個人的なおすすめの本3選

皆さんこんにちは。秋もそろそろ終わりそうで、めっきり寒くなってきましたね。このような状況で外出もあまりできず、非日常な生活が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。今回は、このような時期だからこそ読みたい本3冊を紹介したいと思います。

注)○○の秋のように紹介したかったのですが、秋も終わりそうなので普通に紹介します(笑)

①「怖い絵」 中野京子(角川文庫)

皆さんは美術館に行きますか?「美術館なんて絵が並んでるだけじゃん」、「なんか行くにはハードルが高いな」って思う人が多いと思います。実際に私もそうでした。中高生時代は美術の成績が常に5段階評価の2、美術なんて無縁だと考えていました。しかし、この本と出会いその考えは変わりました。

この本で描かれているのは絵画技術や表現法の説明に加え、描かれた当時の社会状況や歴史、風俗、そしてその絵画を描いた作者の本当の意図が書かれています。例えばこの女性の肖像画。一見、一般女性をただ横から描いたように見えるかもしれません。

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しかし、彼女、実はルイ16世の妃マリー・アントワネットなのです。この肖像画はマリーが処刑される1793年にパリ市内で引き回しにされているときに、描かれたものです。この絵の肖像画は当時反王政の急先鋒だったダヴィッド。皆さんが想像されるのは2枚目の豪華絢爛で華やかな絵を思い浮かべるでしょう。しかし、同じ人間を描くにしても、作者が持つどのような感情を持つかによって描かれる方も大きく異なるのです。

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以上のように絵画に隠された「闇」を22作品にわたって解説している本となっています。これを読んだうえで美術館に行ってみてください。今までとは違った楽しみ方ができるはずです。


②東欧サッカークロニクル 長束恭行(カンゼン)

「スポーツ興味ないなあ」、「東欧?よくわかんねなあ」って思っても少し待ってください。正直かなりニッチな本だと思います。では、なぜこの本を紹介するのか。それは、サッカーを通してその国、民族の文化の面白さや人間臭さが味わえるからです。そして、その対象となるのが東ヨーロッパ。いわゆる旧ユーゴスラヴィア圏と呼ばれる国々です。ユーゴスラヴィアといえば、「7つの国境、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字を持つ、1つの国家」と呼ばれるほど多様性に富んだ国家でした。その一方で、民族対立による紛争は1990年代を中心に発生し、今でも街中にはそのあとが垣間見えます。筆者の長束さんは旧ユーゴ圏の国の1つ、クロアチアに10年間住んでおり、その滞在中に取材を重ね、まとめたルポルタージュとなっています。

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この写真はクロアチアでトップクラスの人気を誇る2チームの試合の時の写真です。「サッカーの試合でなんでこんなことになってんの?」って思った方、この本に描かれた東欧の国々の実情とその深いサッカーへの愛を知ればきっとわかります。

③詳説 英語イディオム由来辞典 佐藤尚孝・編  (三省堂)

「いや、辞典じゃん」、「読書ではないでしょ」、「英語苦手だわ」って思わないでください。でも、ここで紹介するほど面白いんです。

突然ですが、次の3つの英単語に共通するものは何でしょう。

manager(マネージャー、管理者)

fashionable(ファッショナブルな、流行の)

lonely(寂しい、孤独な)

正解は、すべてシェイクスピアが生み出したといわれる単語です。

「それがどうした」と思うかもしれません。

では、日本語で考えてみてみましょう。「あの人はちやほやされる」という文の「ちやほや」という言葉は枕草子に記された「みな人の 花や蝶やと 急ぐ日も わが心をば 君ぞ知りける」(皆が美しい花や蝶に浮かれているような日でも、あなたは私の心を知っているのですね)という和歌から「花や蝶や」だけ抜粋され→「蝶や花や」→「ちやほや」となったとされる説があります。

このように、どのような言語にも生まれた歴史や変遷があります。語源を知ることで、普段なにげなく使っている言葉の隠された秘密を知ることができ、その言葉に対して違った見方をすることができます。

これを外国語でするとどのようなことがあるのか。それは、「この単語、意外と日本語の起源と同じじゃん」、「英語って結構聖書や詩、劇の台本から起源になってるんだね」といったことを知ることができます。例えば「青天の霹靂」という日本語のことわざは英語では”(a bolt) out of/from the blue”といいます。語源はどちらも青空から突然稲妻が出てきたことをさしているのです。

別に、覚える必要はないと思います。こうやって書いている私もすべて覚えているわけではありません。ただ、そうなんだーと思いながら読んでいます。


以上でおすすめの本の紹介を終わります。3冊のうちどれか1冊でも興味を持っていただけたら非常に幸いです。

参考サイト:

https://th.bing.com/th/id/OIP.Whv0z2SeBCj8ByE8oawypgAAAA?w=141&h=193&c=7&o=5&dpr=1.5&pid=1.7

http://www.marieantoinettej.com/img/main/img/top01.jpg

https://livedoor.blogimg.jp/anfierd-arukikata/imgs/8/2/821b48c6.png

https://estorypost.com/trivia/7-words-shakespeare-invented/

https://fundo.jp/339213

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