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慰めない慰め方。猫と暮らして。

性格の異なる2匹の猫と暮らしました。今回は、上記で書いた先代猫のお話です。

居間のソファ、アップライトピアノ、食卓の4席の一つ、テレビの上、窓辺のクッションの上。だいたいこの辺りが、初代のお気に入りの場所でした。

お仏壇の上に猫の足跡があるので、隙を見て乗ってますね。猫は乗ってません、僕知りませんって顔してます。たまに虚空を見てたから、何かいたのかもしれませんね。そんなとこ乗るから! 若い頃は、背の高い冷蔵庫の上に、カーテン経由で登ることもありました。やはり猫は高い所好き。

猫トイレで用を足してる時に目を合わせると、「やめてよ、デリカシー無いの?」って、心の底から嫌がられます。出るものも出なくなるでしょって、怒ります。猫のトイレを洗って、綺麗にしてあげると、うむって見てました。そこは、ありがとうじゃないのか猫よ。

年下のきょうだいが調子悪い時も、私がめげてる時も、母が疲れた時も、舐めたりおでこをぶつけて挨拶するわけでもなく、気配を消してただ横にいる猫でした。まるで人の電池残量が残り少なくなるのが見えて、自分が充電する役目をになっているかのように。

私や家族の様子を見て、「もう大丈夫かな?」って顔をして、自分の寝床へ帰って行きました。

客観的には、住処を用意して、清潔と安全を保ち、ごはんを与え、遊び相手になり、お医者さんに連れて行くのだから、私達家族が猫を飼育しています。

でも、主観的には存在感は人1人分あるし、私達が愛することで、猫と家族になることで、猫からも愛されて守られていたなあと思い返すのです。実際、犬と猫が「4人目・5人目の家族」でいてくれたから、家族が壊れずに済んだと思っていて。

猫は犬と異なり群れで暮らす本能がないと思うのですが、君のやさしさはいったいどこで覚えてきたんだい。生後45日の手のひらキャットだった頃から知っているし、尻尾も2本なかったけど、家族が寝静まったら、習いにでも行ってたのかな、猫なりのやさしさ。

「愛して守る対象から、逆に愛され守られること」は、私の中で鳴っている音の一つかもしれません。

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