どっちでもいいことのせんさいさ
20201109
娘のういがこのところ「どっちでもいいよ」と答えることが増えた。
僕も昔から「どっちでもいい」みたいな返しをよくしていた。それがある時から、なんか投げやりな感じがしてイヤだなと思いはじめて、どっちでもいいなあって思うときは「どっちもアリだね」っていう言葉にするように意識してる。
そんな自分の想いがあるもんだから、彼女の「どっちでもいい」ってセリフが耳に残るようになり、多く口にしてるような気になっている。
「どっちでもいいって言って欲しくないな」と彼女に伝えたくなる。のだけど、グッとこらえる。ただ僕の価値観を押しつけようとしてるだけだよなあとなる。
そもそも彼女にとって、どっちでもいいことを、こちらがたずねているのだろう。だから「どっちでもいい」って返答がくる。
彼女のその時々の核心らしきにせまれていない。
にもかかわらず、こちらがその状況に違和感を持つのは、たずねたことに彼女がときめくような応答をしてほしいと、こちらが期待しているだけ。
むしろ彼女が「どっちでもいい」と対応できることを喜ばしく思えばいいだけなのかもしれない。
彼女は目の前に提示された現実が、自分にとってはさしたるものではないということをわかっている。そしてそれをみずからの意思として提示できる。
そんな繊細さをたやすく踏みにじらないこと。