぶもの
ランクB
Aレベルのインクルージョンがあり、かつ耐久性に影響を及ぼし得るもの
なお、対象は色石のルースのみです。指輪やペンダントのような「製品」の場合、正確なグレーディングが行えませんので対象外としています。原石も対象外です。その他いくつか評価対象外となる石がありますので、詳細については後述します。
なおインクルージョンが表面に達するものはキズ・カケとしても同時に評価しています。
また石の中にはインクルージョンを平均的に多く含む石がありますので、そういった石については説明文で補足をするようにしています。具体的にはエメラルド、レッドベリル、パライバトルマリン、バイカラートルマリン、レッドトルマリン、ピンクトルマリンなどです。
インクルージョン評価を「行わない」場合
まず色石にはダイヤモンドと違って、不透明な石や半透明な石が数多くあります。こういった石は透明度をはかることが出来ないため、評価対象外としています。
具体的には、ラブラドライト、ローズクォーツ、オパール、翡翠、ラピスラズリ、アマゾナイト、などです。
次に光学効果のある石も、インクルージョン評価の対象外としています。なぜかというと、光学効果の多くはインクルージョンによって発生しているため、透明度が高いことが石としての評価に繋がらないからです。
具体的には、スター系(スターサファイアなど)、キャッツアイ系(クリソベリルキャッツアイなど)、アベンチュレッセンス系(オレゴンサンストーンなど)です。
同様の理由で、インクルージョンが「ある」ことが評価につながる石も、この評価の対象外としています。
具体的には、デンドリティッククォーツ、ガーデンクォーツ、ルチルクォーツ、などです。
よろしくお願いいたします。