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アレッポの街

1998年12月24日(木)
身支度を整えて部屋を出ると、ロビーの寝椅子でここのスタッフ達が寝ていた。シャリフが起き出し、日本語と英語混じりで、しばらく話す。そのうち他のスタッフも起きてくると、お茶を沸かしてくれて、それを飲みつつ30分ほど話した。
こっちのシャイ(チャイ)は、トルコと違い、もう砂糖が入っていて、むちゃくちゃ甘い。

午前中はツーリスト・インフォメーションに行って地図をもらったり、郵便局で手紙を出したりし、それからその辺を散歩した。

トルコも車のマナーは悪いと思ったが、シリアはもっと悪い。歩行者用の信号なんてないので、車の動きや他のシリア人の動きを見つつ横断する。一日中、クラクションの音が絶えない。ここで運転する自信はない。

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街の北側には普通の商店街がある。シリアは一応は社会主義国らしいが、街には何でもある。外国製品もあるけど、高い。コダックの36枚撮りフィルム(ISO400)は200SPもした。日本円で言うと500円くらいで少し安いんだけど、シリアでは200SPあれば1泊できる。

この商店街から路地を横へ入ると、雰囲気ががらっと変わる。古そうなアルメニア教会があったり、石づくり、石だたみの風情ある路地が広がっている。

昼からはアレッポ城とスークへ。
アレッポ城は、ホテルから少し歩いた西側にある小高い丘の上に築かれている。
城の堀に沿って歩いていると、ここでも闇チェン屋が声をかけて来た。

アレッポ城はなかなかのものだった。堀を渡るブリッジを登って、大きい門を入る。

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中は、あるところは「風の谷のナウシカ」(マンガの方ね)に出てくる、トルメキア軍が立てこもっていたドルクの城のようでもある。また、とてもすごい装飾がほどこされた王の間もある。また、発掘途中のように思えるところもあった。

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そして、中東らしい茶色の街並みを見渡せるのもいい。

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アレッポ城のお次は、スークへ。
細いメイン・ロードの両側に店がびっしり立ち並び、人もとても多い。衣類、香辛料、お菓子、金属製品、何でもありだ。そして、そんな細い道をロバだのバイクだのが歩いたり走ったりしている。ツーリスティックではなく、生活の場としてのスークである感じがいい。

スークの喧騒を抜け出たくて、グラン・モスクにも行ってみた。異教徒も入っていいらしい。ただし、外国人は西側の門から入らなければならない。
靴を脱いで中庭に入る。風情ある老人が座っていたり、女性がひとかたまりになってしゃべってたり、子どもが遊んでたり、少なくともこの中庭に関して言えば、公園のようだ。

座ってボーッとしていると、まず子どもが寄って来て、その後はおじさん達がいろいろと寄って来ては、挨拶したり、しゃべったりして去って行く。こちらはアラビア語が話せないのが残念だ。

最初の女の子だけは何度も来た。どうも日本のコインが欲しいようだ。50円玉とか穴が開いたお金は珍しいかもしれないし、あげたいところだが、残念ながら持ち合わせていなかった。

ホテルに帰って来ると、日本人が2人泊まりに来ていた。アンタルヤで会った人たちだ。ある街で会った人に、しばらくしてから別の街で会うことは時々あった。

彼らと食事に行って話したり、ホテルに戻って彼らが寝てからもしばらくはシャリフと話したり、日本語を教えたりしているうちに、随分夜遅くなってしまった。


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