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意志・激つよ時代

読みもの「意志・激つよ時代」

あれはたしか。

娘がまだ未就園児だから
3歳の頃か。

近所のコンビニまで歩いて
果汁グミ(みかん味)
を買いに行った。

西松屋で買った
一番小さいサイズのカッパも
まだまだ大きくて

両そでを意味不明なくらい
ぐるんぐるん折り曲げていた。

今じゃ
ダークカラー一択の
夏のクロックスも
当時はラブリーなデザインを欲しがって
お店をはしごして探したりしたっけな。

君はその頃
意志が猛烈に強くって
それは猛烈に強くって

「こうと決めたらこう」を
愉快なほど貫いていた。

お母さんに丸め込まれる
なんてことは

幼児どころか
赤ちゃんの頃から嫌がった。

そして
柴崎コウみたいなでっかい目で
じっと見つめてくるので
凄みすらあった。

その日
果汁グミを握りしめた君は

自宅にはまだ戻らず
雨の中の散歩を続行すると
顔で表現していた。

何も言わず
黙々と歩く君の後ろを
私はついていった。

あれから数年(※綾小路きみまろ調で)

集団生活の影響か
そして心境の変化か

君は
大半の場面で
大いに空気を読みまくり
無駄な冒険をしない子になった。

はるか遠い、娘の
「意志・激つよ時代」
まるで何かの幻だったかのよう。



時々

親にだけは
くそ生意気なことを言い
同時に甘えたりゴネたり

まるで
仕事中のキーボードの上に
敢えて乗る猫のような
状態になったりする。

それでいいんだよ。
それでいいんだよ。

p.s
もう少ししたら
思春期が来たりして
もういっちょ暴れっか、みたいに
なるのかしら。

どんどん来なさい
ho-ho-ho。(※サンタさん調で)






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