職業
20210521
先日家を買った。
とはいっても、なんら実感なし、特別な感慨もない。引っ越すのは、はやくて1年後で、すぐに生活が変わるなんてこともない。
場所にしたって大きくは変わらない。
縁もゆかりもない遠くに行くとかでもなくて、車で20分ほどの、今より少し山の中に住むようになるといったくらいのことで、何か新しいことをはじめようとも思っていない。
十分にありがたい今の日々を、より円滑に、満ち満ちたモノにしようかなというくらい。
まあとりあえず、ご近所さんにあいさつをしてまわろうかと、動きはじめる。
何かしらの手土産と一緒に、今までに妻と娘とつくったモノの中から、自分たちがどんな素性の奴らかわかるような品をお渡ししようと画策する。
昔家族でつくった冊子に、プロフィールなんかも載っているけど1年前のモノで、既に情報が古い。
そんなわけで、プロフィールを考えなおす。簡単な経歴とどんなことしてるかなどなど。
そして、困る。
毎度のことながら、職業ってやつがよくわからない。
日々こういうことをしてます!とやってることをあげ連ねることはできるのだけど、ビシッと言いくるめる言葉を、僕は持ちあわせていない。
そんな困難もあって、昨年自分で【norartist:のらてぃすと】と名付けはしたのだけど、初対面の人にそれで何かを共有できる気はしない。
なおさら初対面のご近所あいさつでそれはむつかしい。
名付けたモノでなければ、何はともあれ、生活者でいたいなとふと想う。
常識や社会を鑑みてもいいけど、それが優先事項ではない。
あくまで、自分の心身、身体に実直で素直な、生活者がいい。
芸術家と世が一括りにする存在にもたいして興味はない。noratistはartistに否定norの意味合いをつけた造語でもある。もしくは極北だろうか。
結果的に芸術家と呼ばれる存在とダブってみえることがあるかもしれない。それぐらいには自分で名付けた名前が自分でもよくわからない。
でもそれがおもしろい。
まあそんな問答繰り返しててもしゃあなしと、自分がやってることの羅列で、プロフィールの文面は落ち着かせたのだけど、職業って何だろうなあと、相変わりながら、想う。