高校の担任の先生に一番最初に頼まれた意外なこと
大学1年生の娘と高校1年生の息子がいます。
娘が第一志望で合格した高校は、地元では「勉強に厳しい」と評判の進学校でした。
国公立大学に進学するのを前提として指導する高校で、朝は補習から始まり、毎日大量の宿題を出され、土曜日も補習がありました。
私が中学3年生だったら志望校に選ばない高校No.1でした。
副教科で点数を稼ぐことで入学できた娘でしたので、高校の勉強について行けるのかな?と合格直後から心配していました。
あっという間に入学式当日となり、クラスと担任の先生が発表されました。
式が終わり教室に入り、さて担任の先生は生徒たちにどんな話をするのかな?と思っていたところ、パッと目線を上げ、後ろに立っている保護者たちに向かってこう言いました。
「生徒たちは毎日勉強を頑張る中、お昼のお弁当の時間を一番の楽しみにしています。どうか3年間、お弁当をしっかり持たせてあげて下さい」
てっきり勉強の話をされるのかと思っていたので、「え?高校で先生からお弁当の話をされるの!?」と驚きました。(周りのお母さん方も驚いている様子でした)
ちなみにその日は勉強の話はありませんでした。
娘の担任の先生は、生徒に一切深入りしない人でした。
仕事とプライベートはしっかり分けていて、「ショッピングセンターで会っても俺に声をかけるな!!」と生徒に言っていたそうです。
話を聞いているだけでは一見冷たそうに感じる先生でしたが、なぜか生徒たちから大人気でした。
娘は1年生・2年生と連続して、この担任の先生にお世話になりました。
進路指導で国公立大学に進学を前提として話してくる先生が多い中、私立大学の良さを教えてくれたりと、とても良い先生でした。
娘は中学まで給食だったので、高校に入学前は「これから3年間お弁当作りが始まるのか~」と憂鬱でした。
でも先生の話を聞き、娘が楽しみにしてくれるなら!!と、面倒に思う日でも頑張ってお弁当を作り続けました。
娘は高校を卒業しましたが、終わってみて勉強と同じくらいかそれ以上に毎日のお弁当(食事)は大事だったことが分かりました。
あの時の担任の先生の言葉がなかったら、途中でお弁当作りが嫌になり、お金だけ持たせて「購買で何か買って~」で済ませていたかもしれません。
当たり前のことに気づかせてくれた先生に感謝しています。
娘は大学生になりましたが、入れ違いで息子が高校生になりました。
入学式の日の先生の言葉を思い出しながら、息子が喜んでくれますようにとお弁当を作る毎日です。
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