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#26 【宰相への道】健常者擬態

先日、このようなツイートを見かけた。

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このツイートをした人物は、京大卒の無職23歳(令和6年11月30日現在)であり、来年から就職する予定であるとのこと。
このツイートに6万もいいねがついてしまうということ、これによって、日本の若者が精神的に貧困傾向にあることが如実に示されている。
昨今のこの傾向は、この背景には、複数の要因が考えられる。
日本の社会構造は急速に変化しつつあり、伝統的な共同体の繋がりが薄れているという前提の下で、家族関係の希薄化や地域コミュニティの崩壊が進み、精神的に満たされていないと感じる人が増えている。
非正規雇用の増加や終身雇用の崩壊による経済的不安が、先に述べた社会構造の変化も相まって精神的な不安定さを助長している。生活基盤が不安定な人々、もっとハッキリ言えば、一人暮らしで経済的に貧困である人間は、その日暮らしが精一杯なのだろう。
その結果、自分の将来や生活に希望を持つことが出来ず、インターネット、虚構現実にあふれる悪意ある投稿や他人の優雅な生活ぶりに対して、異常なほど精神が左右されてしまう。
こうしたSNSやオンラインコミュニケーションの普及は、情報の即時性をもたらしたが、その分「比較文化」を助長し、人間関係の浅薄化と無意識下での他者との競走を招いた。他者と比べることで劣等感を感じたり、匿名性のもとで誹謗中傷が行われたりすることが精神的な負担となっている。
それに加えて、日本は過労死が国際的に知られるほど、過剰な労働文化が根強い社会だ。こういうような働き過ぎや学業のプレッシャーによってストレスが慢性化している。
また、日本社会の実情として、私もまたその内の1人ではあるが、精神的なサポートの不足心理的な問題への偏見が依然として強い。その影響からか、カウンセリングやメンタルヘルス支援の利用が進んでおらず、必要な支援を受けられずに孤立する人が多いのが目下の課題である。
以上、こういった日本社会の貧困化に伴い、そして、日本人という国民性の問題を前提とし、いわゆる健常者の需要が高まってきているのだ。
正直、健常者というのは私にも分からない。
彼らは、上辺だけよく振る舞い、腹の中では何を考えているのか分からない、そして裏では人の悪口を平気で言う。
幸か不幸か、私の周りには健常者が多かった。だからこそ、私には、彼らが周囲から必要とされていたことも、そして、彼らが自らそういう風に振舞っていたことも、その両者の理由がわかる。
社会が悪いのだ、全て。

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