見出し画像

2020年4月ぬけぬけ病最新情報

今月からこのnoteでは、2018年に発売された再走〜あの時の走りをもう一度〜の内容を更新していこうと思います。

変更点もたくさんあるので、是非最新情報でのトレーニングに随時変更してください。その際の負荷量などのご相談はお気軽にご相談ください。

それでは、始めます。

まず、

ようやく私がやっていることを認めてもらえるようになってきました。

2014年にぬけぬけ病のランナーを見始めた時、どれだけ多くの人に謝罪文を送ったことか・・・。笑

そもそも今考えてみると、何も結果を出していない病院勤務の理学療法士の言うことなんか聞くわけないですよね。笑

そんな理学療法士が、走る量を減らせとお願いするんだから、監督やトレーナーからは疑われるしかありません。

それでもその頃から症状を出さないほうがいいというのは、私の中で決まっていたこと。脳を学んでいたから症状を出せば出すほど悪化するというのはすぐに理解できたのですが、それを伝えていく方法が難しかった。

スポーツ業界には、脳のことを理解している人がほとんどいない。もちろん私も専門職なので、噛み砕いて解説することができていなかったのもあります。

そんなイバラだらけの道を一人でもがいてきて、今があります。ご存知の通り簡単に改善策を見つけ出したわけではありません。

たくさんの障害がありました。

泣いたこともありました。

まだまだ試行錯誤を実施している最中です。

昔は、情報がなくて困っていましたが、今は、逆に情報がありすぎて困っている人をよく見かけます。古い情報のまま更新されていないランナーの方もいます。

ぬけぬけ病では、どんどん新しい方法で改善への近道を探っています。その最新情報を得られるのが、このnoteになります。

これまで私がしてきた試行錯誤を、みなさんがする必要はありません。これからのnoteで全てお話ししていきます。だから最後までお付き合いください。

ぬけぬけ病とは何なのか?

知っている人も初めて聞いた人ももう一度考えてみてください。

別名:局所性ジストニア

そんな仰々しい名前がついています。ネットで調べたら、原因不明としか書かれていません。だからみなさん不安になりますよね。色々と調べてみても不安になるし、調べなくても体をうまく動かせずに不安になる。そんな不安を1日でも早く解消しなければいけないと思ってこれを書いています。

そこで私は、これまで6年間合計212名のぬけぬけ病で悩んでいるランナーの体を診てきて、改善していく過程が見えてきたので、再走の内容を修正して新たな内容をお伝えしていこうと思います。

今思えば、再走は、まだまだ初期の初期症状にしか対応していませんでした。それもそのはずで、あの頃はとりあえず今分かっていることを世の中に出したいと考えていたから。少し先走ってしまっていた気もします。もちろん土台となる部分は、あの頃と変わっていませんが、人数を診ていく中で改善しやすい人や改善しにくい人の特徴なども分かってきました。それも、全てお伝えしていこうと思います。

話を戻して、局所性ジストニア。

この主な原因は、

「偏った筋肉の使いすぎ」

ということが、ぬけぬけ病や書痙、ミュージシャンズジストニアなどの方の症状から分かってきました。

私の中では、これしかないというところまできています。

再走の中では、怪我によって疼痛回避姿勢が・・・と話していましたが、もちろんそれもあるんです。

でも、中には怪我をせずに症状を発症する人がいるんです。インフルエンザで寝込んでた人がぬけぬけ病になったり、書痙やミュージシャンはそもそも怪我しませんからね。

だから、それらをもっともっとひっくるめて考えると、

「偏った筋肉の使いすぎ」

に集約されるんです。

だから、繰り返しの運動をしている人は、誰もがなりうることなんです。

偏った筋肉を使いすぎるだけで、どうして力が入らなくなるのか?これがみなさんが理解しづらいところかと思います。

どうして症状が出るの?

ぬけぬけ病で多い症状の「足に力が入らない」「ふわふわする」「蹴れない」

これらを紐解いていきたいと思います。

ぬけぬけ病の始まりは、同じ筋肉の使いすぎ。

ここで、ちょっと難しいお話をしたいと思います。

筋肉はいろんな部位で対になって神経で支配されています。

どういうことかというと、

屈筋ー伸筋

内転筋ー外転筋

内旋筋ー外旋筋

屈筋にばかり脳から信号が行くと、伸筋は緩む信号が行く。

内転筋にばかり脳から信号が行くと、外転筋は緩む信号が行く。

これがどういうことかというと、筋トレでハムストばかり鍛えていたら、前ももにある大腿四頭筋は筋力低下を起こしていきます。

腸腰筋ばかり使っていたら、臀筋が筋力低下を起こしていきます。

このように相対する筋肉があるということを知っておいてください。これを知らないから、走れば速くなると間違った理解をされてしまうのです。

間違った理解で多いのが、

走るときに大腿四頭筋が張るから弱いと思う。

大腿四頭筋を鍛える

いつまでも強くならない

大腿四頭筋を鍛える

ハムストリングスが筋力低下を起こしてしまうことに気づかない


といった悪循環に陥っている人もたくさんいました。多くの人は、走っているときに張る場所は、筋力が弱いからと勘違いしてしまっている。

違います。

走っているときに大腿四頭筋しか使わないから疲労するんです。これをまずは理解してください。もちろん中には、弱いから張る人もいます。でもこれは、筋力測定をしなければ絶対にわからないことです。自分一人で悪戦苦闘していると、その間にも気づかない部分の筋力低下が進んでいきます。これが、この症状の怖いところなんです。走れてしまうから筋力低下に気がつかない。徐々に徐々にあなたの体から筋力を奪ってしまうのです。

走っているから全ての筋力を使っていると思っている人もいますが、全然違います。動物のように頭を使わずに走っているとそうなるかもしれません。

でも、手の振り方をこうしようとか、接地のときにこうしようとか、少なからず考えたことがありますよね?ぬけぬけ病になったら余計に考えてしまい、どんどん症状が悪くなっていきましたよね?だから、おそらく局所性ジストニアは人間だけのものかと思っています。

頭が良すぎる代償。

走り方を考えて意識的にコントロールしようとした結果

このような知識がないから改善するのも一苦労。脳を知っておけば理解できることだったりしますが、皆さんには難しいことかと思います。だから専門家の力を必ず頼ってください。

さて、もう少し深堀していきます。

意識的に体の動きをコントロールする。これって、極端にいうと一部のアウターマッスルにだけ負担がいくということは理解できますか?

意識的に動かそうとする時は、脳から直接筋肉に信号がいきます。特に多い例でお話ししていきます。

足を後ろに蹴る時に、ふくらはぎを使ってしまうという人。とても多いです。

施術にきている人は私から何度も指摘されているので分かると思いますが、これは、臀筋が使えないからふくらはぎを使うしかないんです。ハムストリングスが弱いからふくらはぎを使うしかないんです。

どういうことか?

足を後ろに蹴るときに必要な動きは、

足関節底屈(下腿三頭筋)、膝関節屈曲(ハムストリングス)、股関節伸展(大臀筋)、骨盤前傾(大腿四頭筋)

単純に書くとこんな感じ。これは皆さん知っていると思います。

これを専門家がどう見てるかというと、

足関節底屈(ヒラメ筋、腓腹筋内側頭、腓腹筋外側頭、足趾屈筋、前脛骨筋、後脛骨筋、長短腓骨筋・・・)、膝関節屈曲(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋、膝窩筋・・・)、股関節伸展(大臀筋、中臀筋、小臀筋、梨状筋など深層外旋六筋・・・)、骨盤前傾(大腿直近、内側広筋、外側広筋、中間広筋、脊柱起立筋、多裂筋、ハムストリングス、大臀筋・・・)

ねっ?これだけでも見ている幅が違うでしょ?もっと言うと、

その時の反対側の筋肉、その時の体幹のぶれ、頭頸部のぶれ・・・言い出せばキリがないくらい、見るべきポイントはたくさんあります。

それなのに、自分だけでどうにかできると思っている人は、、、これを全て網羅する気持ちでぬけぬけ病と向き合わなければいけません。残念ながらおそらく無理です。

だから、今回このような形で一人でも多くの人に伝えられるように文章化しています。これを読んでいくことで、あなたが出来ることとできないことを理解してもらえればと思います。出来るだけ、私の施術がいらないように、様々な道具を駆使した方法を書いていきます。ただし、そのやり方も細かく設定させてもらいます。負荷量や回数の設定は、一人一人違うので、そこは専門家である私が責任を持ってお伝えさせていただきます。

さて、どうして意識的に身体をコントロールして走るとぬけぬけ病になるのか?それは、、、

ここから先は

2,384字
この記事のみ ¥ 1,000

いつも応援ありがとうございます。局所性ジストニアの研究を頑張って欲しいと思った方は、こちらからサポートをお願いします。いただいたサポートは、あなたと同じように局所性ジストニアで悩む方を助けるための活動費になります。