試合後・トレーニング後にやるべき正しいダウン
こんばんは。
身体の相談所代表、山田寿光です。
今回は、アスリートに向けた【正しいダウン】について解説します✍️
「試合後にダウンしよう」
頭ではわかっていても、いつも疎かにしてしまう。
具体的に、どんなダウンをすればいいのかわからない。
ダウンをやるべき理由がわからない。
ご安心ください。
今回はこれらを深掘りしていきます!
では結論から。
低強度有酸素運動+静的ストレッチ
この組み合わせでダウンは完了です✅
まず【低強度有酸素運動】について。
試合・トレーニング直後は(内容にもよりますが)心拍数が平常時よりも上昇しています。
これは交感神経(活動モード)が優位に働いた状態です。
試合・トレーニングで活動していた直後なので、当然と言えば当然です。
ここからスムーズに副交感神経(リラックスモード)が優位な状態に移行したい。
ここで鍵になるのが【低強度有酸素運動】です。
皆さん、ホメオスタシスをご存知でしょうか?
「体内を一定の状態に維持しようとする働き」を指します。
体温が上昇すると、汗をかいて体温を下げる。
これは、体温を一定に保つために、ホメオスタシスが作用しています。
状況に合わせて、体内を自動で調整してくれます。
ただし
・急な状況変化は、ストレスが掛かりやすく
・なだらかな状況変化だと、ストレスが掛かりにくい
例えば。
真夏の屋外から帰宅し、屋内はクーラーでキンキンに冷えています🥶
熱い屋外→体を冷やそうと発汗→急に寒い屋内→体が混乱→ストレスを感じ自律神経が乱れる
と言った具合です。
では続いて、この事例を試合・トレーニング直後に当てはめてみましょう。
試合・トレーニング直後に心拍数が上昇していても、時間が経てば、ホメオスタシスにより心拍数は下がっていきます。
ただし、上記でも説明した通り
身体への負担をなるべく減らすために、心拍数を急ではなく、徐々に下げるのが理想です。
・試合→すぐに安静
これは、急な変化。
試合で活発に働いてた身体が、急に安静状態に晒される。
・試合→低強度有酸素運動
こちらは、なだらかな変化。
試合で上昇した心拍数を、低強度の有酸素運動で徐々に下げる。
低強度の有酸素運動であれば、心拍数を徐々に下げる事が可能です。
具体的な流れは
①心拍数が上昇している
②水分補給などで一呼吸挟む
③ジョギングなどの低強度有酸素運動
④ウォーキングまで徐々にスピードを落とす
⑤静的ストレッチ(下記にて詳細)
これで上昇した心拍数は徐々に下がるので、スムーズに副交感神経優位な状態へ移行可能です。
※時間の目安
③と④合わせて、5〜10分。
競技内容や練習内容、試合の展開によっては心拍数がさほど上昇しない場合もあります。
その際は、低強度有酸素運動を省く、もしくは短く行ってもOK。
最後に【静的ストレッチ】を行えば、ダウンは完了です。
静的ストレッチとは、反動をつけず特定のポーズで静止し、特定の筋肉を伸ばすストレッチ方法です。
以前ご紹介した、【動的ストレッチ】とは対照的なストレッチです。
※詳しくは「試合前・トレーニング前にやるべき正しいアップ」参照。
静的ストレッチの効果は
・緊張した筋肉の弛緩
・副交感神経に作用(リラックス効果、心拍数の下降)
これからリラックスしたい、休息モードに移行したい時。
つまり、試合後・トレーニング後に適したストレッチと言えます。
低強度有酸素運動の後に行うことで、よりスムーズにリラックスモードへ移行。
筋肉をしっかり弛緩させてくれるので、疲れが溜まりにくく、翌日以降のトレーニングへの準備にもなります。
静的ストレッチの方法ですが、各スポーツに合わせたやり方を行ってください。
競技時、特に動かした部位を重点的に。
例えば。
バスケット選手
肩周辺・背中〜腰・臀部〜下腿を重点的に。
ラグビー選手
肩〜腕・体幹部・股関節周辺を重点的に。
各部位、伸ばす時間は10〜20秒が目安。
背中・臀部・大腿などの大きな筋肉は、長めに。
前腕など小さな筋肉は、短めでもOK。
と言った具合です。
(詳しいやり方は、静的ストレッチorスタティックストレッチで検索🔍)
※必ず低強度有酸素運動→静的ストレッチの順で行ってください。
心拍数が上がったままの静的ストレッチだと、スムーズにリラックスモードへ移行されません。
まずは低強度有酸素運動で心拍数を下げましょう。
いかがだったでしょうか?
スムーズにリラックスモードへと移行し、筋肉を弛緩させる理に適ったダウンの方法です!
指導者の方は、低強度有酸素運動→静的ストレッチの順でダウンを行い、選手達のコンディションを管理しましょう!
最後までご覧いただきありがとうございます。
あなたの悩みが少しでも改善されると幸いです。