本気でクソデッキ調整録〜ズアーなレイライン〜
好きなカードはありますか?
(MTGアリーナBO3スタンで、アンフェアしか組めない縛りで術式を底上げしている)筆者は、マナを誤魔化すカードが好きだ。
戦場をエンチャントで埋め尽くし、接死・絆魂・呪禁で圧殺するコンセプトの《ズアー》。【ダスクモーン:戦慄の館】発売により、能力の注ぎ先が突然拡充された。
しかも、脇を固めるメダリオンまで同時収録。
これはマナを誤魔化したクソデッキが組めるぞ。
本調整録は、ズアーに夢中になった筆者の記録である。
序.フェア
あれ!?アンフェアを組みたかったのに、思ったよりフェアだな…
やたらドローはできるカード群なので、粘り強く戦えるミッドレンジに仕上がった。使っていて楽しくはあるのだが、課題がいくつか見えてきた。
早くない
確定除去(特にインスタント)が無い
メダリオンの恩恵が薄い
1.は総じての課題となる。というか、早くないデッキは特に悪くはない。
ただし、早くないのであれば、それなりのゲームプランを立てるべき。ゲームプランが無いのであれば、殺意が必要だ。
2.は顕著だ。ゲームプランは相手を減速させる除去。
早い相手に対抗する為には、インスタント除去。さらなる理想を言えば【1マナ】【確定除去】条件を満たせば満たすほど『後手取ったら突然2KILLされた案件』を回避しやすくなる。
3.は構造上の問題。
せっかくのエンチャント軽減効果だが、イマイチ恩恵を受けられなかった。もう少しエンチャントの割合を増やさねば、活躍させられないようだ。
課題は理解した。
ストロングポイントはしっかりあった。《大主》と《ズアー》のシナジーが想像以上だったり、ドローソースによる粘り強さだったり、サイドボードが鋭角だったり。
特に《虚空の力線》は尋常ではなく、0マナで出したサイドカードが《ズアー》により4/4接死・絆魂・呪禁となるのは脳汁がヤバい。
さて、ストロングポイントは活かしつつ、課題を解決できないだろうか。
破.アンフェア
力線が強いならば、有効活用すればいい。
確定除去が無い、という課題が簡単に解決する。上記2枚で1t目確定除去だ。
《ギルドパクトの力線》に頼った構築をすると、初手に無かった際にどうする?問題が浮上する。しかしその点もストロングポイントでの学びが活きる。
版図ランプでお馴染みとなりつつある《ホーントウッドの大主》で基本土地タイプを揃える動きが取れる。
《豆の木をのぼれ》を含めすべてエンチャント。《ズアー》が生き生きしている。
早くないデッキコンセプトとした
確定除去1マナインスタントを備えた
メダリオンはカットし、カード単位でマナ軽減した
課題はそれぞれ解決した。
気になる点として、ストロングポイントのドローソースによる粘り強さに関し、やや疑問符が付いた。
《ズアー》から永劫の輪廻するドローソースだったが、イマイチ取りたいゲームプランと噛み合わない。
早くないゲームプランならば、やはり《太陽降下》が本命。せっかくの除去体制も、全体追放に巻き込まれては形無しである。
なお『そもそも版図ランプでいいのでは…?』という点を検証したが《ズアー》にはきっちり優位点がある。
版図ランプの殺意の足りなさ『即死しない』という弱点を補うべく、かつては《イモデーンの徴募兵》が採用された事があった。
《ズアー》でクリーチャー化したエンチャントは、前のターンからあれば即アタックできる。7マナで上記状態から《ズアー》を投下すれば18点。《イモデーンの徴募兵》のような歪んだ即殺パーツではなく、自然と組み込むパーツで悪即斬するのは健康に良い。
急.レイライン
デッキの出来には概ね満足しており、あとは細部を調整するのみ。ゲームプランに沿わないドローソースを何かに変えたいところだ。継続的なアドは《豆の木をのぼれ》で獲得できるが、引かない時の為に絶対数を増やしておきたい。何か、遅いゲームプランでアドを得るようなものは…
マナを伸ばして《マリーナ》で一気にアドを取る。着地で相手の心を折る性能が高く『彼女が出てくる≒敵が爆発する』が結びつき過ぎて、勝手にドロンジョ様と呼んでいる。
なお、タップ能力で部屋を開放した事は無い。
中途半端な3〜4マナ域より、2マナ挙動に重きを置いて調整した。円滑に動くべくマナサポートと、2t目のブロッカー。どちらも長期戦での役割を備えるのが良い。
それにしても、現スタンはカードプールが広く、サイドカードの選択肢が尖っていて楽しい。
カードタイプがエンチャントで、デッキとシナジーがありつつ『お前だけは殺すよ?』という鋭角さが小気味よい。
これにて本調整録は終了である。
お楽しみいただけただろうか?
筆者は非常に楽しんで構築できたが、所詮ピーキーなデッキ。初手に《ギルドパクトの力線》が無い状態なのに、色の合わない基本土地しか無い。なんて事は日常茶飯事だ。
楽しすぎて『アンフェアは脳に良い』と呟いてしまう。
お読みいただけた貴方も、始まったばかりの【ダスクモーン】環境を楽しんでください。未知なるドアを開ける時、新たな部屋が貴方を待っています。