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上腕骨近位部骨折【予後予測も重要】
こんにちは、やまだです。
いつも、外傷マガジンを購読いただきありがとうございます。
2021年、2本目の記事です。
今回は、上腕骨近位部骨折についてです。
経験したことがない症例はどう対処したら良いかわからないし、教科書に書いてあることをやって本当に正解なのか。
どれだけ、臨床に出ても尽きない悩みです。
これが完璧に正しいという、正解がないのが臨床。
それを、正解になるべく近づけていくために、日々勉強しているわけですが。
上腕骨近位部骨折とは
上腕骨近位部の骨折です。
★ 結節上骨折
・骨頭骨折
・解剖頚骨折
★ 結節下骨折
・外科頸骨折
・大結節単独骨折
・小結節単独骨折
・結節部貫通骨折
上記の骨折があります。大部分は外科頸骨折です。
上腕骨近位部骨折は、全骨折の4〜5%に発生すると言われています。(統計によっても違う)
女性は男性に比べ2倍以上発生し、特に80代で最も発生頻度が高いです。
その中でも87%が、「立った高さからの転倒」によって受傷しているという事実です。
骨折している方の多くは、骨粗鬆症の進んだ高齢者で、特別大きな外力が加わったわけでなくても発生します。
交通事故などによって生じる若年者の上腕骨近位部骨折と、脆弱性骨折の1つである高齢者の上腕骨近位部骨折では、治療難易度もゴールも異なります。
若年者:人体で最大の関節可動域を持つ肩関節の可動域をはじめ機能的に受傷前の状態に復元することが目標
高齢者:痛み、特に夜間痛のない肩関節で自分のカラダのすべての部位に手が届くように治療することが目標
上記を念頭に、治療をしていく必要ありです。
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