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2018ベネルクス鉄道の旅 #5 ブルージュから、アントウェルペン

↑冒頭の画像は、ブルージュのマルクト広場、鐘楼からのながめです。
ブルージュは屋根のない博物館、というだけあって、RPGの大都会のような雰囲気が街全体に広がっています。

ということで、旅行記3日目、はじめます。

★目次はこちら★
https://note.mu/karanda_videos/n/n01e4cf58ffab

■芸術の街を目指す

9月10日、朝。ホテル1階の食堂で朝ごはん。近所のサラリーマンと思われる方々と一緒に、焼きたてパンとコーヒーを頬張ります。
フランスパンの切り方(ノコギリみたいなやつ)がわからずまごついていたら、イケてる感じのおじさんたちが、教えてくれました。

ヨーロッパは基本的に、人が優しいです、困っている人を見つけるとみんなで協力して助けようとしてくれます。
日本は、便利ですから、その気になれば何でも一人でできてしまいます。その結果として、人同士のつながりが希薄化しつつあるんじゃないですかね、とかなんとか考えながら。

旅のスタートはブリュージュ駅から。どことなく、一昔前の
日本の国鉄駅のような、親しみやすいデザインです。
入口入ると切符売場の窓口がずらーっとならんでいるのも、なんだか懐かしい感じでした。

今日は大移動日です。全行程はこんな感じ。

まずはブルージュから、北の港町アントウェルペンを目指します。
アントウェルペンといえば、フランダースの犬!ですね。ノートルダム大聖堂も見学しましたよ。

最初に乗ったのは、ブリュッセル空港行のインターシティ。AM80型電車の9両編成でした。混んでたので、写真はナシ。

【Brugge】09:31 →【Gent St Pieters】09:58(IC 2809列車 Brussels Airport - Zaventem行)

さすがに月曜の朝とあって、1等車まで、ビジネスマンで満席です。
移動中もノートパソコンで何やらしていたり、携帯で色々話していたりとなかなか忙しそうな雰囲気で、そこは日本と一緒だなと。
必ずバケットとコーヒーを携えていたり、車窓風景が農村地帯であるという点は、日本とは異なりますが。

立っている人は、さすがにいません、というか椅子に座れない人は、出入口のステップや通路、スーツケース置場などに座るので、着席通勤率はほぼ100%ということにw

ゲント・セントピーターズ駅まで来ました。ここで、アントウェルペン行のインターシティに乗り換えます。ここでもまた、やってきたのはAM80型電車、ここもとても混雑していたので写真は撮りませんでしたが。

内外装こそリニューアルされており、とても綺麗なのですが、音と振動がなかなかのもので、居住性は△
鉄道ファンで古い電車も好きではありますが、実際に乗るとなったら、やっぱり新しい電車のほうがいいです。

【Gent St Pieters】10:11 →【Antwelpen centraal】11:09(IC 3031列車 Antwerpen Centraal行)

↑古風なローカル駅を通過していきます。よーくみると、窓もドアも板打ち付けられて、痛々しい(いただけに・・・なんでもない

↑途中大きな町も通りますが、それよりもこの『音』ですよ、ぎしぎしいってますw

そんなこんなでいくつかの街に停車しつつ、列車は小一時間かけてアントウェルペン中央駅に到着です。

■世界で最も美しい駅

と言われる、アントウェルペン中央駅。駅の神殿、とも呼ばれているそうです。
乗車したインターシティは、地下ホームに到着しました。エスカレーターをのぼって高架ホームへ。

美しい、ヨーロッパによくある終端駅ですね。でも、これだけだと、まぁ良くある構造だな~と。どこら辺が神殿なんだろうか、と振り返ると

はい、納得w
こんな美しい駅舎が鎮座しておりました。

でもこの駅、これだけじゃないんです。というのは、先ほど「地下ホームに」と書きました。実は

4層構造になっているんです。

駅表記に従うと、+1レベル、0レベル、-1レベル、-2レベルの4階建で、+1が先ほどのドーム屋根頭端駅、0は銀行やらファストフード店やらが入居し、-1は地下の頭端駅、-2は通過式の駅。
そして、-2まですべて吹き抜けの階段でつながっていて、天井からの光が差し込むとても素晴らしい構造。写真で見てもらうとわかると思いますが、駅のスケール感が、ハンパないんです。

-2レベルには客車列車のインターシティが到着していました。
ここだけは折り返しせずにオランダ方面に直通できる構造になっていて、長距離の客車列車やタリースが使います。この通り、地下なのに、しっかり明るい(なんか、模型みたいですねw)

逆側から。この光景こそが、駅の神殿といわれる所以。確かに、ガラス屋根の後光を浴びた神殿が、階段のうえに鎮座しているようであります。本当に綺麗。ここの階段は『世界一美しい階段』とも呼ばれているそうですが、納得です。

フランクフルトHBFの大屋根やら、リエージュの近代的屋根やら、様々な駅を見てきましたが…
私がこれまで見てきた、どんな駅よりも美しい。まちがいなく、美しい。

コンコースへ抜けてみましょう。中央の丸いところはドーム屋根です。
この部分がイチバン高いようで、本駅のシンボルになっているそうです。

コンコース。おぉぉ美しい。
ここにきて、語彙力のなさが悔やまれますw

神殿部分を裏側からみるとこんな感じ。街の正門、そんな印象でしょうか。

駅舎の中は、貴賓室にでもなっているのでしょうかね。がらんとしていながら、ちょっと豪華そうな空間が広がっているようでした。

駅舎正面から。逆光です。
CentraalStationの文字が誇らしげ。

ドイツの鉄道だと、中央駅は『HBF』と表記します、ホフトバーンホフ(Hauptbahnhof)の略ですね。オランダ鉄道では、セントラル駅『Centraal Station』、セントラルスタジオンと呼ぶのが一般的のようですが、オランダの場合、セントラル駅と表記するのは一部の駅のみで、どこもかしこもHBFなドイツとは異なるようです。

ではベルギーはというと、駅名はあくまでその土地の名前、というのが一般的なようで、初日のリエージュギューマン駅も、リエージュのギューマン修道院の土地、という意味。ゲント・セントピーターズ駅も同じく、ゲントのセントピーターズ教会の土地、という意味のようです。ブルージュ駅に至っては『橋』駅、ですからねw

今回の旅の中で出会った例外は、ブリュッセルのセントラル駅と、ここアントウェルペンのセントラル駅だけでした。
ここアントウェルペンセントラルは、それぐらいベルギー国鉄にとって、気合の入った駅だった、ということになるのでしょうか。

アントウェルペンでは市内を散策。ルーベンスの絵画をみに、ネロとパトラッシュの教会へ。

最近、カップヌードルのCMでここが登場してますね。

最後にネロ少年が運ばれていく場所。

アントウェルペン、というとよく見るのはこの角度でしょうか。
定番スポットらしく、撮影の人がひっきりなしに出入りしてました。

さて、そんなアントウェルペン、鉄道ファンとして見逃せないのが、トラムの存在です。

駅前広場には、四方八方からトラムが乗り入れてきます。中華街のゲートからコンニチワw

広い通りも走りますが、中心市街地が近づくと、トラムは狭い路地をゆく。

この、狭い路地をギリギリで抜けていく感じが好きなんですが、
あまり雰囲気のいい通りではなかったので、歩くのはおすすめしません(^^;

古めかしいトラムが走り抜けていきました。

中心市街地の、フルン広場というところ。
向こうの塔がノートルダム大聖堂です。
この、フルン広場ですが、トラムのターミナルにもなっているようで、
ぐるっと線路がまわっているのです。

ここが、なかなかよい雰囲気、カフェの横を抜けていくのです。
カフェでは当然のごとくビールを提供。酔っぱらわないように注意ですねw

さて、アントウェルペンを満喫したところで、ベルギー編はおしまい。
「ベネルクス鉄道の旅」ですから…

9月ですが、既に紅葉がはじまっておりまして、
金色に輝くアントウェルペンセントラル駅とともにとても美しい
絵画のような光景に出会いました。

旅はこの先、オランダ方面へと足を進めてまいります。
というところで、本日はここまで。
連続更新、いつまで続くかな?笑

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https://note.mu/karanda_videos/n/n01e4cf58ffab

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!