ベトナム語の挨拶に対する考察。
ベトナム語での挨拶はXin chào(シンチャオ)
Xin(シン)が敬語のような意味合いで使い、chào(チャオ) の部分が挨拶の部分で用いられます。ベトナム語での挨拶は相手によって言い方が少し変わります。
例えば
年下の人に挨拶をする場合は Chào em
少し年上の女性に挨拶をする場合は Chào chị
すごく歳の離れた年上の男性に挨拶をする時は Chào ông
というように自分との年齢差や性別によって挨拶の言葉が変わってきます。
ベトナムに住み始めた当初は、この使い分けに頭を悩ませていました。
しかし、1年半の間ベトナムに住んで、毎日挨拶をしていればこのベトナム語特有の相手によって言い方が変わる呼び方にも慣れてくるのです。
しかし、1年半の間に彼らと毎日接してわかったことがあります。
彼らはあまり Chào を使わない。
厳密にいうと初対面の人には Chàoを使った挨拶をするが、同僚や近所の人など顔を知った相手にはほとんど Chàoを使う習慣がないように感じます。(これは私の住む田舎の地方だけなのかもしれませんが)
彼らはいつもChàoをすっ飛ばして
ご飯食べた? Ăn cơm chưa?
どこ行くの? Đi mô rứa?
恋人はいるのか? Có người yêu chưa?
など、日常の生活にまつわる質問をしてきます。
最初はこの言い方に対して疑問や不信感を抱いていました。
正直なところ
「挨拶もしないでくだらない質問ばかりしてくるのがベトナム人か。」
と尖った心境でいました。
しかし、彼らと接すれば接するほど文化というものを理解できるのが人間の対応力のようです。
ベトナムは相手のことを気にかけることが親しさを示す文化。
生活のことについて質問することによってコミュニケーションを取り、お互いのことを知る文化。
このような挨拶やコミュニケーションの取り方は文化なのだなと気づきました。
特に私は彼らにとっては外国人。好奇心旺盛で質問攻めをしてきます。
ベトナムに住んで1年ほどは、彼らとのやりとりにうんざりする日々でしたが、
それも文化なのだと思った時、心が軽くなり上手に付き合えるようになった経験があります。
これが異文化理解の瞬間なのかもしれませんね。
この文化は中国の文化に由来しているのかな?と予想しています。
中国でもご飯を食べたか聞くことは挨拶の一つとして捉えられているそうで、その歴史は長く、
挨拶から考察するベトナムの文化、中国にルーツを持つベトナム。
異文化を理解することは難しいと日々感じます。わかっていても納得できないことも多いです。
世界で戦争がなくならない理由も日本から出ると少しわかったような気になります。
以上が、挨拶から読み取った私の考察です。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
「イイね!」よろしくお願いします。