ジョジョミュージカル 札幌千穐楽の感想

札幌に、行きました。
東京で公演を見て、これはまだまだ見たい…と思い、神戸のチケットを買い、札幌は運良く千穐楽公演をお譲りいただきました。
変わったところ、変わっていないところありましたが、特に印象深かったシーンについて感想をつらつら書き連ねたいと思います。

座席について

前回よりは少し後ろの席(2列くらい)でしたが、高さがあったのと真ん中だったので全体が見やすく、
かつ劇場の設計が音響をよく作ってあるとのことで、音もかなりクリアに聴こえました。見やすさで言えば帝国劇場よりも良かったですね。
hitaruは4階席まであって相当高いところまであるので、高いと傾斜が凄くて怖いらしいです。劇場設計って難しいですね。

ディオ、大暴れ

一番極まってんなあと感じたのは宮野ディオでした。若年期の胡散臭いまでのエレガントさは失わずに(食事シーンはやりすぎ笑)、剥き出しの素顔はより冷徹に、のメリハリが強くなっていたような感じがします。また、ダリオからの血の呪いに対して、前よりも克服…までは行かなくても、その血の呪いを己で絶ったという感じがしました。ダリオに勝ててそう。
俺は人間を辞めるぞ!がドス効いてて良かったですね。あれくらいじっっくりタメてもいい。思う存分やってくれ。

また、エリナへのズキュウンが今回はクッソ長かったのと、ボクシングの目ん玉スマッシュ後の猫被り、ダニー殺害前の憎々しげな顔がすごく良いなと思いました。ダニー、めっちゃ可愛い。死ぬな…(殺すな…)
首だけになってから、首のアイソレで遊んでて笑いました。遊ぶな。

逆に、松下ジョジョは安定して良いのですが、歌が前より伸び伸びとしていたのと、後半の連続戦闘シーンがハキハキしていて見やすくなったなと感じました。最後、疲れているのに殺陣連続で大変でしょうに…
ディオとの最終対決のシーンは、ジョジョが冷静に、ディオはウキウキになっている対比が強まっている感じで、前より好きだなと感じました。ウキウキなディオに無慈悲に投げかけられる、お前は死の王国を支配することが本当の望みなのか、という問い。何度聞いても胸を打ちます。あとやっぱり、最後の戦闘は説明がないとどうしても分かりにくい。漫画でもめちゃくちゃ台詞で説明してるからね…

あと、ジョースター邸が燃えてディオと戦うシーン、壁歩きしてないと思ったら、上から見ている視点という形になってたんですね、あれは。直前の映像で気付けよという話なんですが、今日気付きました。ごめんなさい。

持つ者と、持たざる者


ディオが人間を辞める時に、ジョジョへ「お前は『持つ者』である、『持たざる者の気持ちは分からない』」と吐き捨てますが、全ての始まりはそこなのです。
ジョースター卿は、ダリオに施し、許します。「持つ者」が「持たざる者」に施しをするのは紳士の義務だと考えているからです。それはもちろん、誤りではない。その施しを喜んで受け取る、または施す相手を見下す者もいる。ただディオは、「上に立つ者」なのに「持たざる者」として生まれてしまった。それが最初にして最大の悲劇だったのです。持っていないなら、奪うしかないから。でも人間には限界があって、策を弄してもどうしようもない時がある。そうなったら、人間を辞めるしかないから。

永遠の生か、受け継がれる意思か

一番最後のシーン、エンディングの歌。前回はディオが星に手を伸ばしたのを、ジョジョが止めたと理解しましたが、違うかもしれんと思い直しました。
ディオはこう言います。死んだら無意味だ、生きて、生きて、世界が一周するまで生きて、必ず野望を達成すると。ジョジョはこう言います。死の間際でも星を見て、希望を抱いていたいと。
ジョジョの奇妙な冒険は、受け継がれる物語です。先祖から子孫へ、過去から未来へ、人の手から人の手へ。希望を、無念を、夢を、世界を、次に託して死ねることを、勇気といいます。希望といいます。黄金の精神、暗闇の荒野を切り開く覚悟といいます。
ディオは、人に託さない。自分が、永遠に生きて、自分の野望を満たしたい。
ジョジョは、エリナに、見ず知らずの赤ん坊に、未来を託す。自分を犠牲にしても、他人の幸福を願う。
ディオが手を伸ばした先にあったのは、星ではなく、泥、つまり自分の永遠の生だったのではないか。そう考え直しました。ディオは、星に手を伸ばさないから。
ジョジョは、ディオの野望を否定する。自分を犠牲にし、ディオと共に海に沈む。ディオの手を引き、父の教えの元へと去っていく。気高きジェントルマンの教えと、自分の血に流れる正義を信じて。
※まあ、ディオは結局ジョジョの体を奪って生き延びるんですけど。それは1部の範疇ではないので。

おじさんたち、はっちゃける

これはもう、余談なんですが、ワンチェン、ジャックザリッパー(と警部)、はしゃぎすぎ。舞台を壊しちゃうので主役がはしゃげない一方、おじさんたちははしゃぎます。
スピードワゴンは、最初と休憩後だけはしゃぎます。
スピードワゴンの語りラップ、音響だけじゃないと思うけど、前よりめっちゃ良くなった気がする、元々うまかったけど、なんだろ?聞き慣れたからもあるかもしれない。

舞台の感想じゃない部分:北海道たのし〜

優しい宮野ファンの方々に札幌案内してもらって、お土産を買い、お寿司を食べ、役者さんたちが行った締めパフェを食べました。楽しい。全部美味しい。
元々1人で行くつもりだったのですが、やっぱり感想を人と言い合えるのって楽しい。ありがとうございました🙇‍♀️🙇‍♀️🙇‍♀️🙇‍♀️

俄然、神戸が楽しみになりました。
有澤さん回も見れるし、楽しみだ〜〜
ジョジョミュージカル、終わらないでくれ、円盤出してくれ。

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