妻は変な奴
20201110
妻の日々のようすを間近でみていると、よくこの人にこんなにお客様ついてくれてるな...と思うことがよくある。
仕事ぶりが悪いとかではない。むしろすごく丁寧な部類だと思う、贔屓目なく。
仕事の出来不出来でなく、こんな変な奴のところによくぞ集まってくださる...!とビックリしている。
現状の自分の生活スタイルは少数派だろうなって自覚がある。その身からしても、妻はより、変な奴である。
どうして彼女のもとに人が集まるのか考えてみる。
一つは単純に腕がいいんだろう。なにかしらの結果を皆さん持って帰ってらっしゃるんだと思う。
そして、それと同じくらいかそれ以上に、彼女が変な奴っていうのが大きいのかなと勝手に思ってる。
ここでの変な奴は、目の前にいるお客様の当たり前とズレているってこと。
一般的にはズレてるってことは得体が知れないわけで怖くなったりすると思うのだけど、彼女の場合はなぜか安心感につながる。ちなみに僕は往々にしてズレが恐怖につながること多し。
彼女の生業は鍼灸、治療することだ。
治すことは、目の前の相手の心身を、日々とは違う状態へ誘うことなのかなと思う。そしてその違いが心地よいものだと喜ばれる。
目の前の相手にとっての当たり前を平気で生きていない存在。それでいてそれを押しつける暴力もしない存在。
まあアレです、鬼太郎とかにでてきそうな、危害を加えないユーモラスな妖怪が彼女なんだと思います。
そして、僕にとっての娘も同じなんだなと、はたと気づく。
みずからを縛りつける現世を生きてない、そんなしがらみはピョーンととびこえていく幽霊や妖怪を知覚できることの安心感。
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