西尾維新「クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子」(文庫版)講談社文庫
※Franは戯言シリーズ読了済、できるだけ先入観を除いて考えたつもりです。
1 ( )と--の使い分け
( )は主人公(視点者)の感想
ダッシュは客観的事実の使い分け
2 一つのセリフ感の間に用いられる表現の繰り返し。
「ああ、それはいいんだ━━」から「どうせ、すぐに出かけることになるからさ」
間の8行の中で、「にこやかな笑顔」が4回繰り返されている。
にこやかな笑顔+主人公への影響がセットにされている。
にこやかな笑顔 という言葉が含む悪意のなさと相反するかのように、主人公へのにこやかな笑顔の彼女の行動は暴力的である。
一度目は気を奪い
二度目は肩に手をやり
三度目は自らに引き寄せ
四度目はスタンガンを食い込ませる。
……。起承転結が綺麗にまとまっていますね。模範的な四コマ漫画のよう。
そのために四度繰り返されているのではないでしょうか。
今、気づきましたが。
繰り返しの言葉と動作を結びあわせることで、
この作中では彼女が常識から外れていることを表現していましたが、
これ以外にも様々な方法で用いることができるのではないでしょうか。
起承転結を物語全体だけでなく、要所で印象的に用いることによって、文章のリズムが生まれている。
と推察。