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OSIRIS「Voice」のジャケットイラスト

今回のポイントは
1 全員の衣装が同じでないこと
2 カメラの位置
3 4人のポージング
の3つです。
※ストーリー上のキャラ設定などは考慮していません。キャラクターの性格は考えないものとします。

1 衣装の話
この4人の衣装、ほぼ同じなのですが、細かな違いがあります。
ブローチとベルト、そしてネクタイの長さです。
ブローチとベルトに関しては、まあ、見ていただいた通りなのであまり追求しません。
  お話ししたいのは、ネクタイの長さ。同じ青色のネクタイをしているように見えるのですが、よくよく見ると、左二人は右二人に比べてネクタイの長さが短いです。右の二人は長さの違いは多少あるものの、ベルト付近まであるのに対し、左二人に関しては、ボタンで止まっているあたりでネクタイが終わっています。長さの違いに関しては、画面のリズム感という点が一番のポイントだと考えます。 4人とも同じ長さだと画面のメリハリが出にくいという難点が挙げられます。ジャケットやブローチ、ベルトなどで個人の差をつけても、ネクタイの長さが揃っていると、平面的な印象を与えます。おおよそのラインが直線で結ぶことができるからです。しかし、この長さに差を加えることによって、見た目の印象から静的要素を排除し、動きをつけているのではないでしょうか。

2 カメラの位置
  このイラスト、穴があくほど光に透かしたり角度を変えたりして見てようやく気付いたのですが、正面から撮影されていません。それも、結構距離があります。3m弱から3.5mぐらいの間だと思われるのですが、おそらくカメラのレンズが向かっている先は、シングルタイトルの文字のあたり。彼らの膝ぐらいの高さからそこに向かって撮影されています。
その根拠は、左端の男性の右手のかげとジャケットとシャツの関係。
影も結構キーなのですが、それ以上にシャツとジャケットの関係がこの視点を導き出す手がかりになります。上手く写ってるかはわかりませんが、よく見てください。わからなかったら、一番下のリンクからアマゾンの画面で見ていただければと思います。
ジャケットの袖口から若干シャツの袖口が若干のぞいています。まあ、ここまでなら、あまり不思議でもなかったんですが、このシャツの覗き方が妙なのです。
ジャケットの袖口の内側が見える上でシャツの袖口が見えています。
さらに、左端の男性の右手。ここではシャツが全く見えていません。自重で下がってるにしても、重たいジャケットの方が下がるのではないでしょうか。少なくとも私の日常では比較的そうなります。ましてや、シャツの袖口が若干見えている以上、ここでも全く見えないというのは不自然です。
ですが、仮に、やや下からの撮影だとするならば、この話にも納得がいきます。
袖口は基本的に下に向かっていますから、袖口の内側が見える形でシャツの袖口……カフス部分が見えているのは、当然でしょう。また、同じように右手のシャツが見えないのは、ジャケットのかげに隠れているから。
とすれば、このシャツはジャケットと袖丈があまり変わらないのではないかと考えられます。

3 4人のポージング
 中央の二人はやや背中合わせになるように、中心より外側に体重をかけています。これは、二人の足を見ればわかります。一方、両はしの二人はどちらかではなく、自分の中央に重心を持ってきています。これによって、中央二人の間を頂点とする三角形が擬似的に描かれています。また、全員が体を斜めにするのではなく、その角度を少しずつ変化させていることで、画面を動的なものにしています。
さらにもう一つ。4人の腕にもご注目ください。左端二人の間はポケットに入れられた手によって、奥行きを感じさせ、右端二人の間は腕を引くことで奥行きを感じさせています。そこに重ねるように、センターに当たる部分では、二人が体の向きと合わせて画面手前に向かって腕が出ています。(うまい表現が見つからないので、画像見てください)以上3点から、前述したさりげない三角形が生まれているのだと考えられます。

今回は、静と動を中心にお話ししました。
静と動のバランスを取ることによって、落ち着いた中にも動きのある写真や画面が作れるのではないかと考えています。


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