『からこといのち通信 №12』6月号 2021/5/23 発行
『からこといのち通信 №12』6月号(人間と演劇研究所 瀬戸嶋 充 ばん)2021/5/23 発行
初回の「からこといのち通信 №1」をお届けしたのが、昨年の6月。早いもので、この5月配信分を書き上げれば一周年です。そこでこれまでの通信を再読してみました。
月日の流れにさらわれぬよう、毎号毎号と書き続けました。配信してしまえば再読、振り返りの余裕もなく、何やら不可解難解な記事を書き連ねているのではないかと心配もしていました。けれども実際に目を通してみると、私自身にとっては時々の発見や思いを丁寧に書き留めているなぁ!と、自画自賛ながら気持ちよく読み通すことができました。
レッスン中に私が話す内容が、いつの間にやら、通信に全て書かれていることにも驚きました。「からだとことばといのちのレッスン」について、私が肝腎と思うところがしっかりと文章にされており、感心したほどです。言葉にしなければ書かなければと、私自身をせかしていた気持ちを言葉にすることが、一先ず成し遂げられたようです。
そしてそこから浮かんできたのが、私の「レッスン」の独自性です。ここ数年は様々なセラピーやワークに接する努力をしてきたのですが、『「からだ」と「ことば」の一如 』(統合)のところに焦点をあてたワークには、お目にかかることができませんでした。
独自性というのは、他のメソッドやレッスンと相容れることができない孤独を確り(しっかり)と背負わざるを得ない。孤独の道を歩むことでしか継続の成り立たないことへと、ここにきてようやく腹が決まりました。逆から言えば、これまでの私は孤独に耐え切れず、分かり合える人や場を求め続けてきたのでしょう。今では野口三千三さんも竹内敏晴氏も私の孤独を癒してくれる対象ではなくなってしまったようです。
このサッパリさというか、投げやりさというか、人を頼らぬ孤独というか、それがレッスンの成立のために必要なようです。そこに私自身が立ち切らなければ成り立たないのが「からだとことばといのちのレッスン」なのです。「レッスン」というのは、私自身が誰も頼れない、何も頼れない、これまでの経験がまったく役に立たない、そんな地点に立ったところから始まるのです。
そこに自分自身への絶対肯定が成り立ち、些細なものであっても自己を強く縛り付ける否定から、自己を開放することができるのです。
先日の伊豆合宿のときに、禅の言葉(伝灯録)を借りて「百尺竿頭に一歩を進む」というお話をしていましたが、全力(能力や知識)を尽くして自助努力の限界に立ち、後戻りもきかず上下左右前後にも進路を見出すことのできない地点に立ち、そこで一歩を踏み出す(正確には踏み出させられる)。実はそこから始まる世界=自己がある。振り返ればレッスンの中で、私はその地点に繰り返し立ってきたのでした。
私にとって通信を書くことは、自己の再発見、自分との出会い直しの作業だったのです。そんな通信を受け止めていただいた皆様には感謝をしております。ありがとうございました。
独自に腹を据えってしまったからには、これまで以上に皆さんのお力を拝借しなければならなくなりそうです。孤独というのは、余計なものごとを背負い込むことが、できなくなることでもありますから(笑)
これから先、通信がどんな役割を担ってくれるのか、今はまだ分かりませんが、どうぞこれからもよろしくお願いします。
瀬戸嶋 充 ばん
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【1】 からだとことばといのちのレッスン
【2】 京都・兵庫 旅回りワークショップ 5/28~5/30+α
【3】 レッスンのご案内
【4】 あとがき
【5】 note バックナンバー
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【1】からだとことばといのちのレッスン
『 レッスンの場は、自分との「出会い直し」の場と言って良いようです。私たちは、自分や他者の思い込みや決め付けによって、自分をあるがままに見ることが出来なくなっています。そのために本来一人一人が持っている素質や個性を十分に発揮できなくなっているのです。
とくに「からだ」「こえ」「ことば」への無理解・偏見が、どれだけ個性の発揮の妨げになっているか。多くの人たちとレッスンを重ねる中で見えて来たことです。
「からだ」の緊張をほどいて行くことで自分を表現することが出来るようになる。「こえ」の個性は息を深めて行くことによって育っていく。「ことば」は他者に触れよう、至ろうとする全身行動の一部として成立する。。。レッスンの中で実践される、こんな当たり前のことが、今の時代には通用しなくなっているようです。「頑張りと努力によって人間は成長することが出来る」という偏見(偏った見方)が大勢を占めているからでしょう。
私たち人間も、自然の一部です。草花と同じく、自らを育てはぐくみ花咲かせる力を、自分の中に持っています。その力が十分に働くように、互いに協力して「からだ」の緊張をほどき、「こえ」をひらき「ことば」を実らせる。レッスンの目指すところです。』
レッスンを始めた当初より「瀬戸嶋さんは何をやっているんですか?」「レッスンって何ですか?」との質問を、繰り返し受けてきました。ワークショップへの参加希望者を募るにあたって、この疑問に答えることは当然のことでしょう。
それこそ40年近くこの問いへの答えを、繰り返し考え、その時々に募集要項などで告知してきました。ときには「レッスンは体験によって分かるもので、説明によって理解できるものではない!」と、説明することを放棄したこともありました。
どうあがいても、説明ができない。「瀬戸嶋のレッスンは面白いので、知人に紹介したいのだが、説明ができない。どうしたらよいだろうか?」こんな質問に私は、お茶を濁したような答えを何度したことでしょうか?
一つには私のレッスンは、問うこと自体がその活動であって、あらかじめ答えがあって、その実現を目指すようなものではないからです。そこにはたいへん「ピュア」な「場」が生まれます。
ノウハウ・エビデンス・メッソッド・テクニックなどと、すでに結論が出されたものに、私は全く興味が持てないのです。むしろ既得・既成の概念(決めつけ・思い込み)を壊し、新たないのちの開放へと導くことに興味をひかれていました。
ここにきて漸く(ようやく)、言葉に成ったのが上記の『・・・』内の文章です。読んだ人ならば誰にでもわかるものではないのは、相変わらずです。取っ付きづらいとは思うのですが、読み取るためには読む人に努力してもらうしかない。私は人にわかってもらうよう努力して書いたが、これ以上に口当たりのよいスイーツや高級料理のような文章を書くことはできない。
書くことについては、私なりの分(ぶ)がある。それを無理に超える必要はないと、思えるようになったのも、この通信のおかげのようです。
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【2】『京都・兵庫 旅回りワークショップ』5/28~5/30+α
久しぶりの関西WS、昨年まで関西定例会に参加していただいていた方々と、お目にかかれるまたとないチャンスだと思っています。瀬戸嶋は前後に滞在日程を増やせます。レッスンなりお茶なり食事なりお酒なり、久しぶりにお目にかかるのを楽しみにしています。ぜひ声をかけてください!
・5月28日(金)京都出町柳『ManaViva』にて、ZOOMによる野口体操体験と『うめぼし』メンバーとの対談
・5月29日(土)~30日(日)兵庫丹波『竹岡農園』にてレッスン合宿
・ 京都『ManaViva』講座より、兵庫『竹岡農園』合宿へと移動しつつ、ワークショップを開催します。詳細は下記リンクよりご覧ください。
https://ningen-engeki.jimdo.com/%E4%BA%AC%E9%83%BD-%E5%85%B5%E5%BA%AB-%E6%97%85%E5%9B%9E%E3%82%8A%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%97/
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【3】 レッスンのご案内
● オンライン・レッスン『野口体操を楽しむ』のご案内はホームページ、
https://ningen-engeki.jimdo.com/%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%95%99%E5%AE%A4/
● オンライン・プライベート・セッション開始
http://karadazerohonpo.blog11.fc2.com/blog-entry-370.html
● 琵琶湖和邇浜合宿
恒例になっています琵琶湖合宿、今年も開催します。
・7月23日~25日 琵琶湖夏合宿(開催決定受付開始です)
・2022年1月8日~10日 琵琶湖冬合宿
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【4】 あとがき
・昨日、琵琶湖和邇浜青年会館さんに電話をしました。7/23(金)~7/25(日)に開催する合宿、その施設利用の快諾をいただきました。間もなく詳細をご案内できると思います。よろしくお願いします。
・『 合宿物語 ――伊豆川奈 初夏の合宿(2021/5/2-4)』 感想文をPDFにまとめました。合宿の雰囲気を受け取っていただければと思います。
https://ningen-engeki.jimdo.com/app/download/14031563792/%E5%90%88%E5%AE%BF%E7%89%A9%E8%AA%9E%E4%BF%AE%E6%AD%A32-%E4%BC%8A%E8%B1%86%E5%B7%9D%E5%A5%88-%E5%88%9D%E5%A4%8F%E3%81%AE%E5%90%88%E5%AE%BF202152%E3%83%BC4%20(1)%20(1).pdf?t=1621406946
(上記URL全体をコピーして検索窓に貼り付け、ダウンロードしてください)
・さてさて~♪ 次の周年はどんな記事を並ぶのか?楽しみにしつつ、この号をお届けしたいと思います。一周年どうもありがとうございました。どうぞこれからもよろしくお願いします。
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【5】 note バックナンバー
当通信のバックナンバーをご覧になりたい方は、ばん/note
https://note.com/kara_koto_inochi/m/mdc4d18c059db
をご覧ください。
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● 私、瀬戸嶋 並びに 人間と演劇研究所『からだとことばといのちのレッスン教室』の 活動と情報は、ホームページで告知しています。
レッスンへ参加頂く際は、ホームページをご確認ください。
https://ningen-engeki.jimdo.com/
● 問合せ・申し込みは、メール karadazerohonpo@gmail.com 又は 電話 090-9019-7547 へご連絡ください。。
人間と演劇研究所代表 瀬戸嶋 充 ばん
『からこといのち通信 №12』6月号 2021/5/23 発行
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