2018ベネルクス鉄道の旅 #15 最終日、また、助けられる
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■大陸の、夜行列車をみる
2018年9月13日(木)の朝。ぐっもーにーん
本日17時過ぎの羽田便で帰国します。コブレンツからフランクフルト空港までは、インターシティで2駅、約1時間の距離なので、余裕余裕。
今日は雨。本当は、コブレンツの観光名所ドイチュスエッグを眺めて帰ろうかと思っていましたが、雨では仕方ありません、フランクフルトに早めに移動して、中央駅で列車を眺めることにしましょう。
で、まずは早朝のコブレンツ駅から。二日連続早起きですが、今度はコブレンツ駅を7時8分に出発する夜行の豪華列車『ナイトジェット』を見に行きます(普段5時半に起きているので、まったく問題ありませんw)
ナイトジェットは、オーストリア国鉄の運営する夜行列車です。もともとはオーストリアと周辺諸国を走っていたそうなのですが、2016年にドイツ鉄道が夜行列車をすべて廃止した際に、いくつかの路線を引き取って運行しているのだそうです。
JR東海の廃止した夜行列車を、JR西日本が運行すると、そういったイメージでしょうか。
現在も結構本数が走っており、現在も夜行列車網を拡大させている頼もしい存在です。(公式ホームページ https://www.nightjet.com/en/)
コブレンツには7時6分の到着です。ホームにあがると、既に到着していました。
これが、ナイトジェットです。一晩走ってきて、小休止といった感じ。
いいですね、寝台列車が走っているという事実もそうですが、よーく見ると古いのから新しいのから、色々なタイプの客車が連なっていて
ブルートレインとはまた違った趣がありますね。
9両編成でしょうか。一部にオーストリア国鉄カラーの客車が挟まっていますが、あれは座席車でした。夜行寝台列車ですが、寝台車から座席車まで、様々なタイプの客車で需要にこたえますといったところでしょう。
ところで、前のほうを見ると、何やら客車ではないものが。
おー!車運車ですよ車運車。この列車、自動車も一緒に運んでしまうんですね。日本でも一昔前まであった「カートレイン」のようなものでしょう。
車運車があり、ごちゃまぜ客車が連なり…
この、何でもありの、ごった煮感がヨーロッパらしいと思うのですが、どうでしょうか。
牽引はオーストリア国鉄のタウルス型機関車です。こんだけの長編成を1両で牽引できる、パワフルなやつです。
車運車3両も繋いでるんですね。しかも、雨ざらしw
日本のカートレインは、すべて有がい車(屋根付きの貨車)にフォークリフトで乗せていたと思いますが、そこらへんは、法律とか考え方の違いなのでしょうね。
機関車次位の車運車なんか、パンタグラフから飛んでくるスパークやら何やらで、汚れないのでしょうかw
さて、今日も活動開始!
■コブレンツからフランクフルトへ
さて、ホテルで準備を済ませ、チェックアウトして再びコブレンツ駅へ。
昨日お世話になった、ルクセンブルク国鉄の2階建電車が停まっていました。
かっちょええんだかどうなんだか…微妙なデザイン(嫌いではないですが)
連結の相方はこちらの平屋dした。こちらはこちらで、ミミズのようなデザインですw
ドイツ鉄道の車掌さんが犬をかわいがる様子。割とよくみた光景ですw
その他、ドイツ鉄道の車掌さんの特徴
・喫煙率が高い(インターシティ発車前のホーム、喫煙所に行けば大概いますから、何か聞きたいことがあれば喫煙所に行くのがいいですw)
・動物をかわいがる(野良犬、野良猫、野良謎の動物、なにかがいればホームで何かしらのアクションを必ずとるw)
・何か悪いことがあると、あからさまにテンションが下がるが、ぎりぎりまで言わない(なんとなく雰囲気でわかることはある)
さて、本日はこの旅ではじめてICE、インターシティ・エクスプレス(イーツェーエー)に乗車します。ドイツ鉄道の誇る最高サービスの、ドイツ版新幹線です(↓これ)
座席指定は2列窓側の席でしたが、既に先客がいて(しかも、男性が奥さんと二人で座っていて)、私が通りかかるとあわててコーヒーをもって動こうとされるのですが、一人掛けの席が全然空いてましたから、
ノーノー、オーケーオーケー!エンジョイトリップ!アイヒア~と言って席を譲ったところ、あとで通りがかりに、Thanks kind!といって、5ユーロ(私の払っていた、座席指定料金)を置いていきました。なんていい人だ。
ICE、すごいですよ、乗車したとたん車掌さんからメニュー渡されるわ、コーヒーでてくるわ、注文すればビールや食事も席でできるわで
残念ながら朝食を食べてきたので、おなかいっぱい、コーヒーをもらって(コーヒーも紙コップとかではなく、ちゃんとした食器のガチのやつ)ドイツの車窓を眺めておりました。
と、1時間程度走ったところで、何やら車掌さんがドイツ語でにゃらにゃらにゃら~としゃべっています。おっと?不穏な空気だぞ?
やがて、田舎の駅で止まりまして。動く気配がなくなります。
おっとぉ?と思っていたら、英語放送で、この先の線路に重大な何かがあって、フランクフルト方面へは行けなくなった。我々はいったん、コブレンツ駅に戻る、申し訳ないが、急いでいる人はこの駅で、タクシーに乗り換えてくれ、と
ええええええええ
確かに、DBナビゲーターを見ると、1.5時間遅れの文字が
そんなこと、ある?w
コブレンツまでもどって、その先どうなるの?と聞いたら、線路点検が終わるのを待つ、とのこと。
なるほど、それまでレストランでも…ってことですかね
いやいやいやいや、それで点検終わらなかったらどうするのさw
飛行機は17時。まだまだ余裕はありますが、戻るのはなんとなく不安だったので、ここで飛び降りました。
本来はICEが停まるような駅ではなく、ホームは低いので、文字通り『飛び降り』ですw
止まってしまって、車掌さんの放送を聞いていたとき、先ほどの男性が私のほうにきて、空港へ行くのか?とか、何時のフライトだ?金はあるのか?と
また、色々親切にしてくださったのです。
そうこうしていると、トラブル大好きドイツ人wですから、1等車の車内の色々な方が、あーしたらいい、こうしたらいいと
不安そうな顔の東洋人に、あれこれ教えてくれたのでした。
・この駅から、渡し舟で対岸に渡ると、ローカル線があって、それなら、もしかしたら動いているかもしれないけど、保証はできない
・コブレンツからケルンに行けば、ケルンからフランクフルトまでの高速線があって、そっちが動いているなら、それに乗ればいい。もしかしたらこの電車もそうするのかもしれない。
・タクシーに乗ったほうがいい、払い戻しが受けられるはずだから、窓口で聞いてみなさい。27号車?に大きい車掌さんがいるから、その人に聞いてみるといいわ
最終的には、やっぱりタクシーがいいよ、ということになって、私は下車を選択したのでした。
降りるときも男性が、幸運を祈る、とスーツケースを下すのを手伝ってくれたり。いざ自分がトラブルに巻き込まれると、こういったドイツ人のやさしさは、本当にうれしいものです。
で、ここはどこだ?w
グーグルマップをみると、ビンゲン(ライン)駅とのこと。
一応ドイツ鉄道が急遽手配したと思われるPOLICEの方と、DBのチョッキを着た職員さんがいて、安心はできました。
物は試しとDBの方にこの先どうしたらいいか聞いてみたら、私はセキュリティだから運行のことはわからないとバッサリ。冷たいなぁ
こういうとき、ドイツ人はどうするのかな~と思ってみていたら、ぞろぞろと近くのレストランに入っていくではありませんか。
どうせ列車が来ないなら、飯でも食ってしまおうと、そういう心構えなのですね。
この考え方は正解だと思います、人身事故で止まって駅で何時間もイライラするぐらいなら、そっちのほうが正解だね。
■また、人に助けられる
さてさて、私もそうしようかと思いましたが、やはりいつ運行再開されるのか(本当に運行再開するのか???)が不安です。
駅近くのタクシー乗り場に行ってみたものの、こんな田舎の駅ですから、タクシーは全部出ていった後。
どうしようかな~と困っていたら、近くの家のおじいさんとおばさんが、タクシーを手配してくれまして。
最初は、呼んでやるから金よこせ、的なやつかと思ったんですが、どうやらそうではなく、騒がしいから出てきたら、大変なことになっていた、この辺はタクシーめったに通らないから、呼んであげるよ、という親切。
逆に、チップを渡そうとしたら、ノーノーノー!といって、受け取ってくれませんでした。なんだっけな、ノープロブレム~的なこと言ってた。
ということで、図らずも
“アウトバーンをメルセデスで疾走し、空港に乗り付ける”という
たいへん貴重な経験ができたのですw
本当に、この旅では人に恵まれまして。タクシーの運ちゃんも、とてもやさしい方でしたよ。
聞いたよ~大変だったね~でもドイツ鉄道はいつもこうだからね、とか、
ドイツ人はやさしいでしょ?とか
飛行機の時間は何時?と聞かれて、17時と言ったら、じゃ急がなくていいね~安全運転で行くよ!と
アウトバーンを195キロで“ゆっくりと”走ってくれたりw
最初はドイツ語のニュースを聞いていたみたいなのですが、途中で、これは君はわからないよね?と言って、クラシックかなんかのチャンネルに変えてくれたり。
あと、これは文化の差なのかもしれませんが…
彼ら、前を見て運転しないんですw
追い越す車に手で合図したりとか、同僚のタクシーを見つけるとなんか話したりとか(195キロでw)
こちらと話をするときも、興味あると平気でこっちをくるっと向くんですw
お願いだから、前向いて…とw
なるほど欧州で自動運転開発が盛んになるわけでしたw
でも、危ないことはまったくなかったので、プロドライバーだなぁ~と
無事、14時過ぎにフランクフルト空港到着。あれ、なんやかんやで出発3時間前ですか、ええ時間になりましたね。当然ですが、今更フランクフルト中央駅に行く気力は、残っていませんでした。とりあえず到着できたことがうれしくて…笑
タクシー料金、300ユーロぐらい請求されるかな~と思っていたら、130ユーロでした。安くはないですが、60キロの距離を乗ったことを考えると、意外と安い?
(後で調べたら、東京駅から成田空港ぐらいの距離を乗っていたみたいです。東京駅から成田空港ってタクシーでいくらだろう?)
何にしても、無事ここまで来ることができて、感無量なのであります。
そしてこれは同時に、5泊6日ベネルクスひとり旅が、無事遂行されたということでもあります。
すべて自己手配の旅、色々なことがありましたが、こうして何事もなく(何事は、ありましたが…ともかく)出発地点に戻ってこれたのは、とてもうれしかったです。
こんなに達成感のある旅は、はじめてですよ。
最後に、お土産を買って、時間が少しあったので、初日に行かなかった、Frankfurt flugharfen fernbf駅を見て、帰国しましょう。
次回でベネルクス旅の記事はいったん完結にします。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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