ベン・シャーンを追いかけて
日本ではベン・シャーンは有名な画家。教科書にも載っていることがある。
でも私はすっかりというか、まったく記憶になかった。名前を覚えるのが超が付くほど苦手てで、しかもカタカナ。まったく頭の片隅にも残っていない。
ではあるが、とあることで、彼に惹かれ始めた経緯を話すことにしよう。
デヴィッド・ストーン・マーチンという画家を知っているだろうか。彼はJAZZ界では、ちょっとした有名人である。彼の描いたレコードのジャケットは線を主にした作品であり、自由度が高く、それでいて素晴らしいインスピレーションを与えてくれる。そんな彼の作品に触れたことで、彼を知りたくなった。
調べていくと、デヴィッド・ストーン・マーチンの師匠がベン・シャーンであった。もちろんデヴィット・ストーン・マーチンのことも調べたが起源という文字に弱い小生の性のせいである。そんなモンだから、連鎖的興味でズルズルと吸い込まれてベン・シャーンとは何者かを追いかけるようになっていた。
第五福竜丸を題材にした訴えかける絵、ラッキードラゴンは知っている人も多いだろう。彼の絵は言葉であり、胸をえぐることも、ココロを撫でてくれることもあった。久しぶりに心からこの人の作品に逢えてよかったと思った。そんなことで彼の生い立ちも知りたくなって、この本を読み始めている。
人生折り返しをとっくに過ぎた私を惹きつける彼に少し時間をさこうと思う。
絵に人生をかけたかった自分へのカルマとして。