他人(ひと)の人生を覗く
「家ついて行ってイイですか?」という番組が好きだ。
様々な場所に住んでいる、様々な経験をしてきた人たちの人生を覗くことができる。天真爛漫な人が、実はものすごく辛い過去を抱えていたり、芯のある考え方をもってすてきな暮らしをしている人がいたり、しっかりしていてそうで実はめちゃくちゃ部屋が汚かったり…。
見ていると、これからの人生に少しだけ希望を持てるような感じがする。あぁ、この人はこんなに辛いことがあったけれど、今笑顔で生きている。この人は暮らしがぐちゃぐちゃだけど、ちゃんと生きられている。それなら、私も意外とちゃんと息をすることが出来そうだなって思う。
涙が出てくる。
番組を見ていると、家族が欲しいなと思ったりもする。
親と確執があっても良いパートナーを見つけていろいろな形で幸せに暮らしている人を見ると、私もそんな人生を送ることができるかもしれないのかな、と、少しだけ、羨ましくなる。
本当は、頼れるパートナーが欲しいなぁと思う。
それが、友人でも、恋人でも。男でも、女でも、そのどちらでもなくても。
人生をかけて長く付き合える人、宝と言える関係性を紡げている番組中の「一般人」が、芸能人よりもキラキラして見える。
私もそうなりたいと思う。
もちろん、ひとりで幸せそうに暮らしてる人だっている。それだって、すてきだと思う。
みんな、それぞれ違って、それぞれ変な所があって、それぞれ苦しんでて、それぞれ楽しそうだ。
だから、こんな私も息をしていてもいいんだって、勇気が出るんだ
大学を卒業して、親元を離れて、ストレスから物理的な距離を置いて、少しずつ自分を取り戻せたら…私も、私らしい生活をしたい。
積み重ねる間に自分を少しずつでも好きになっていけたら、あの日覗いた他人の人生みたいに、いきいきと、生きられるような気がする。
ありのままに。